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社長に必要な13科目

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おはようございます。

今日は、NIKKEI STYLEの「社長を目指すなら必須!松本晃の『13科目』」を取り上げます。松本晃氏は実業家で、ジョンソン・エンド・ジョンソン社、カルビー社などの社長を務めた人です。

松本氏は、大学院卒業後、伊藤忠商事に入社し、「将来は社長になりたい」と考え、知識や経験を身に着けておく必要があると考え、勉強したのが13科目だということです。その13科目とは、経理、法律、英語、人事、総務、マーケティング、IT、財務、製造、営業、品質、プレゼンテーション、一般教養です。

松本氏が言われるように社長・経営者は何かを専門分野を持つエキスパートではなく、ゼネラリストでいいのです。幅広い知識と教養を身に着け、専門的な知識を持つ従業員の話を理解しそれに適切な判断を下せる程度に知識を有しておく必要があります。松本氏が挙げられる13科目すべてが同等に必要となるわけではありません。企業の規模や業種・業態により異なってきます。

特に必要なのは、経理の知識です。経理が分からなければ会社の経営はできません。また、法律も、経営・事業に関わる範囲で身に着けておく必要があります。企業にとってコンプライアンスは重要です。法律に合った経営が求められます。業種・事業に直接かかわる法律の知識は必要です。また労働法規は頻繁に変わります。法改正に目を向けて法律に違反しないように勉強しなければなりません。英語もこれからのグローバル社会においては必須となるでしょう。

上記科目が社長、経営者にとって必要なことは言うまでもありませんが、意図的に勉強すべきかというと若干疑問があります。意図的に勉強してもそれは机上の学問です。机上の学問が無意味とは言いません。本を読み知識を拡げることも必要なことですが、中小企業経営者の場合、意図的にこれらを勉強する時間があるとも思えません。実践の中から学ぶのです。実践を踏まえた知識でないと役に立ちません。前にも述べたと思いますが、中小企業の場合、後継者をいきなり部長・専務などの役職に就けず、まずは現場から勉強させて順を追って昇進させていくのです。その中で、現場の知識を身に着けさせ経営者として必要な知識・経験を学ばせるのです。

しかし、一番重要なのは、人間性です。「『人望のないゴーン」から経営者の資質を学ぶ」でも書きましたが、経営者に必要なのは人望・人徳です。社長・経営者は学問的な知識よりも、まず第一に人間性が必要です。そのためにより良い人間関係を築き、人との接触や経験を通じて人間性を磨くことではないでしょうか。また、多くの経営者や指導者(松下幸之助氏・稲盛和夫氏・野村克也氏など)が多くの名言を残してくれています。これらを学び実践に活かしていくことの方が大事だと思います。