中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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テレワークのメリット・デメリット

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おはようございます。

政府は、緊急事態宣言の対象をこれまでの7都府県から全国に拡大しました。感染が広がる大都市から地方に人が流入して地方での感染拡大を食い止めようとする狙いがあると思われます。「コロナ疎開」などによって地方で感染者数が増加してきている地域もありますが、各地域によって状況が異なります。緊急事態宣言を拡大することによって国民の意識を高めるというメリットはあるでしょうが、逆に全国一律になることによって重点地域での焦点がぼやけるといったデメリットがあるように思います。またほとんど感染者が出ていない地域まで緊急事態宣言の対象に含めることで生ずる地域・地方経済への影響も甚大なものになりそうです。一応、政府は感染が拡大している13都道府県を「特定警戒都道府県」に指定し他の地域と区別していますが、例えばレベル1の地域~レベル5の地域というように、よりこまめな指定が必要なように思います。それによって各都道府県で採るべき対策も現状に応じて異なってよいようになるでしょう。例えば、レベル1では外出自粛要請だけでよいが、レベル3になれば休業要請が加わりレベルが上がるにつれて休業要請される業種が増えるというように予め決まっていれば各都道府県知事も対策が採りやすくなります。是が非でも感染拡大がこれ以上地方に及ぶのを阻止しなければなりません。 

また、ようやく所得制限なしの一律10万円の現金給付が決まりそうです。公明党案に押し切られた形ではありますが、麻生・岸田といった反対勢力を抑え良かったと思います。1月遅かったとは思いますが、訳の分からない30万円給付案よりもスッキリします。後はいつ支給するか、迅速性の問題です。ようやくこれで日本も「人の命を守る」政策の第一歩を歩んだことになります。新型コロナウイルスとの戦いはいつまで続くかわかりません。場合によっては第二弾、第三弾の現金給付が必要になるかもしれません。その時には今回の反省を生かし、速やかに行動を起こしてほしいものです。

政府は、今回の緊急事態宣言の拡大に伴い、「特定警戒都道府県」の13都道府県の企業に対し、在宅勤務・テレワークや時差出勤を強く求めました。しかし、テレワーク・在宅勤務をさせたくても在宅で仕事ができる業種ではない場合も多く、中小零細企業ではテレワークを導入するにもパソコンや通信環境がない場合も多いのです。働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)がありますが、これもテレワークを導入した中小企業に対し1企業当たり100万円を上限にかかった費用の2分の1を助成してくれるにすぎません。いま休業といわれている中で、自らテレワークのために通信機器を購入することに費用を出せる中小企業がどれだけあるでしょうか?テレワークを推進するなら、まずは国がその費用を出すべきではないかと思います。

今日は、ダイヤモンド・オンラインの「コロナで『在宅勤務』の思わぬ落とし穴、実際にやって分かったこと」を取り上げます。この記事は、コロナの影響で在宅勤務・テレワークを行った人のデメリットを主に調査したものです。

<デメリット>

  • 家という空間での仕事は息抜きやリフレッシュができない(1人黙々と仕事をしているだけで、同僚との雑談やコミュニケーションがなく)
  • 昼食時間しか休憩をとれていない。精神的な疲労は明らか。
  • 在宅勤務では気持ちの切り替えやリフレッシュは自分でやらないといけない(オフィスではだれかと話したり挨拶だけでも気持ちをリラックスさせていた)
  • 仕事に悩んだりアドバイスが欲しい時に相談相手がいない
  • テレビ会議で、なるべく自分の部屋を映してほしくない
  • 部屋が狭く集中して仕事をする場所がない。(ソファーか食卓かしかPCを置いて仕事できない)
  • 犬や猫のペットが仕事の邪魔をする。
  • 通勤時間が節約できるというメリットの反面、通勤がルーティーンで運動になっていた。通勤によって街の景色・店舗・人の服装から色々な情報が入っていたが受動的に入ってくる情報量が減る。

在宅勤務・テレワークにはいろいろなメリットやデメリットがあります。一般に言われているメリット・デメリットは次の通りです。

<メリット>

  • 生産性・効率性の向上…業務に集中・スキマ時間の活用
  • コスト削減…通勤交通費・ワークスペースの削減、印刷コストの削減
  • 育児・介護に携わる社員の継続雇用…育児・介護と仕事の両立
  • 多様な人材の活用…高齢者・障害者の活用
  • 優秀な人材の確保…理想的なワークバランスの実現
  • 事業継続性の確保…死産災害時でも作業可能・情報共有

<デメリット>

  • 勤怠管理が複雑化…社員の労働実態が把握しにくくなる
  • セキュリティリスクが高まる…情報漏洩リスク
  • コミュニケーションが少なくなる…情報共有がスムーズにできない

新型コロナウイルスとの戦いは長期戦になるかもしれません。テレワークを含めた働き方も一時的ではなく長期的な働き方改革といえます。メリットを生かし、デメリットを克服していくことが必要です。特に、今回の新型コロナウイルスでのテレワーク・在宅勤務の要請は突然起こってきたことなので、十分な対策が取られずに急遽導入されたケースもあります。その際特に重要なのはセキュリティです。新型コロナウイルスには打ち勝ったが、テレワークで使用されたパソコンがウイルスに侵され企業の重要な情報が漏洩され盗まれたという事態は避けたいものです。安易にテレワークを行うのではなくテレワークを行うに対してしっかりとしたセキュリティ対策をとるべきです。

テレワークを導入することによって生じる可能性があるセキュリティ問題として次のようなものがあります。それに対する対策も簡単に示しておきます。

  1. 業務データの損失…不必要な持ち出しを禁止・ドキュメントには必ずパスワードをかける、ログインパスワードを頻繁に変更する
  2. 公共の場所での盗み見や置忘れ…液晶保護フィルムの利用を義務付け・デバイスごとに「アクセス権」「読み取り専用」と言った情報保護環境を整える
  3. 自宅ネットワークや公共Wi-Fi脆弱性…自社専用のWi-Fiを契約

総務省の「テレワークセキュリティガイド第4版」では「ルール・技術・物理」と言った観点からバランスの良いセキュリティ対策を実施する重要性が指摘されています。

これに従い総合的なセキュリティ対策をとりましょう。