中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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ファクタリングに注意

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おはようございます。

読売巨人軍の坂本・大城選手に陽性反応が出たとのことです。前日にはJ1名古屋の金崎選手が罹患したようです。プロ野球およびJリーグも開幕日を決めてこれからという時だけに残念ですが、彼らには何の罪もありません。ネットで彼らに対する心無い批判があるようですが、木村花さん死去で誹謗中傷のネット書き込みが問題視されているのに懲りずによくやるなあと思います。いつの時代にもこういう人たちは一定数いるわけですが、コロナウイルスによるストレスからその捌け口を求め増えているように思います。そんなことでストレスは解消されません。この間書きましたように、ストレス解消法は、ベーコンを焼く、コーヒーの香りを嗅ぐ、ハーバード式4-7-8呼吸法、思い切り泣くなどです。

新型コロナウイルスの感染拡大により、資金繰りに困っている多くの中小企業があります。そうした中でファクタリングという手法が注目されてきました。

ファクタリングというのは、企業から債権(売掛債権)を買い取り、売掛債権の管理や改修を行う金融サービスのことです。企業としては売掛債権の早期現金化が可能になり、それによって資金調達ができるのです。ファクタリングは、赤字や負債が返済できない状況で融資が受けられない企業でも利用可能なために、資金繰りに悩んでいる企業には魅力的なサービスです。取引先を含めない2社間ファクタリングと取引先を含めた3社間ファクタリングがあります。2者間ファクタリングでは取引先が契約に加わらないため、債権者が債務者である取引先から回収して支払われた代金をファクタリング業者に支払うことになりますが、3者間ファクタリングでは、取引先である債務者も契約に加わるのでファクタリング業者が直接債務者から支払いを受けることになります。また、形態としては大きく言えば、買取型と保証型がありますが、多くは買取ファクタリングです。保証ファクタリングは、資金調達を目的とする買取ファクタリングとは異なり、「倒産などで売掛債権が回収できなくなるリスクを回避すること」を目的とし、一種の保険のような性質のものです。ここで問題となっているのは買取ファクタリングです。簡単に言えば、買取ファクタリングとは、入金待ちの請求書を買い取ってもらうというサービスで早期現金化という点では魅力的ですが、手数料が高く日常的に利用していたのでは早急に破綻してしまいます。手数料相場は月利5~40%で、年利換算すると60%~480%にもなります。これでは、ファクタリングを繰り返した場合、短期間で破綻するのは目に見えて明らかです。こうした点からも利用しないに越したことはありませんが、仮に利用するとしても緊急やむを得ない事態に短期単発で利用すべきでしょう。その場合業者の選定も重要です。

最近は、新型コロナウイルスで困窮する人につけこむ「給与ファクタリング」が横行しています。「担保や保証人不要」「勤務先や知人にバレずに現金化」「給料前借システム」というキャッチフレーズで、給料債権を買い取り手数料を引いた金額を支払い給料日に返済するというシステムです。ファクタリングと言いながら実質は貸金であり、手数料は高額で年率500~700%にもなっており「新たな闇金」と言えます。金融庁も「給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください」と警告しています。昨日、給与ファクタリング会社を相手に払いすぎた手数料の返還を求め集団訴訟が提起されました。今年3月には、ファクタリング会社が利用者に手数料の支払いを求めた訴訟の判決で、東京地裁は「ファクタリングは貸付と同じ機能で、貸金業法の定める年利を大幅に超えて契約は無効。出資法にも違反し刑事罰の対象になる」という内容の判決を出しています。

中小企業経営者も個人も、新型コロナウイルスで収入が減り大変な時期ですが、安易に「売掛金・請求書買い取ります」「給与買い取ります」という広告に引っかからないようにしましょう。

また、新型コロナウイルス関連・給付金関連の詐欺も多発しています。注意しましょう。