中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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レジ袋有料化

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おはようございます

昨日の新規感染者は東京54人、神奈川31人、埼玉10人、千葉7人で、全国138人と緊急事態宣言解除後最多となりました。首都圏合計102人で全国の大半を首都圏の4都県が占めています。そのほとんどが東京由来ということです。東京都は新指標を公表しましたが、数値基準は示さないとのことです。数値基準という客観的データに基づく事実を開示しなければ適切な判断はできないと思います。結局は経済優先で恣意的な判断がなされるだけです。現状を見ると確実に東京から地方へと感染は広がっています。現在は首都圏中心ですが、これが全国に広がることが心配です。問題は「夜の街関連」と言われるものです。「夜の街関連」と一括りで話されるのはどうかと思いますが、感染防止対策をとらないキャバクラやホストクラブです。神奈川の26人は同じホストクラブということですし、埼玉はキャバクラです。新宿歌舞伎町のホストクラブ、キャバクラも含め、感染者が出た店舗については営業停止、指示に従わず感染防止対策を行わない店については営業許可の取り消しができるように風営法を改正して対処すべきです。ここでホストクラブ、キャバクラからの感染拡大を食い止めないと大変なことになります。

今日から7月に入りました。7月から色々なことが変わります。

7月1日からレジ袋が有料化されました。日本は、国民一人当たりのプラスチックの容器や包装のゴミの量は世界第2位です。レジ袋も国民1人、1日1枚使っていると言われています。プラスチックごみによる海洋汚染が世界的に問題となり、またそれを燃やすことで地球温暖化につながることが懸念されている中で、日本の対策の遅さが批判されていました。プラスチック製のレジ袋については、世界各国で使用が禁止され、有料化を義務付けたりしています。政府はオリンピックで多くの外国人が来日する前に何とかしたいということから、7月1日から有料化することになったのです。有料化の対象は、プラ製で、リユース可能な厚手のもの、生分解性プラ配合率100%のもの、バイオマス素材の配合率25%以上のものは対象外となります。

ところが、レジ袋の有料化が先に進んでいた欧米では、同じ袋を使いまわすことで新型コロナウイルスによる感染リスクが高まるとして、再び無料で提供するようにしたり、有料化の法律の施行を延期したりしています。日本でも、エコバックの使いまわしによる感染リスクを考慮して施行を来年まで延期してもよかったのではないかと思います。

今日からコンビニでもレジ袋が有料化します。店にとっても客にとっても煩雑になります。店では、会計のたびに「レジ袋は有料ですがいりますか」と尋ねることになります。客にとっても、スーパーのように袋に詰める台や場所がなく、客が商品をエコバックに詰めるのもレジカウンターということになります。客がエコバックを取り出し詰める作業に時間が取られ混雑時には会計レジ前に行列ができ、トラブル発生の原因にもなりそうです。色々な課題が出てきそうですが、現場から吸い上げた課題を一つずつ解決する以外に方法はなさそうです。そうした中でマニュアルが出来ていくでしょう。

外食産業で持ち帰り用のレジ袋も原則有料です。ただ,スーパーやコンビニと異なり汁気が多いものやマイバックに入らない大きさのもの(例えば、持ち帰り寿司の大皿)があります。また、店内飲食と持ち帰りで消費税率が異なり、処理が煩雑となることもあって、レジ袋の有料化には障壁が高いのです。新型コロナの影響でテイクアウトが急増したものの、緊急事態宣言後も客足の戻りが鈍い外食産業で、レジ袋有料化によってテイクアウトに影響が出ることを懸念しています。大手のマクドナルド、吉野家くら寿司などはバイオマス素材のレジ袋に切り替え有料化を回避するようですが、無料提供を継続する場合、バイオマス袋導入によるコストは自社負担ということになります。

中小・個人店もテイクアウトの拡大を図っていますが、軽減税率の煩雑さやオーダー時に客に確認する手間、1円、5円硬貨が使えない券売機が大半であることなどから、混乱が予想されます。

先ほども書きましたがレジ袋の有料化は環境への脅威としてクローズアップされてきた海洋プラスチック問題です。これまで無料で配布されてきたレジ袋は、家庭ごみを出す際のゴミ袋として利用されてきました。有料化に伴いレジ袋の配布が減れば、ごみを出す際に別途ゴミ袋(ポリ袋)を購入する必要が出てきます。今日の朝のワイドショーでも、3~5円ならレジ袋を買うという人がいる反面、3~5円でも積もれば大きな金額になるからマイバックを持参するという人に分かれていました。また、レジ袋はゴミ袋として利用するので購入する(レジ袋を買わなければわざわざポリゴミ袋を買わないといけない。ポリ袋を買うならレジ袋を買っても金銭的に変わらない)と言う人もいました。

国内に漂着した海洋ゴミに占めるレジ袋の割合は0.3%にしかすぎませんし、家庭ごみで出るプラごみのうちレジ袋の占める割合は2%程度です。

レジ袋の有料化だけでは、プラごみの排出抑制に劇的な効果が期待できるとは到底思えません。しかし、社会全体で取り組む環境課題解決の第一歩としてレジ袋は一番取り組みやすく、人々の環境への意識を高めるのは有用です。まずはレジ袋からスタートして、比率の高いペットボトルへと意識を向けていきましょう。

こうした環境問題は個人だけでなく企業を含めた社会全体の問題です。企業においても環境にやさしい経営に取り組むべきではないでしょうか。