中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

休日の本棚 人生を決めるのは脳が1割 腸が9割!

f:id:business-doctor-28:20200712081527j:plain

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で384人、東京は206人で3日連続で200人を超えました。そのほか、神奈川34人、埼玉35人と隣県に広がっています。また、近畿と徳島で計53人、そのうち大阪は28人で22人が感染経路不明者です。東京の感染経路不明者は101人で全体の49%ですが大阪は全体の78%です。大阪での感染経路不明者の割合の多さが気になります。今日特に気になるのが沖縄の米軍基地での感染者数です。普天間飛行場で38人、キャンプ・ハンセンで23人、合計61人の感染が見つかっています。県民の命にかかわる問題であるにもかかわらず、米軍基地からは必要な情報が入ってこないということです。万が一、アメリカから強毒化した新型コロナウイルス流入しているのであれば、完全に基地を封鎖し濃厚接触者を追跡していかないと大変な事態になります。米軍基地は治外法権ではありますが、日本人の人命にかかわることなので、政府は毅然とした態度で情報開示を求めるべきです。

自粛生活でのストレスなどによって身体が不調だと言う方が増えています。今日は小林弘幸著「人生を決めるのは脳が1割、腸が9割!」(講談社+α新書)を紹介します。

著者の小林弘幸氏は順天堂大学教授で、自律神経、腸のスペシャリストです。

日常生活で生じるストレスを真っ先に感じ、「つらい」「苦しい」「不快だ」と訴えているのが腸です。ストレス反応によって腸がむくむのですが、脳はこうした腸からの声に全く鈍感だと言うのです。脳が誤作動ばかりを繰り返し、腸のむくみが放置され身体だけでなく人生も悪い方に流れてしまうのです。本書は、こうした負の連鎖から抜け出す方法について書かれています。

小林教授は、この本のタイトルを「人生を決めるのは脳が1割、腸が9割!」としたのは、ほとんどの人が腸の偉大な働きをないがしろにし、体の声に耳を傾けず、頭の中で作り出した理屈にばかり従って生きているからだと言っています。生物の進化をさかのぼると、脳よりもまず先に腸が生まれています。当然のように生命活動の母体は腸にあり、脳もまた腸に支えられて初めて活動できるのです。こうした事実を知ることなく、これまでの固定観念や常識に縛られて生きていると、体に宿っている自然のリズムが失われ、心地よさや楽しさを感じ取る力がどんどん低下していきます。しかし、これは能力の問題でも努力不足でもありません。ただ、腸がむくんだだけです。

生き方のむくみの根底に腸のむくみが潜んでいます。腸のむくみをとれば、脳のむくみもとれ、ふくらはぎはもちろんすべてのむくみが取れます。「むくみ腸」を改善するための食事のとり方、体の動かし方、心の在り方など説明されています。

各章ごとに「この章のポイント」が載っています。各章のポイントを上げておきます。詳しくは本書で確認してください。

第1章 ストレスが作る「人生のむくみ」

① むくみの根底にあるのは、その人の生き方、ライフスタイルである。

➁ 心を緩め、ゆとりをもって過ごすことがむくみを防ぐ最大の秘訣。

③ 他者との比較をやめる、余計なことを言わない、情報をうのみにしない、これがストレスケアの基本中の基本。

➃ 生物としてのヒトを見た場合、腸の方が主体で脳はこれを補う形で動いている。

⑤ 体調不良、トラブル、イライラの原因はすべて「むくみ腸」にある。

第2章 食事で「むくみ腸」を治す「六の法則」

① 食事の内容より、食事のリズムを整えることが大事。

➁ 「むくみ腸」を改善するだけで、その人の健康上の問題の7割は解決できる。

③ 6時間ごとに食事を摂る「六の法則」が、「むくみ腸」を防ぐ最大の秘訣。

➃ 疲れが溜まっているときほど、意識して早起きする方がいい。

⑤ 体調管理の目安は「一番元気だったころの体重に戻す」ことにある。

第3章 むくみが増える食事と増えない食事

① むくみを遠ざけるポイントは、1.5リットルの水を一日かけてこまめに飲む。

➁ 便秘解消は、早寝早起きして、朝コップ1杯の水を飲むこと。

③ 飲酒時に同量の水を飲むこと。

➃ 忙しい時ほどゆっくりと食事を摂ると、能力が発揮しやすくなる。

⑤ 腸内環境を整えると血流の停滞が改善され、自律神経が安定し「むくみ腸」は解消する。

第4章 むくみ知らずに生きる運動術

① 「セル・エクササイズ」(腕ひねりストレッチ・お腹つかみ骨盤回し・くびれ腸マッサージ)で、むくみがよりスムーズの改善できる。*方法は本書で確認

➁ 4秒吸って8秒で吐く「4・8呼吸」で自律神経のバランスを整える。

③ 呼吸のスピードを意識するだけで、メンタルは楽にコントロールできる。

➃ 目が覚めたら朝日を浴び、体ではなく頭を使うことを心掛ける。

⑤ 無理に作った笑顔でも、心身は十分にリラックスする。

第5章 「むくみ腸」が脅かすメンタル

① むくんだ生活を続けていると、季節の変わり目に体調を崩しやすくなる。

➁ むくんだ人には、イライラ、せっかち、神経質、心配性、生真面目が多い。

③ 「ゆっくり穏やかに話す」だけで、短気な性格はラクに改善できる。

➃ 便の滞りは心の滞り-心に何が詰まっているのか、問いかけるのが大事。

⑤ 便秘の改善だけでなく、「整理整頓」も人生のデトックスになる。

第6章 「むくみ腸」から「むくみ脳」への道

① 交感神経の活動が低く、副交感神経の活動が極端に高いときに鬱になりやすい。

➁ 鬱の発症に深くかかわるセロトニンも95%は腸で作られる。

③ 「腸→自律神経→脳」という、従来の常識とは逆の方向からも情報は伝わる。

➃ 脳の変化に腸内細菌の働きが関わっている可能性が高い。

⑤ 最初に脳の原型が生まれ、そこから脳をはじめとする様々な臓器が派生した。

第7章 むくみ知らずの生き方

① 大事なのは食事の内容ではなく食事のリズムー朝ごはんの習慣をつくる。

➁ 不運に見舞われたら、ただ心の中で「誰のせいでもない」と唱える。

③ これまでの人宴関係を手放して始めて、新しい人間関係が生まれる。

➃ 就寝前の「3行日記」が副交感神経を整えてくれる。

⑤ 恋愛がうまくいくと全身の血流がよくなり、心のむくみを解消する力になる。

私たちの身体はそれぞれの臓器や組織がバラバラの動いているわけではなく、すべてが有機的につながりながら一つの生命活動を営んでいます。心と体の関係も同様です。すべてが重なり合い、繋がり合い、私という存在が成り立っています。心と体の中心を脳ではなく腸に置くことで見えてくるものがあります。それが本書で語られていることです。本書の中心は食事のとり方ですが、一般的な食事健康法に比べると極めてシンプルです。一般に重視されている「どんな栄養素を摂取するか」よりも「どんなリズムで食事をするか」の方が健康に生きていくうえでずっと重要だと言うのです。

新型コロナ禍の自粛生活で乱れ失われたリズムを、こうしたシンプルな健康管理法を日常生活に取り入れ、心身のリズムを取り戻すことが人生を楽しく生きるカギになるのではないでしょうか。

f:id:business-doctor-28:20200712100348j:plain