おはようございます。
昨日の新規感染者数が全国で771人で、東京は260人となっています。東京では、これまで20代、30代が大半を占めていましたが、40~50代が約2割と若年層から中高年層へ広がってきているようです。また、感染経路不明者も156人と6割を占めています。大阪では149人と過去最多を更新し、そのうち91人が感染経路不明で約6割を占めています。東京も大阪もともに陽性率が上がっており、特に大阪の陽性率は13%と極めて高い水準にあります。吉村知事は、「大阪の医療体制はひっ迫していない」として「GoToトラベル」とともに「いらっしゃい!」キャンペーンを併用して積極的に行おうとしています。大阪の医療体制がひっ迫しているかどうかは判断できませんが、大阪に旅行に来て感染し帰った人が地方でウイルスをまき散らし感染者が地方に広がれば地方の医療体制を崩壊させる危険性があることを失念しています。「医療体制はひっ迫していないから大阪は大丈夫!」自分の所(大阪)さえよければよいのでしょうか。大阪近郊の府県の感染拡大の何割かは大阪(ミナミ)に買い物や遊びに来た人です。
さて、今日は、戸塚隆将著「世界のエリートはなぜこの基本を大事にするのか?」(朝日新聞出版)を紹介します。著者の戸塚氏は、世界最強の投資会社ゴールドマン・サックス、世界最高のコンサルティング・ファームマッキンゼーに勤務された人です。
戸塚氏の経験によれば、ゴールドマンやマッキンゼーに上司・同僚には能力や経験に関係なく明らかの共通点があるというのです。その共通点とは「基本に徹する」ということです。そして、その基本とは、大きく分けて4つあり、誰でもが真似できるものだと言うのです。その4つとは
①人との「つながり」を大切にする。
➁「自分磨き」を一生継続する。
③「日々の成果出し」に強くこだわる。
➃「世界的な視野」を常に意識する。
本書は、この4つのポイントを具体的に48の「基本」として紹介しています。ここで紹介されている48の基本はごく当たり前のことですが、ついつい忘れてしまいがちなものです。仕事を実践している中で、あえて再確認することが重要な気がします。
48のすべての基本を上げるわけにはいきませんがその中から要点を紹介します。
1 人との「つながり」に投資する。
- 利害関係を超えた何かの繋がりを信じることで、結果として人間関係は発展する。
- 人との時間に投資することを重要視する。
- 自己紹介時には、相手の名前を口に出して自分の口と耳で必ず確認する。
- 初対面の相手には、誠意と興味を持って「出身地は何処ですか?」と聞く・・・相手との時間を印象的に共有する。
- 先輩や上司を慕うことで役に立つフィードバックがもらえる・・・先輩・上司との飲み会を避けない。
- 全く仕事と関係ない人だから、ピンときたら即会う・・・どんなに多忙でも週1回は仕事と関係ない人に会う。
2 自分の内面と外面を磨く。
- 心に余裕を持つ意識を保ち続けるために、日ごろ「アフターユー」を大事にする・・・エレベーターで他人を先に降ろす余裕を持つ。
- 「すみません」より「ありがとう」を伝える。
- 本は読書した時間の3倍の時間をかけてじっくりと考える。
- 新聞は「世間の反応」を考えながら読む
- 斬新なアイデアを通すためには、それを支える論理力が不可欠・・・斬新な「思いつき」よりも骨太な「意見」を重視する。
- 「考える」と「調べる」を分けて時間を使う・・・ネットでカンニングせず、自分の頭で考える。
- ”So what?”(だから、なに?) ”Why so?”(それは、なぜ?)で脳に汗をかく。
- 責めのメンタルを維持するためにトレーニングを欠かさない。
- 服装は個性より清潔感を大事にする。靴は2週間に1度は手入れする。
3 時間に支配されずに働く。
- どんなに忙しくても時間を守ることが仕事の基本・・・10分前には現地到着
- ワークライフバランスを意識することで、成長の伸びしろが変わってくる。
- 朝の高い集中力を大事にする。
- 翌朝スムーズに仕事に入れるように、退社前の整理整頓、To Doリスト。
- 月曜朝はあえて15分早く目覚ましタイマーをセットする・・・1週間が始まる前にオフからオンに切り替える。
- 仕事が回らなくなったら、優先度が高く時間のかかる案件から手当てする。
4 決定的なコミュニケーションで成果を出す。
- 仕事の指示はとにかくメモを取り、指示が終わったところで確認する…3秒で開ける場所にノートを置く。
- ノートにメモを取る3つの効用・・・①備忘録をつける ➁内容を整理する ③話し手に対して聞き手の理解を示す
- 新しい仕事はすぐ5分間取り掛かり、計画を立てて疑問点を潰しておく・・・仕事を頼まれたらその場で完成イメージを共有
- レスポンスのタイミングは、あなたの名刺・・・メールの返信スピード=あなたの評価
- 上司と意見が食い違う場合は仮説入りホウレンソウ(報告・連絡・相談)を先手必勝で行う。
- 忙しい上司だからこそ割込みホウレンソウを実行する。
- 仕事を受けたら7割でいいので翌朝報告を目指す。
5 利益を生む資料と会議で貢献する。
- プレゼン資料は、デザインの装飾なしでテキストに力があるかを徹底的に考える・・・作った資料は自分御商品
- 資料作成は「前振り」を意識して行う・・・資料は「紙芝居」と「3W] を意識して作る。
- 「1チャート、1メッセージ」のコツは、メッセージに沿って「データを作る」という発想・・・まずメッセージを明確にしてそのメッセージを納得感あるものにするためにはどのようなバックアップ情報が必要か、という逆転の発想。
- 文書の中身がまとまったら、attention to detail (細部に注意をはらう)を徹底する。
- 会議では拙い意見でも、リスクを恐れず発言を控えるよりは一歩前進・・・会議で発言しないのは欠席と同じ。
- ノートの取り方を意識することで、ホワイトボードのスキルも上がる。
- 会議をまとめるために必要なスキル・・・①自分の意見を押し付けず聞き手に回る ➁意見を引き出す適切な質問を投げかける ③意見の本質をとらえ視覚的にまとめる。
6 世界に打って出るキャリアを高める。
- 世界の舞台では「日本代表」であることを忘れない…愛国心をパワーに変える。
- 実用英語は「ペラペラ」よりも論理性と堂々とした態度が大事・・・プロフェッショナルの英語の特徴=①日本語アクセントが強い ➁読む・書く・聴く・話すの基礎が出来ている ③論理的かつ堂々とコミュニケートする。発音や会話への意識が強すぎると堂々と論理的に自己主張できない
- 英語上達は期間を区切って、まずTOEIC900点を目指す。
- 現在のポジションの一つ上を意識する。自分の届くぎりぎりのところまで背伸びをする。
- 転職はリセットではない。退学ではなく卒業の意識を持つ。
- 中長期の目標管理には「自分ノート」を作って愚直に書き込む・・・①同じことでも何度も書きだす。➁条項に応じて細部は変更してもかまわない。
この本を読むと世界のエリートと言われる人たちが当たり前の「基本」をいかに大事に守っているかが分かります。そして、それは仕事だけでなく日常生活、特に人間関係に役立つことでもあります。参考になることが多々あると思います。そしてそれを実践することです。