中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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幅広い世代が働く企業の生産性

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1261人と、1000人を大幅に超えました。東京では250人と高止まりしていますが、大阪221人、愛知167人福岡101人、奥名和44人、京都41人、岐阜30人、栃木16人でいずれも1日の感染者数としては過去最多を更新しています。また神奈川70人、千葉49人は緊急時事態宣言解除後最多となっています。これまで感染者0であった岩手県でも感染者が出ました。この4連休に関東地方にキャンプに行き感染したようです。また福井で確認された6人は沖縄旅行に行っていたようで旅行策で感染した可能性が高いとのことです。GoToトラベルから除外された東京は高止まりし、他の地域で感染が大幅に拡大しています。特に旅行先である沖縄での感染拡大、沖縄旅行から帰った人々の感染増が気がかりです。GoToトラベルを前倒ししてまで強引に実行したツケが回ってきているように思います。これで、更に感染が拡大するなら人災です。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会分科会の尾身会長は、「感染拡大状況を踏まえGoToトラベルの開始判断を先延ばしするように政府に申し入れたが受け入れられなかった」と明らかにしました。政府が分科会での専門家の意見を無視しごり押しで行った政策ですから、その責任は政府にあります。

過去最多を更新した大阪ですが、陽性率は10.7%で、221人のうち感染経路不明者は163人で全体の73%です。30代以下で約7割を占めていますが、若い人が家庭に持ち込んでおじいちゃん、おばあちゃんにうつすという家庭内感染や施設内での感染が増え、70歳以上に広がっているという状況です。大阪府の専門家会議のメンバーを務める倭正也・りんくう総合医療センター感染症センター長は、「これまでとフェーズ(段階)が変わってきている」と指摘しています。

ここ最近の状況を見ると、40代以上が約3割を占め、高齢者施設でのクラスターが発生し、幅広い世代での感染が懸念されています。無症状や軽症者が多いため、29日現在の重症者病床使用率は8.5%にとどまっていますが、2週間前から比べると2.5倍以上になっています。倭氏は「重症病床が切迫していないからと言って決して案してはいけない。医療機関での2次感染も心配だ。最近は中等症患者も増えており、重症化のリスクが以前より増している」と警鐘を鳴らしました。また、府民や飲食店など施設の感染予防怠惰公家不十分だとして、「行政は人々の行動内容を促す津陽メッセージを出すべきだ」と注文を付けました。こうした注文を受けてかどうかは知りませんが、大阪府の吉村知事は、「5人以上の飲み会自粛」を要請し、さらに「感染が広がっているエリアそして業態に対してピンポイントで具体的な戦略、そしてその1つとして休業要請を場合によってはお願いせざるを得ない(補償とセット)と思っている」と言っています。吉村知事の行動は以前に比べスピード感が低下しています。「ピンポイントで」というのはかなり以前から言っていますが、なかなか実行されていません。その間に夜の街(ミナミ)から家庭内。職場、施設へと市中感染が広がっています。東京では、これまでの「夜の街関連」から「家庭内感染」が最多となっています。早期に対策をしないと更に取り返しのつかない状況に陥ってしまいます。昨日の「コロナ禍のリーダーシップ」で書きましたが、リーダーには「緊急に行動する」ことが求められます。

今日は、東洋経済オンラインの「『幅広い世代』が働く企業の生産性が高い訳」を取り上げます。一昨日、高齢者雇用について書きましたが、それとも関係します。

業務を支えるテクノロジーは絶えず変化していますが、同時に職場の年齢構成にも変化が起きています。アメリカでは55歳を超えても仕事を続ける人が増え、1つの企業の中に5世代の人が働いているという状況が生まれています。仕事のハイテク化についていくためには、これらすべての世代の人に新たなスキルの習得が必要になります。

高年齢の従業員は新しいテクノロジーに適応できないという固定観念は間違いです。55歳以上の従業員は、若い世代の従業員よりもストレスを感じることなく、職場で新しいテクノロジーを使用できているという調査結果があります。テクノロジーの難しさより高齢従業員はテクノロジーの使い方を習得できないという固定観念が高齢従業員の雇用環境・学習環境に弊害を与えているのかもしれません。高齢者だからと言って新しいテクノロジーを習得する意欲がないということではありません。若い人以上に意欲を持っています。テクノロジーの習得は適性や能力よりも慣れに負うことが多いのです。経営者や上司はこのことを頭に置いておく必要があります。

若い世代は、インターネットやスマートフォンのアプリ・ゲームとともに過ごし、社会生活のかなりの部分をデジタルで賄っているかもしれません。ところが、そうしたデジタル時代の考え方が、仕事の成功に求められる唯一の条件というわけではありません。過剰にテクノロジーに依存すれば、チームワークや対人コミュニケーションなどのソフトスキルが損なわれる可能性があります。だからと言ってこの世代の人たちもソフトスキルを学ぶ意欲がないわけではありません。

どの世代にも得意分野があります。人によって学び方が違うために、新たなスキルの習得には柔軟性がカギとなります。自分のスケジュール、適性、好み、得手・不得手などに応じてトレーニングを受けることができるということが重要です。トレーニングの最適化に特に重要なのが、マイクロラーニングとフローの中での学習です。

マイクロラーニングでは、情報を少しずつ提供し新しい知識を覚えやすくします。フローの中での学習では、従業員の1日の業務を通して手元の作業と最も関連性が高くなるタイミングに合わせて、各トレーニングを分散して行います。

デジタル研修(オンライン研修)が普及したからといってすべてをオンラインで行う必要はありません。上の世代の従業員と下の世代の従業員に協力させ、様々な経験を強みとして研究を行うのが賢いやり方です。

上の世代の従業員は、業務に関する個人の知識を提供し、ネットやソフト経由のトレーニングでは得られない「ソフトスキル」を下の世代の従業員に伝えることが出来ます。また、下の世代の従業員は上の世代がテクノロジーの進化に馴染めるようにサポートすることが出来ます。従業員を繋ぎ、互いに教え合うことが出来れば、デジタル研修以外の方法でも、その都度学び合うことが出来ます。

多様な世代が働く職場は、上の世代と下の世代が繋がり協力し合うことで生産性が高まります。上の世代が持つ経験に基づく知識も下の世代が持つ若々しい才能も、企業にとってはどちらも無視できない資産です。

上の世代の経験・知識と下の世代の才能を結び付けるためには、上の世代と下の世代とを結びつけうまく機能させるような組織や仕組みを作ることが大事です。