優れたリーダ－に多い「内向型人間」

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で４９４人で、そのうち東京９５人、大阪６０人、愛知４３人、福岡５１人でした。全国数で５００人を下回るのは３５日ぶり、東京が１００人を下回ったのは４７日ぶりです。休日で検査件数が少なかったとはいえ、政府分科会の専門家の見解のように７月末までにピークを迎え緩やかな減少傾向にあるのかもしれません。しかし、ウイルスは悪魔のようなものなので気を抜くと再び頭をもたげ猛威を振るい出します。感染者数は減少していますが、感染が全世代に広がり重症者が増えています。コロナとの闘い・共存はまだまだ数年単位で続きます。すぐに元の状態に戻るわけではありません。今一度気を引き締めて新しい生活様式を続けていきましょう。

今日は、また、リーダーの資質について考えてみたいと思います。ダイアモンドオンラインの「超一流のリーダーに『内向型人間』が多い理由」を取り上げます。

この記事は、「社交性があり自己主張が得意な『外向型人間』がよいリーダーといえるのか」という問題提起から始まります。そして、実は、有能なリーダーには、それとは逆に『内向型』が多いと言っています。「内向型リーダー」の強みとは何か、スーザン・ケイン氏の著書「内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法」からその理由を考えていきます。

１　口が立つリーダーは、本当に優秀なのか？

　雄弁さと洞察力の深さには何の相関関係もありません。カリフォルニア州立大学バークレー校のテトロック教授の実験では、テレビで長々と解説する専門家による政治や経済の予測が当たる確率は素人の予測が当たる確率よりも低いことが明らかになっています。最も的中率が低いのは、もっとも有名で自信満々な専門家だったというわけです。

しかし、一般に、人は真っ先に行動を起こす人の後を追う傾向があります。また同じように雄弁な人に同意しがちになります。優れた考えやする同洞察力を備えているからではなく、ただ単に喋るのがうまいだけで専門家の地位にいる人が多いのです。このところ、テレビによく出る専門家気取りの人たちを見ているとよく分かります。ところが、喋る能力と本当の才能とを見分けることが困難なのです。ついプレゼンテーションがうまく、社交的であれば、その外見に引きずられて優秀だと思ってしまいます。その結果、その人が喋る内容や批判がおろそかになってしまいます。

口が立つ（喋るのがうまい）ということはリーダーの資質には関係ありません。喋るのがうまいリーダーに引きずられて、失敗することも多々あります。重要なのは喋る内容です。口下手なリーダーが真摯に誠実に喋る内容こそ有意義なものかもしれません。

２　カリスマ的リーダーは経営手腕に優れていない？

　脳科学者のグレゴリー・バーンズは著書「偶像破壊者」の中で、アイデアを選別しようとするときにプレゼンテーションの出来に頼りすぎるとどうなるかを調査しています。それによれば、新しいプロジェクトとを起こそうとあいであをぼしゅうしても、最高のアイデアを思いつく者ではなく、プレゼンテーションがうまい人間が選ばれることが多いのです。その結果凡庸なアイデアが採用され、プロジェクトは失敗することになるのです。

ドラッカーが言うように、企業経営にはカリスマ性は必要なく、研究結果でもカリスマ的とみなされている人物は給料は高いが経営手腕は優れていないことが明らかになっています。

われわれは、社交性に富んだリーダーが必要と思い込んでいますが、「企業での大きな決断は少人数の会議でなされ、書類やビデオによるコミュニケーションを通じてされたりする。大集団の前で話されない。だから万能である必要はない」のです。すべてを自分で背負う必要はありません。非常に内相的で人前に出るのを嫌うリーダーもいます。それなら、他の役員や広報が表に出ればいいのです。

３　優秀なリーダーの共通点は「謙虚なリーダー」

　ビジネス理論家のジム・コロンズによれば、優秀なＣＥＯは、極端なパフォーマンスやカリスマ性ではなく極端な謙虚さと職業人としての意志の強さを備えていました。コリンズは、調査結果から、企業を変身させるには偉大な個性は必要なく、自分のエゴではなく自分が経営する企業を育てるリーダーが必要だと言います。そして優れたリーダーの特徴は、謙虚さ、物静か、控えめ、無口、内気、関大、温厚、出しゃばらない、良識的というのです。

優秀なリーダーに「内向型人間」が多いというのは納得できる面はありますが、逆に『内向的人間』が優秀なリーダーだというわけではありません。「外向型人間」で優秀なリーダーもいます。要はその人物の中身です。

リーダの資質については以前「コロナ禍のリーダーシップ」などで書いていますので参考にしてください。