中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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雇い主が協力せず「休業支援金」受給できず!

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で617人、そのうち東京185人、神奈川55人、埼玉45人、千葉43人、大阪78人、沖縄38人、北海道40人などとなっています。相変わらず、首都圏と大阪、北海道、沖縄が一進一退で下止まりしています。関西からの北海道ツアーの参加者ら41人のうち12人が感染しているようで、GoToトラベルの悪い面が現れたといった感じです。ツアー当日の健康チェックで体調不良を申告していた人がいたのに添乗員が見落としたということのようですが、しっかりとした感染防止対策を行った上でGoToトラベルやGoToイート、GoTo商店街を実施してもらいたいものです。

厚生労働省が主宰する新型コロナウイルス対策会議で、全国的な減少が見られない要因が分析されました。新規感染者は、ほぼ横ばいから微増傾向で、「増加要因」と「減少要因」が拮抗していると言っています。

「増加要因」としては、普通の生活に戻りたいという気持ちが社会で醸成さtれ、人々の活動が活発化していることが挙げられています。気の緩みと経済を回そうという動きが要因です。一方で、「減少要因」としては、感染リスクの高い場所が明らかになりつつあり、人々が感染リスクの高い行動を控えていることが挙げられています。

中高齢者の多くは、感染リスクの高い行動を控えていますが、若者たちに気の緩みが見られ活発な行動をとっていることが、20代、30代の新規感染者が増加している要因です。そうした若者たちが家に帰って家庭内で感染を広げることが家庭内感染が感染経路の第1位となっている原因でしょう。若者は軽症・無症状で重症化しないかもしれませんが、自分たちの安易・軽率な行動が家族や大切な人に感染をうつす可能性があることを認識し慎重な行動をとってもらいたいものです。

中小企業団体全国会議が開催され、新型コロナ感染拡大の影響を受ける中小企業への支援拡充を訴えました。全国中小企業団体中央会の森会長は「企業間連携を一層強くし、中小企業、小規模事業者全体の生産性向上に向けた取り組みを積極的に支援していく」と述べ、来賓として参席した梶山経済産業相は、「新型コロナの難局を乗り越えるために全国から参加した皆さんと現状や課題を共有し、官民一丸となって『ウイズコロナ』という新たな時代に向けた活動を加速する機会としたい」とあいさつしました。

昨日も書きましたが日本の生産性の低迷、特に中小企業の生産性の低さの原因は大企業にあります。大企業が効率化やコスト削減のツケを弱い立場にある下請けに押し付け、下請けはさらに弱い立場の労働者に押し付けるといった「負の連鎖ー非効率的な産業構造」を変えるべく官民一丸となって取り組んでもらいたいものです。

新型コロナの感染拡大で仕事が休みとなり収入が途絶えた人に支給される「休業支援金」が、雇用先の協力が得られずに受け取れない労働者が多数います。「休業支援金」を受給するには、申請書に労働者とともに雇い主側が記入しなければならない箇所があります。これに会社が記入を拒否するケースや、すでに会社が倒産してしまっているために記入できず不支給とされるのです。労働者が、国に直接補償を認める制度としてスタートしたにもかかわらず、労働者の救済・支援に十分に役立っていると言えない状況です。

何故、企業は申請書の記入に協力しないのでしょうか。会社が労働者を休業させた場合、休業手当を支払わなければなりません。申請書に記入するということは、労働者を休業させたことや休業手当を支給していないことを認めたこと、つまり労基法違反を認めたことになり、労働基準監督署から指導を受ける恐れがあると考えるからです。そこで、「休業を指示したことはない」「既に解雇したから休業に当たらない」「本人の意思で休んでいる」などと主張し、頑なに記入を拒む悪質なケースもあると言います。

この制度は大企業の労働者や少額でも休業手当を受けた人は対象外で、中小企業の労働者、特に非正規労働者への影響が大きいと考えられます。

一部では、申請書に雇用者側の記入がなくても労働局の調査の結果休業を指示していたと認定された場合に休業支援金が支給された事案もあります。こうした事案を例外とするのではなく、事業者が休業を認めていなくても行政の調査で要件を満たしていることが分かれば支給するような基準を設け、休業手当を受けられない労働者の救済に積極的に乗り出すべきです。また、正当な理由なく協力を拒む事業者には労基法違反として指導を行うべきです。

また、すでに会社が倒産しているような場合には記入してもらうことはできませんから、記入がなくても調査により要件を充足しているなら支給するようにすべきです。休業手当が受けられず、生活に困窮する労働者の救済・支援なのですから、時間をかけるべきではありません。迅速な処理が求められます。

労働者を休業させた場合に休業手当を支給するのは事業者の義務です。新型コロナ禍で、支給するにも元手がない中小・小規模事業者はいます。そうした事業者のために国が代わって支給するのがこの制度です。労働者があっての企業です。このことを忘れず、労働者のためにもコロナ後の労働力確保のためにも申請書への記入を求められたなら協力してあげてください。厚労省も「休業手当を支給し払っていなくても、法に抵触するかどうかの判断には直接影響しない」と言っています。