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部下に任せて「成果を上げる極意」

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で3742人で過去最多となりました。その内訳は、東京888人、神奈川495人、埼玉251人、千葉234人、愛知270人、大阪289人、兵庫152人、京都107人、福岡149人、北海道123人などとなっています。東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、京都、香川(27人)、長崎(35人)の8都府県で過去最多となり、重症者も最多の644人となりました。首都圏での感染拡大が気になりますが、GoToトラベルに固執し、北海道・大阪に倣い一時停止に踏み切らなかったツケが出てきていると言って間違いありません。

菅首相の「高級ステーキ会食」(二階が主催者だともいわれていますが)、橋本聖子の「高級寿司店会食」、竹本直一元IT相の「80人規模パーティー」(竹本自身がコロナに感染)と、本来「範を示す」べき政治家がこれでは、いくら「自粛、自粛」と言っても国民は従わなくなります。しかし、コロナは人間の事情を配慮してくれません。イギリス型・南ア型の変異種と感染力を強力化しつつ人間に襲ってきます。一般に、ウイルスは強毒化すれば宿主を殺してしまってウイルス自身も死滅してしまうので、自ら生き延びるために弱毒化すると言われています。イギリス型・南ア型の変異種について強毒化しているとのエビデンスはないとのことですが、強力な感染力で広がれば、強毒化していなくても高齢者や基礎疾患を有する人たちにとっては脅威です。

政府や政治家が無策無能なら、われわれ国民一人一人が、自分や家族、大切な人を守るために自ら気を引き締めて密を避け、新しい生活様式を実践するなど、自分でできる感染防止策をとるしかありません。

年末年始は不要不急な外出は控え家に籠ろうと思います。

さて、今日は、ダイヤモンド・オンラインの「テレワークで部下に業務を任せて『成果を上げる極意』とは」を取り上げます。

コロナ禍で、テレワーク。在宅勤務を導入する企業も増えました。社内勤務なら、上司は部下の仕事の進捗状況を把握し管理することは容易ですが、テレワーク・在宅勤務では仕事を任せるということが基本になります。この記事では、テレワーク下で部下に仕事を任せて成果を上げるテクニックが紹介されています。

しかし、テレワーク・在宅勤務に限らず、社内勤務でも、上司は部下に任せて部下を育てるということは重要です。その意味では、テレワークでなくても部下に仕事を任せ成果を上げるテクニックは有用です。

まず、上司が部下に仕事を任せられない理由についてです。

本来、上司は、自分の業務をできるだけ部下に任せてフットワークを軽く動ける状態になることが必要なはずですが、多くの管理職は部下に仕事を任せられず抱える業務がどんどん増えていき、身動きがとりづらい状況になっています。上司が部下に仕事を任せられない理由にはいくつかあります。

  1. 「教えること」が面倒・・・仕事を任せるには、業務のやり方を教えなければなりません。日々の業務や個人ノルマの達成に追われ、じっくりと部下に教える時間を持つことが困難になっています。
  2. 「自分でやった方が早く、確実」・・・経験や知識も豊富な上司・管理職の方が、一般的に早く確実に業務をこなします。部下に教えながら進捗状況を管理しつつ業務を任せるより、自分でやった方が早く確実と考えてしまうのです。

しかし、上司・管理職には、自分に課されたノルマの達成とともに、自分が率いる組織をまとめチームとして目標を達成させることが求められます。そこで必要なのはマネジメントを行う時間の確保です。限られた時間の中で、マネジメントの時間を確保には部下に仕事を任せるということが不可欠になります。

1.テレワークでは部下に「任せ切る」が基本

 テレワークで働いている部下に仕事を任せる際は「任せ切る」ことが基本になります。部下が近くにおらず、仕事の進捗状況も常に管理することが困難となるため、部下を信頼して「任せ切る」しかないのです。仕事の進捗状況を常に管理できないため、任せた仕事について途中で口を出したり手を加えたりが容易にできませんし、してはいけないのです。

 部下に仕事を「任せ切る」ために必要なことは、誰にどの仕事を任せていくのかを慎重に決めることが大切になります。部下の適性に合った業務を任せれば、個々人の生産性も上がりますし、仕事の完成度のクオリティーも上がり、ひいては組織・チームの生産性・効率性も高まります。

 誰にどの仕事を任せるかを考えるには、部下のことを良く知っていなければなりません。それぞれの部下について、①得意な仕事、苦手な仕事は何か? ➁これまで取り組んできた業務の中で一番生き生きと仕事に励んでいたのはどんな仕事だったか? ③仕事がうまくいったときにどんな言葉をかければ喜ぶのか? ④仕事がうまくいかなかったときにどんな言葉をかければ奮起して頑張るのか? など、部下のことを理解するところから始めなければならないのです。

 部下のことを知れば、安心して仕事を「任せ切る」ことができますし、苦手な業務を任せざるを得ない場合でも、誰にその仕事をフォローさせればいいかもわかります。

2.あいまいな指示は避けて、正しく伝える

 任せた仕事がうまくいかない原因は、部下のスキル不足というケースもありますが、上司の指示の出し方に問題がある場合も多いのです。「任せた内容が正しく伝わっていない」ということです。それは、上司は「伝えたつもり」、部下は「分かったつもり」になっているということ、また上司からすれば「これくらい言わなくても分かるだろう」と考えてしまっているということです。

 ここでは、伝える側に問題があると言っています。伝える側の意識と伝え方が重要であり、相手が受け取ったことがすべてです。以前「リーダーの仕事論」でも書きましたが、リーダーの言葉は「ファイナル・ワン」です。「あれはこういう意味だった」「あの発言の真意はこうだった」と弁解はできません。相手が受け取った通りなのです。この記事では「受け取ったことが10割」と言っています。

 いくら正しく伝えたつもりでも、相手が7割しか受け取っていなければ、7割しか伝えていないのです。これで葉任せた仕事がうまくいくはずはありません。

 正しく伝えること(「伝えたつもり」はダメ)と伝わるまで伝えるという意識が重要です。正しく伝えるためには「あいまいワード」を使ってはいけません。具体的な言葉を使うことです。数字で表すことができるならば数字で表すべきなのです。例えば、「ちょっと多めに発注して」ではいくら発注すべきか分かりません。「ちょっと多め」というのは人によってとらえ方が違ってきます。ここでははっきりと数字を上げて指示を出すべきなのです。抽象的な言葉、あいまいな形容詞など受け散る側の主観が入り込みやすい言葉は最小限にして具体的に指示を出すべきなのです。確かに、具体的な言葉を使うことができないような指示もありますが、その場合には具体例を挙げて説明するなどして上司と部下が共通認識を持てる状態になるまで話し合って指示を徹底させることが重要になってきます。

3.任せた後に欠かせないフィードバック

 仕事を任せた後は上司からのフィードバックは欠かせません。これは、部下の仕事の結果を見て、あるべき状態にするための行動を修正する助言を行うことです。

 効果的はフィードバックには、自分の感情的な部分を脇に置くことが必要です。任せた仕事を部下が思い通りにできなかったり失敗をしたりした場合、上司が感情的になってwしまうことがよくあります。頭ごなしに批判や叱責をすれば部下は心を閉ざし、その後のマネジメントが上手くいかなくなります。感情的に激高するのは最悪です。リーダーの仕事論」でも書きましたが、「何かトラブルが起きた責任は自分に、花を持たせるときには部下に」ということが大切で、「冷静に言葉を尽くして説明すれば、なぜ怒られているか理解し反省する」のです。

メールでフィードバックする場合には、苛立った感情が文章に現れやすくなるので時間をおいて2,3度読み返して私的感情が含まれていれば別の表現に書き換えてから送信するのです。

フィードバックするタイミングも重要です。フィードバックの効果を最大にするには、必要だと感じたときにすぐにその場ですべきです。朝伝えるべきことを終業まじかに伝えたり、翌日伝えたのでは、ピンとこず心に響きません。

また、みんなの前で言うのではなく、1対1で口頭で伝えるのがよいのです。

注意や指導をしなければならない部下に言うべきことをきちんと伝えなければ、身勝手な部下が増え、マネジメントにも支障をきたします。マネジメントには気配りは必要ですが気を使う必要はありません。部下に対しては毅然とした態度を示すべき時にはしっかりと毅然な態度をとることが必要です。