中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

6つのモチベーションファクター

f:id:business-doctor-28:20191227134414j:plain

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1537人、そのうち東京409人、神奈川93人、埼玉132人、千葉91人、愛知48人、大阪147人、兵庫74人、京都14人、福岡42人、北海道73人、宮城107人などとなっています。数字だけを見ると完全にリバウンドしています。こうした中、政府は1都3県の緊急事態宣言を21日で解除し時短営業を緩和する方針で明日にも発表するようです。感染者数を見る限りにいて2週間前よりも増加していますが、それならばなぜ2週間前に解除せず延長したのか、その理由を明確にする責任が政府にはあると思います。今回何故解除に踏み切るのか、再拡大させないためにどういう対策を取るのか、万が一再拡大した場合にどうするのか、などについて、菅首相が自分の言葉で誠意をもってしっかりと説明すべきです。それがリーダーとしての責務です。

さて、今日は、HARBOR BUZINESS onlineの「バラバラなメンバーから奇跡のバランスが生まれた。Ⅴ6の成功に見る理想のダイバシティ」という記事を取り上げます。

先日V6が今年の11月に解散するというニュースが巷を駆け巡りました。取り立ててファンでなく興味のない老骨にとってはどうでもいい話ですが、ビジネスの面からみると、興味がわくことが見えてきます。

Ⅴ6は25年の長きにわたり、メンバーの一人も欠けることなく、不祥事を起こすことなく幅広いファンの支持を得て活躍してきました。これを企業の組織に照らしてみれば、人の入れ替わりもなく、組織の再編成もなく、持続的成長を果たすことは困難です。Ⅴ6の成功は極めて稀有な例だと思われます。その理由がどこにあるのかを考えることはビジネスの面でも役に立ちます。

この記事では、Ⅴ6の成功の理由を「メンバーそれぞれの異なるモチベーションファクター」に求めています。モチベーションファクターは意欲が高まる要素のことで、この記事では6つの要素に分類しています。

  1. 目標達成=チャレンジすることで意欲が高まる
  2. 自律裁量=ほかの人と異なる自分らしさを発揮することで意欲が高まる
  3. 地位権限=責任を果たすことで意欲が高まる
  4. 他者協調=協力関係を築くことで意欲が高まる
  5. 安定保障=リスク回避
  6. 公私調和=バランス重視

Ⅴ6は、目標達成型の坂本昌行・自律裁量型の長野博・地位権限型の岡田准一・他者協調型の井ノ原快彦・安定保障型の三宅健・公私調和の森田剛というように6つのモチベーションファクターが6人に綺麗に分散していたからだというのです。

モチベーションファクターが分散しているということは、一般にはグループ内のチームワークの難易度が上がることになります。例えば、メンバーが全員目標達成型ならば誰かが「チャレンジしよう」と言えば全員賛同し話が早く進みますが、目的達成型の人と安定保障型の人がいれば、一方は「リスクを度外視してでもチャレンジしよう」とし、他方は「リスクを回避して慎重に事を運ぶべき」として話はまとまりません。

それでもⅤ6が成功した理由は、6者6様だったからで、仮に3対3に分かれていれば両者の対立が頻出していたはずです。また3対2対1の別れていれば1人のモチベーションファクターが満たされない状態が続き、その1人の不満が爆発することになったでしょう。6人がそれぞれ違うモチベーションファクターを有していたことで、6人の間に微妙なバランスが生まれたのです。

日本人は、ほぼ同じ割合でこの6つのモチベーションファクターに分かれています。組織においても同じモチベーションの人を集めてチームを構成するというのはほとんど不可能です。とするならば、企業においても、組織内のモチベーションファクターをうまく分散させることが望ましいということになります。そして、相手のモチベーションファクターが自分と違う可能性が高いことを認識し、相手のモチベーションファクターを見極めるスキルを身につけ、相手のモチベーションファクターに合わせたコミュニケーションができるようにすることが重要です。

以上のように、モチベーションファクターは人それぞれに異なり、人それぞれにモチベーションの高まりやすさの違いがあります。しかし、誰でもポジティブなことを思い出したり共感しあったりするとモチベーションが高まることが分かっています。逆にネガティブなことを思い出したりネガティブな言葉を使ったりするとモチベーションが下がります。ネガティブな言葉を使いそうになる時には、意味を変えないでポジティブな言葉に切り替えればモチベーションは高まります。

いずれにせよ、自分が上記6つの型のどれに当てはまるかを見極めたうえで、それをうまく利用して、相手のモチベーションファクターに合わせていく、常にポジティブな言葉を使い自らのモチベーションを高めていくことが大切です。