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ハイブリッド勤務は定着するか

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2643人、そのうち東京471人、神奈川159人、埼玉114人、千葉63人、愛知305人、大阪201人、兵庫112人、京都32人、岡山20人、広島51人、福岡81人、沖縄223人、北海道254人などとなっています。全国的に減少傾向にあり喜ばしいことですが、神戸で新たな変異株が見つかっています。これは感染性と重症化リスクの高いイギリス型にワクチンや抗体医薬の効果を弱める可能性がある変異が加わったもので、インド型やベトナム型とも異なる変異株ということです。WHOは変異株に国名をつけるのをやめるように言っていますが、もしかしたら日本型変異株なのかもしれません。こうした変異株が市中感染しないことを祈ります。政府は、唐突に、職域接種の方針を打ち出しました。中小企業の多くは産業医もおらず、ワクチン保管や打ち手の確保も困難で、職場でワクチン接種することなど不可能です。自治体の負担増にもなります。自治体や各企業が困惑するのも当然です。以前、「菅首相と『場当たり的』上司の共通点 『このままでは評価が下がる』という不安」という記事を取り上げましたが、まさに、「1日100万回、7月末接種完了」と不可能な目標を公言し、さらに今回も支持率低下を挽回しようと躍起になって、場当たり的な単なる思い付きで「職域接種」を打ち出したとしか思えません。戦略にせよ戦術にせよ、十分に熟慮し十分な議論を経てある程度の根回しも必要です。そうしたことが全くなされていません。思い付きや場当たり的な発想では戦略や戦術は作れません。これまでも言っていますが、菅首相・菅政権は危機管理の基本がわかっておらず、危機管理能力が欠如しています。

さて、今日は、Forbes JAPANの「ハイブリッド勤務は定着する」と言えるこれだけの理由」という記事を取り上げます。

以前、ハイブリッド型雇用について書きました。ハイブリッド雇用はジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の両方の利点をうまく取り入れた雇用形態のことでした。今日の話題である「ハイブリッド勤務」というのはそれとは異なり、リモートワークとオフィスワークが混在する勤務形態のことです。

現在、コロナ禍で、リモートワークが長期化しています。リモートワークの定着率は低いですが、企業の中には、週の何日かはリモートワーク、何日かはオフィスに出社してオフィスワークという混在型の勤務形態をとっているとこともあります。また、職種によってリモートワークできない人もあり、リモートワーカーとオフィスワーカーが混在している企業もあります。これでは、オフィスの出社している社員は信頼と帰属意識を享受できるのに、自宅で仕事をする社員は孤独感に苛まれキャリアの機会すら失いかねず、2つの階層に分かれ分断してしまうという批判もあります。

この記事では、こうした批判に対し、3つの致命的な欠点を挙げ、「ハイブリッド勤務が特にスマートな組織においては今後も存続する」と主張しています。

1.すべての人が帰属意識からモチベーションを得るわけではない

 人々が労働意欲を高める原動力には、大きく分けて「帰属」「達成」「権力」「安全」「冒険」の5つがあると言われています。

 「帰属」のスコアが高い人は、職場の人たちと温かい友好的な人間関係を築くことが高いモチベーションにつながります。このタイプの人は他の人と協力して仕事をするときに高いモチベーションを持つことになります。このタイプは、確かにオフィスで勤務することでモチベーションを高めることができるタイプです。しかし、このタイプは全体の約3割程度です。

 「達成」のスコアが高い人は、仕事に挑戦y競争の要素があるとき、タスクやプロジェクトに没頭できるとき、完璧な仕事を提供できるときなどに、高いモチベーションを得ます。このタイプは人と協力して仕事を行うよりは、自分に与えられた仕事に集中するというタイプです。このタイムはリモートワークに向いています。このタイプも全体の約3割弱いるのです。

2.オフィスで、個別に仕事をする時間と共同作業をする時間の割合

 オフィスで、1人だけで仕事をする時間は企業によってまちまちです。しかし、自社に最適な労働モデルを検討する際には、重要な要素になります。オフィス勤務の場合、1人で仕事に集中しようとしても、周りの雑音が気になって集中できないということもありますし、ついつい他の人と雑談して仕事に身が入らないということもあります。

 1人だけで集中してやる仕事はリモートワーク、みんなで共同で行う仕事はオフィスワークということを検討する意味は十分にあります。そうすれば、1人でやる仕事も共同でやる仕事も、どちらも生産性が向上するように思います。

3.企業文化は、実際にはどれくらい良いもの

 企業文化の重要性が謳われますが、ハイパーフォーマーにとって悪影響になりうる企業文化が存在することも事実です。ハイパーフォーマーが自発的に協力しようとすればするほど、無駄な会議に出席させられることになりますし、要求に応じれば応じるほどたくさんの仕事がなわされます。無理やりオフィスに出勤させることが、モチベーションを維持するよう方法とも考えられません。

 生活、仕事、モチベーションに最も適した勤務形態を本人に確認し、本人に適した勤務形態をとる方がハイパフォーマンスを維持でき生産性も向上するはずです。

多くの従業員がコロナ禍で強い不安を抱いています。コロナが収まれば不安は解消されるかもしれませんが、それがいつかは分かりません。安全性に不安が残るオフィスでは、生産性を高めることはできません。

この記事は、「コロナ禍で始まったリモートワーク、ハイブリッド勤務は、多くの人にとって、より楽しいキャリアを築ける可能性を秘めた一つの解決策である」と言っています。リモートワークとオフィスワークをうまく組み合わせたハイブリッド勤務は新しい働き方として期待されます。