中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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リーダーは腹から信じる言葉で組織を導け

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2329人、そのうち東京727人、神奈川412人、埼玉199人、千葉234人、愛知36人、大阪224人、兵庫39人、京都29人、福岡46人、沖縄35人、北海道70人などとなっていたす。検査数の少ない休日のデータですが、先週の日曜日に比べ、東京では225人、神奈川132人、大阪119人など全国で823人増えています。全国的に感染拡大、感染のペースが加速しています。確かに、ワクチン効果もあって、感染者数は増加していますが、高齢者の感染者数は減っています。しかし、中年・若年層の重傷者が増え、東京ではステージ4に迫りつつあります。こうした中、3日後には五輪が開催されます(明日から予選が開催される競技もあります)。また、選手や関係者に陽性者が出ており、濃厚接触者になれば国民には課せられる14日の健康観察(自宅待機)が免除され、6時間前のPCR検査で陰性であれば試合にも出られるという特別ルールが設けられるようです。相変わらず、国民無視・五輪優先です。安心・安全な大会よりも重要なのは、国民生活の安心・安全です。国民に根拠なき楽観論を振りまいて五輪開催に特攻していく政府の姿勢は、客観的データを軽視しご都合主義的な戦略策定で戦争に突入、日本を敗戦に導いた太平洋戦争に類似しています。このことは、多くの歴史家も指摘するところですので、あえて書きませんが、太平洋戦争では、近衛文麿前首相は自決、東条英機首相は東京裁判で絞首刑となって責任を取っています。万が一、東京五輪で感染が拡大し日本が「コロナ敗戦」となった場合、菅首相をはじめ強行開催に踏み切っいた責任者たちは、命を賭して責任をとるべきでしょう。中小企業の経営者は、自らの資産を担保(個人補償)に融資を受けて経営を行い、万が一失敗すればすべてを失います。多くの経営者は命がけで経営に携わっています。政治家は命はもとより財産も取られることなく好き放題です。失敗しても退陣・辞職すればいいだけ、リーダーとしての責任がないのです。本来リーダーというのは、ビジネスでは、自らの命・財産を犠牲にしても、従業員の生活を守らなければなりません。政治で言えば、自らの命を賭けてでも国民の生命や財産を守らなければならないはずです。そうした覚悟がある政治家が皆無であるというのは嘆かわしいことです。怒りに任せて長々と書きすぎました。まだまだ人間ができていませんね(笑)。

さて、今日は、ダイヤモンドオンラインの「リーダーは腹から信じる言葉で組織を導け」という記事を取り上げます。

この記事は、ビズリーチなどを運営するビジョナル創始者南壮一郎氏に影響を与えたとされる現USEN=NEXTホールディングス副社長島田亨氏へのインタビュー記事です。

1.メンバーを同じベクトルに向かわせる「ミッション」の大切さ

 組織を動かすとき、メンバ緒全員が同じ方向性に向かわせる必要があります。本来ならば、目的地までの地図を渡さなくても、自然にメンバーが目的地に辿り着くことができるというのが理想ですが、実際にはどこが目的地か、目的地にどうやって辿り着くかを理解しているメンバーや組織はそうありません。それにも関わらず、トップ、リーダーが「なんで俺の目指す方向が分からないんだ」と言っても、それはトップやリーダーの手抜きです。

 島田氏は、ミッションや目指すべき方向を共有する仕組みが必要だと言っています。その方法はいろいろありますが、ミッションやビジョンを言語化する作業が必要です。

 日本では暗黙の了解、阿吽の呼吸と言うことが言われますが、暗黙知形式知にして共有するためには、言葉にする(言語化)必要があります。

2.「錦の御旗」となるような言葉を定める必要がある

 島田氏は、「ビジョンやミッションというのは、人と相談して決めていくようなものではなく、事業を預かった最高責任者が自分の言葉で示すものだ」と言っています。

 それは、リーダーやトップが、自分の思いや心の声も含めて言葉にしなければならないということです。誰か他人が書いた原稿や言葉では聞く人の琴線に触れることはありません。その人が心から信じ、心の声として発する言葉でなければならないのです。

 リーダーは、自分の腹から思っている言葉で方向性を示すこと、そうでないと、言葉だけが浮きまくってしまいます。

 正視せず俯いたまま他人が書いた原稿を読み、時に間違えるような菅首相の言葉が国民の心に響かないのは当然のことです。

3.シンプルな言葉を使うことの重要性

 事業は誰のためにやっているのかが明快でなければダメです。誰が、何のために、いくらのお金を払って、何を買おうとしているのか、どんなサービスを受けようとしているのか、といったことが、シンプルで明確な言葉で説明できなければなりません。

 お客様のニーズは何なのか、そのニーズを満たすために自分たちは何を行っていけばいいのか、という経営の方向性が決まれば、組織のコンフリクト(衝突)を減らすことができ、仮にコンフリクトが起きても解決の基準が示されるのです。

先日も書きましたが、仕事ができない人は地位や経歴という「状態」がゴールになっていて「何がしたいのか」という「行動」が欠落しています。優れたリーダーは、「何がしたいんだ」という「行動」を表明しなければなりません。この意思の表明が経営なのです。この意思の表明は、借り物の言葉でなく、自分の言葉で真摯に心の叫びとして訴えるものでなければ、誰も共感することはありません。

コミュニケーションスキル、プレゼンスキルがもてはやされていますが、これらはあくまでもスキルです。スキルを磨くことも大切ですが、こうしたスキルを磨いたとしても心がこもっていなければ、「上手いね」で終わってしまいます。

コミュニケーションというのは相手とのキャッチボールで成り立つものです。

これまでの繰り返しになりますが、経営は人で成り立っています。そして、そこには人と人との人間関係、信頼関係が最も重要です。心と心の通い合う状態です。

先日、エンゲージメントを高めるために必要なものを3つ挙げました。繰り返しになりますが、それは、

  1. 理解度 会社が進むべき方向、ビジョンを理解し、ともに達成しようとする姿勢
  2. 共感度 互いに仲間意識をもって協力し合い、家族のように愛着と誇りを持つ
  3. 行動意欲 仲間との目標達成を最大のモチベーションとして行動する意欲

です。エンゲージメントは、上司や経営者の指示・命令によって高まるものではなく、経営陣や上層部とに信頼関係によって高まるものです。

そのためには、経営陣やリーダーは、この記事にあるように自分の腹から出た強いメッセージに自分の思いを込めて伝えなければならないのです。そうすることで、従業員は経営陣やリーダーが考えていることを理解し、自らもそれに共感し、行動意欲を高めていくのです。