中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

トップ5%のリーダーと残念なリーダーとの決定的違い

f:id:business-doctor-28:20210927081115j:plain

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2134人、そのうち東京299人、神奈川193人、埼玉131人、千葉106人、愛知166人、大阪386人、兵庫115人、京都53人、福岡104人、沖縄71人、北海道54人などとなっています。全国的に減少傾向が続いていますが、大阪は、25日連続で前週の同じ曜日を下回っているものの、新規感染者数は5日連続で東京を上回り、減少幅が小さいように見えます。大阪ミナミやキタの人出は増えており、ノーマスクの人も見受けられます。政府は、19都道府県に出されている緊急事態宣言を今月30日をもって解除する方針を固め、まん延防止等重点措置への移行も見送る方針で検討に入っています。全面解除となれば、一気に国民の気は緩み、繁華街や行楽地の人出は急増します。一律に全面解除するのではなく、19都道府県の中には首都圏や愛知・大阪・兵庫などまだ一定数の感染者がいる地域ではまん延防止等重点措置に移行させて様子を見るべきではないかと思います。段階的な行動制限緩和が必要です。

さて、今日は、現代ビジネスの「AIで判明、『トップ5%のリーダー』と『残念なリーダー』の決定的違い」を取り上げます。この記事は、越川慎司著「AI分析で分かったトップ5%のリーダーの習慣」からの抜粋です。

越川氏は、「トップ5%のリーダー」と「残念なリーダー」との特徴的な違いがAI分析で明確になったと言い、次のようなトップ5%リーダーの特徴を挙げています。

1.やる気を当てにしない「仕組み」を確立する

 越川氏は、5%リーダーは、チーム目標の達成に向けてのプロセスの中に、「チームメンバーにやる気(モチベーション)があるかどうか」という要素を入れないと言います。つまりチームメンバーにやる気がなくても、5%リーダーがプロセスが実行できるような「仕組み」を作るということです。

 確かに、残念なリーダーのようにメンバーのやる気だけを当てにするようではいけませんが、いくらやる気がなくても回るプロセスを作ったところで、メンバーにやる気がなければ、その仕組みも上手く動かないように思います。メンバーのやる気(モチベーション)を軽視するわけにはいきません。組織というものは「仕組み」だけで動くものではありません。経営資源の中で最も重要なのは「ヒト」です。最も重要な経営資源である「ヒト」がやる気を出して動くからこそ組織も効率的に動くのです。だからこそ、経営理論(マネジメント論)の中で、モチベーションをいかに高めるのかといった様々なモチベーション論が主張され、展開されているのです。

 ここでは、「5%リーダーはつま先立ちでギリギリ届くゴールを設定する」と言い、これを一つの「仕組み」と捉えています。届くかどうかわからない遠いゴールを設定しても、メンバーのモチベーションは上がりません。努力すれば手が届くところに目標があれば、メンバーのやる気を誘発します。「つま先立ちでギリギリ届くゴールを設定する」のは、「仕組み」というよりも、メンバーのモチベーションを高める一つの方法なのです。

2.人を巻き込み、1+1を5にする

 越川氏は、5%リーダーは、「どうやって組織をつくっていくのか「どうやって問題を解決するのか」という「How」の考えを捨て、「Why(なぜ)」にこだわると言っています。このことは、以前5W1Hについて書いた際にも「Why(なぜ)」の重要性を指摘したとおり、間違ってはいません。ただ、その時にも指摘しましたが「why?Why?」ばかりでは答えは見つかりません。「Where?Why?How?」とまずは問題の所在を明らかにして、それから原因探究に向かい、最後にどのように解決するのかを検討するのが良いのです。

 5%リーダーは「短期で成果を出す」のではなく、「長期で成果を出し続ける」と言います。これは当然のことです。企業というのは、ゴーイング・コンサーンで、持続的に成長し続けなければなりません。企業の一翼を担うリーダーに長期的視点に立った成長戦略が求められるのは当然のことです。だからこそ、部下の育成も重要です。

3.異質同士の新結合でイノベーションを起こす。

 越川氏は、5%リーダーは「異質同士の組み合わせ」を行うと言っています。VUCAの字で位には多様な人材を組み合わせて仕事に向かわせることが重要な意味を持ちます。5%リーダーは、各人の強み、弱みを把握し、これらを上手く掛け合わせて大きな成果を上げるのです。

 成果を出す優秀なメンバーにも弱みはあります。その弱みを他のメンバーが補完し、組織全体の成果を2倍、3倍にするのです。また、成果の出ないメンバーでは、メンバーの強みを把握し、その強みを伸ばすのです。

 あらゆる面で、チーム内の強み、弱みを掛け合わせることによって人間関係をも良好にしていくのが5%リーダーです。

4.ストイックにならない

 5%リーダーの目的は、メンバー各人が考えながら自走する組織を創ることで、自分自身が強力なプレイヤーになることではありません。

以前「有能なリーダーと人気のリーダーの違い」で書きましたが、自分が率いるメンバーと同じ仕事をするのではなく、メンバーを率いて仕事をさせることが有能なリーダーの役割です。自らがストイックに業務を遂行するのではなく、チーム全体を上手く取りまとめ、正しい方向に導くのが5%リーダーです。

5.根回しを構造化する

 5%リーダーは、社内のパワーバランスや出身、積極さ、社内人脈などを把握し、誰を巻き込んでいくかを構造化しています。相手に興味や関心があることをアピールして、自己開示で相手の心を開かせるなどして、戦略的に根回しをします。

 5%リーダーは、常にチームの目標達成を考えており、適切な情報共有と教育が重要であることを理解しています。

 ここでの内容は間違っているとまでは思いませんが、あまりにも根回しばかりに気が取られているようでは、リーダーとして失格です。意識的に根回しをするのではなく、普段の行動の中で色々な人が自然と集まり、色んな人を巻き込んで、自然と情報共有ができてこそ、優秀なリーダーです。5%リーダーは自ら意図的に根回しせずとも自然と根回しできているものです。

6.「伝える」ではなく「伝わる」を目指す

 5%リーダーのコミュニケーション術は「伝える」ではなく「伝わる」を目指していると言っています。

 コミュニケーションにおいて大切なのは、お互いが共感し、より良い人間関係を構築することです。これは5%リーダーだけでなくすべてのビジネスパーソンに必要なスキルです。自分の思いが相手に伝わり、相手から共感を得てよいよい人間関係、信頼関係を築くのです。そのためには「伝える」ではなく「伝わる」ことが大切です。これこそが真のコミュニケーションです。

7.「やめること」を決めて、新チャレンジを

 リーダーは多くに仕事に忙殺されています。優先順位を設定することなく、振ってくるタスクにそのまま対応することは生産的ではありません。優先順位を決めることは重要ですし、時には切り捨てることも必要です。

 5%リーダーは、日常的に発生する目先の緊急業務と距離を取りながら、長期的な目標達成に向けて進捗を管理することが必要です。

 時間自体には限りがあります。限りある時間の中で、何か新しいタスクが降ってきたり、新たなチャレンジをしていくには、「やめることを決める」ことが重要になってきます。

8.うなずきのバリエーションが5つ以上ある

 5%リーダーは「聞き上手」であると言われます。以前にも書きましたが、「雑談は質問力」、コミュニケーションは質問から始まります。質問をして相手の答えを聞く、それを掘り下げてまた質問する、時々自分の話をするのです。相手の話を聞くには、「頷くこと」も「間の取り方」も重要です。

 越川氏は、5%リーダーは「はい」「なるほど」「そうですね」「運」「やっぱり」など、多彩なうなずきのバリエーションを持っていると言っています。

ここに挙げられている5%リーダーの特徴は、すべてが正しいとは思いませんが、大筋においては間違いはなさそうです。