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トップリーダーの2つの特徴とリーダーに必要な「聞く力」

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で553人、そのうち東京60人、神奈川54人、埼玉28人、千葉30人、愛知35人、大阪105人、兵庫27人、京都24人、福岡18人、沖縄14人、北海道17人などとなっています。日曜日とはいえ大幅に減少し、100人を超えたのは大阪だけ、新規感染者数ゼロも9県、多くの県で一桁となっています。このまま沈静化することを願います。そのためには、もうしばらく一人一人がしっかりと感染対策をとることです。気を緩めることなくお互い頑張りましょう。

さて、今日は、まずライフハッカーの「『トップ5%リーダー』に共通する、2つの意外な特徴」という記事を取り上げます。

この記事は、越川慎司著「AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣」の抜粋です。大量のデータをもとに、成果を出し続けている人の行動履歴をAI分析したものです。この本の「AIが突き止めた!トップ5%リーダーの意外な特徴の中から2つが紹介されています。「トップ5%リーダー」というのも違和感を感じるので、単に「トップリーダー」とします。

1.トップリーダーの59%は「歩くのが遅い」

 オフィスに定点カメラを設置し、動いている人の様子を撮影した結果、トップリーダーの59%が明らかに平均よりもゆっくり移動していたというのです。

 目的志向で無駄なことを嫌う傾向にあるトップリーダーは歩くスピードも速いように思いますが、結果的には他の人よりもゆっくり歩いていたというのです。

 この理由として、トップリーダーは「意図的に時間と気持ちの余裕を作るようにしているから」が挙げられます。

 また、会議改革に取り組むトップリーダーは、社内会議の質と量を改善しようとします。会議が時間通り、もしくは早く終われば、時間と気持ちに余裕ができます。

 このように時間と気持ちに余裕を持たせることに心を配るトップリーダーは、ゆったりと余裕を持った歩き方をしているのではないかと越川氏は分析しています。

 確かにトップリーダーが時間や気持ちに余裕を持っていることは間違いありませんが、これはリーダーと他の人の業務の差にもよるように思われます。

 トップリーダーは、自ら率先して仕事をするというよりは、チームメンバーを率いて仕事をさせ、その調整を行うことが主な役割です。それに対してチームメンバーは、自ら与えられた仕事をこなして成果を上げなければなりません。時間の余裕も気持ちの余裕もリーダーに比べればありません。時間や気持ちに追われて歩くスピードが速くなるのは当然です。

 したがって、歩くのが遅いからトップリーダーになれたのではなく、トップリーダーになったから余裕が生まれて歩くのが遅くなったのです。

2.トップリーダーの65%は「思い切った決断をしない」

 当然のことながら、リーダーには多くのことを決めていく力が求められます。次々と沸き起ってくる課題に決断していかなければ物事は前には進みません。

 トップリーダーは、確実に意思決定をします。これまでやってきたことを止める決断や重要性が低いタスクを受けないといった決断をすれば、メンバーへの負荷は大幅に減ります。トップリーダーは、「進むぞ!」と決断すると同時に、「代わりにこれはやめるぞ!」というトレードオフをしているのです。

 やる覚悟とやめる覚悟を持っているのがトップリーダーなのです。

 過去に成功したプロジェクトであっても、外部環境や状況が変われば、同じやり方が通用しないことは言うまでもありません。だからと言って過去の経験や得られた知識・知見を無視することも間違っています。過去の経験や知見を活かしながら、状況を見据えて的確な決断を行うことが求められているのです。

 しかし、当然のことですが、一か八かの決断は求められていません。ビジネスにおける決断は、博打や賭けではありません。トップリーダーは、意思決定は早いですが、「少しでも望みがあればそれに賭ける」といった博打的な決め方をしないのです。

次に、ヤフーニュースの「岸田流リーダーシップ『聞く力』をどう身につけるか? 『ダメな聞き手』4つの特徴」という記事を取り上げます。

岸田新内閣が誕生し1週間が経ちましたが、岸田首相は自分の長所を「聞く力」と言っています。本当に「聞く力」があるかは疑問ではありますが、これまでの菅元首相に比べれば格段上でしょう。この点はさて置き、リーダーに「聞く力」が必要なことは言うまでもありません。

今はVUCAの時代、先行きが見えず何が正解かわからない時代です。多くの人は不安を抱きどうしていいかわからず、少しでも自分の話を聞いてもらいたいと思っています。これは政治の場面だけでなく、ビジネスの場面でも同じです。

現代の組織リーダーには「聞く力」は必要不可欠です。

ただ「聞く」と言っても、相手を選ばなければ、単なる時間の浪費、利己的な人の話を聞いても害があるだけで、ビジネスの生産性も落ちます。

この記事では、リーダーシップとして必要な「聞く」とはどういうことなのか、『ダメな聞き手』の4つの特徴が紹介されています。

1.リーダーシップに必要な「聞く」とは?

 「聞く=理解する」と考えているリーダーがいます。部下に話を聞かせれば、部下は自動的に話を理解すると思い込んでいます。これは勘違いです。このような思考が「会話」をおろそかにし、部下たちの心が離れていく原因になります。

 コミュニケーションというのは人と人との関係で成り立っています。一方的に話を聞かせてそれで成立するものではありません。コミュニケーションは言葉のキャッチボールですが、「聞く」というのは相手を知るということです。質問をして相手の情報を得て、更にそれを掘り下げて質問して聞くということです。

 大辞林によれば、「聞く」とは「音・声を耳で感じ取る。耳に感じて知る」「人の言うことを理解して、受け入れる。また、従う。ききいれる」と書かれています。

「聞く」というのは、「対人という文脈における情報の取得、処理、保持」でなければなりません。「聞く=従う」という認識も間違っています。部下が上司の話を聞いたら、それに従わなければならないというのは、本当の意味での「聞く」ではありません。「話を聞いて理解し、納得して行動に移す」のが本当の意味での「聞く」なのです。つまり、そこにあるのは、相互理解と信頼です。

2.「ダメな聞き手」4つの特徴

 現代における組織リーダーにとっての「聞く」は、話し手の不安を解消するものでなければなりません。話し手を安心させるため、話し手を承認するために「聞く」という姿勢が重要なのです。

 ここでは、「ダメな聞き手4つの特徴」が挙げられています。

  1. 話を遮る
  2. 曖昧な返事をする
  3. 話し手以外を見る
  4. 落ち着かない態度をとる

 これはなかなか難しいことですが、重要なのは、「相手のことを思って親身になって聞くこと」です。

 これまでのも書いていますが、コミュニケーションスキルとして重要なのは、「聞く力」と「質問力」です。

 人は誰もが「自分を認めてもらいたい」という承認欲求を持っています。この承認欲求を満たすためには「相手の話を親身に聞き、共感すること」です。「相手のことを思って親身になって相手の話を聞き、受け止め、疑問に思ったことを聞く」ということが大切です。