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帝王学の教え

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で9万7833人で先週同曜日よりは減少しており、岸田首相は「感染者増のスピードが鈍化している」と発言していますが、感染者数の集計の遅れや検査キット不足などから、発表数と実態が大きく解離している可能性が極めて高く、増加速度が鈍化しているとの判断は時期尚早です。オミクロン株は重症化しにくいと言いながら、昨日の死者は162人で第5波のときを上回り過去最多を更新しています。病床使用率も上昇し、子供の感染者が増えるなか小児病床が不足し、さらに一般医療・救急医療にまで影響が出てきています。岸田首相は「感染拡大のスピードは明らかに落ちている」と言うのみで具体的な対策は従前通りでは、危機的状況に対する対応が極めて不十分といわざるを得ません。これまでも書いているように飲食店だけをターゲットとした対策では感染拡大を抑えることはできません。オミクロン株の特徴にあわせた対策をとるように大きく方向転換しなければいけません。

さて、今日は、ダイヤモンドオンラインの「デキる人ほど不幸を『チャンス』と捉える!帝王学の深い教え」という記事を取り上げます。この記事は密教阿闍梨であり経営コンサルタントでもある小池康仁氏の著書「『自分』の生き方』に基づいています。

1.「帝王学」に見る幸福と不幸

 帝王学というのは、『王家や皇室など伝統ある家計・家柄などにおいて、特別な立場にある者が、その立場にふさわしい能力や資質を養うために学ぶ全人格的な教育』のことですが、古来中国では陰陽五行説帝王学とされています。

 陰陽五行説は、陰陽説五行説を組み合わせたものです。陰陽説では、すべての事象は、それだけが単独で存在することはなく、「陰」と「陽」という相反する形で存在し、それぞれが消長を繰り返すという考え方です。陰と陽、固定的なものではなく、振り子が一方に振り切れると戻るように常に変化しながらバランスがとれているのです。

 今はパンデミックで先行きが見通せず、明るい未来など想像もできません。それは社会だけでなく企業も各個人も同じです。しかし、これまでの歴史が示すように、悪いことは長くは続きません。今回のコロナ禍も、いずれは終息し新しい社会や世界が再生されるはずです。

 「不幸は幸福の起因であり、幸福は不幸の起因となる

 つまり、幸不幸は相互依存関係にあるのです。何かが壊れたら、必ず新しい何かが始まります。壊れた量と同じだけ、幸福に転じるのです。このようにしてバランスがとれているのです。

 コロナ禍で経済が激しく崩壊した今、コロナ後には必ず経済は変容して新たな方向へを伸びていきます。これは企業も個人も同じです。

2.幸福と不幸の「等価交換法則」

 先ほども述べましたが、陰陽説の基本的考えは、何かが壊れると半強制的に(振り子が戻るように)新たな何かが始まるということです。マイナスや破壊の「陰」とプラスや創造の「陽」とがバランスを取り合っているのです、これが「陰陽の等価交換法則」です。

 会計学でいう決算書類の1つ、貸借対照表(BS:バランスシート)は、右(貸方)と左(借方)の合計は必ず一致します。人生における損得、不幸と幸福も、このBSと同じようにバランスするのです。

 -10の不幸があれば、しばらくすると+10の幸福が訪れてバランスします。+1000の幸福があれば、気をつけていないとすぐに-1000の不幸が訪れます。

 陰陽説では、大きな破壊行為があれば、それと同等の創造現象が生まれると教えています。ピンチはチャンスだということです。過去にピンチに出会い這い上がってきた人は、破壊行為や損に直面すると新たなチャンスの到来と把握します。過去に失敗経験を体験しているので強くなり、それが活かされているのです。

3.物事の本質を知れば不安はなくなる

 損をする、既存構造が壊れる、ピンチに遭遇する、批判を被るなどといった機会はチャンスの起因です。この知見を持っていると、現時点でどれだけ人生が壊れ続けていては、いずれはその破壊現象は終わり、創造現象に転化することを理解できます。後の人生に希望を持ちながら、今体験している破壊現象を冷静に捉えて向き合うことができるのです。

 平家物語の冒頭に「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色。盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ」とあります。

 人生におけるすべての事象は、必ず変転変化しとどまることはありません。これは社会の企業も個人も同じです。

 小池氏は、「今、変転変化を恐れずに新たな時代の変革に適応して人生観を大きく変容させるべき時期にきている」と言います。全くその通りです。先行きが見通せない時代だからこそ、意識を変えていかなければなりませんし、どのようにも変えることができると思います。

 陰陽説の「等価交換法則」を理解していると、必ず変転変化すると思えますし、現状に不平不満を抱くこともなくなるのではないでしょうか。夢や希望を持って将来に向かっていけるようになります。どんなに最悪な状態でも、最悪な状況はそれほど長くは続きません。いずれは好転します。不幸な状態に引っ張られてネガティブな思考をしていれば、何時までも好転しませんが、未来に夢や希望を持ちポジティブに考えていけば好転する時期も早まるのではないかと思います。