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「働かないおじさん」が直面する「予期せぬ変化」と「望まない変化」

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で6万3703人で、前週同様日よりは大きく下回っていて、第6波も落ち着きを見せ始めています。このまま下火になってくれれば良いのですが。新規感染者は減少傾向に転じましたが、そのスピードは第5波の時よりも鈍く、死者数は第5波を大きく上回っています。会顔でも死者数が減少した国がある一方で、フラ旅上昇に転じている国もあります。重症化リスクが低いと言っても、まだ風邪やインフルエンザと同列に扱うわけには生きません。重症化リスクを下げているのは2回のワクチン接種の効果なのでしょう。3回目のワクチン接種について政府が呼びかけても遅々として進んでいない状況です。3回目のワクチン接種の必要性は分かるのですが、どうしても2回目の接種語の副反応で躊躇を覚えます。

さて、今日はサライの「働かないおじさんが直面する『予期せぬ変化』と『望まない変化』」という記事を取り上げます。

先日「働かないおじさん問題」について書きました。そこでは、多くの場合、働かないおじさんだけに問題があるのではなく、会社や社会にも問題があると指摘しました。「働かないおじさん問題」には、企業の働ける環境作りも欠かせないのです。

今日は、「働かないおじさん」の行動変容を会社としていかに行なうのかという問題です。この記事では、上司による「ネガティブフィードバック」の必要性が語られています。確かに、本人の立場から「働かないおじさん問題」にを解決するには、本人が「ありたい姿」に変わらない限り(変わりたいと思わない限り)、問題は解決しません。そのきっかけを与えてくれるのが「ネガティブフィードバック」です。

ネガティブフィードバックは、一般に、上司と部下が一対一で腹を割って面談する1on1ミーティングによって実施されます。部下にとっては聞きたくない上司の言葉を聞かなければなりません。

以前「ネガティブフィードバック」について書いたときにも言いましたが、フィードバックというのは必ずしもネガティブなものではありません。部下の成長を促す者であるはずです。ネガティブな内容であったとしても、それをネガティブと捉えるかどうかは心の持ちようです。

そうはいっても、「働かないおじさん」が上司から聞く言葉は本人にとっては「予期せぬ変化」や「望まない変化」でしょう。

この記事では、「能力の低い人ほど、自分の能力や常態を客観的に認知・修正する能力も低いため、自分を過大評価してギャップが大きくなる」という「ダニング=クルーガー効果」が働くと言います。つまり、上司のフィードバックに対して、「成果を出していない人ほど反発しやすい」「変化に抵抗感を示しやすい」のです。

こうした反発は人間として当然の反応だということを理解しなければなりません。人間は変化を望まない生き物だからです。慣れ親しんだ状況を変えるには大きなエネルギーが必要です。その理由は次の2つです。

  1. 生存リスクへの精神的負荷・・・状況を変えたとしても、良い方向に変わるとは限りません。変化にはリスクが伴います。現状にさほど問題がなければ、敢えてリスクをとってまで変化を望まないのです。
  2. 学習や適応への労力・・・状況を変えると言うことは新しい能力の習得や環境適応が必要です。学び直しのリカレント教育だけでなく、場合によってはこれまで学んだことを捨てる「安ラーニング」も必要になります。これまで長い時間と労力をかけて築き上げたものを捨てるという覚悟が必要になるのです。

上司としては「働かないおじさん」が反発することを念頭に置いて、相手のことを理解し、相手の気持ちや心に寄り添いながら根気よく話し合いを尽くすことです。そうすれば、「働かないおじさん」の心にも変化が現れて、徐々に変わっていくはずです。