中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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集中力を高める

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で7万2646人、重症者数1452人、亡くなった人は235人と高い水準にあります。期限を迎えるまん延防止等重点措置の延長を巡り、延長を求める自治体と求めない自治体がありますが、今のまん延防止等重点措置ではたいした効果はありません。まん延防止等重点措置を適用されていても、人々の行動や意識は第5波の緊急事態宣言発令時とは違って緩んでしまっています。今必要なのはほとんど無意味なまん延防止等重点措置を延長することではなく、近い将来必ずBA.1から置き換わるBA.2(ステルスオミクロン)に対応した対策を検討・実施することです。

さて、今日は、現代ビジネスの「『がんばらないでラクに結果を出す人』になる!『集中力が高まる』2つの時間帯」という記事を取り上げます。

コロナ禍でテレワーク・在宅勤務になって、オフィスワークの時と違って集中力が持続しないという人もいます。オフィスワークでは周りの目があるので、仕事に集中しなければなりませんが、リモートワークでは見られていないので、つい、スマホをいじったりネットサーフィンしたりと、仕事に集中できなくなっています。

しかし、集中力のある人でも、1日中(勤務時間中)仕事に集中できるわけではありません。どこかで集中力が切れるときがあります。というよりも、むしろ、集中できる時間というのは限られているように思います。確かに好きなことに没頭しているときにはフロー状態になって気がつけば何時間も経っていたという経験は誰にでもあるはずですが、余程天職と思える仕事でない限り、仕事でフロー状態になり何時間も集中力が続くというのは難しいでしょう。

1.集中力が高まる時間帯がある

 フランスのフランシュ・コンテ大学で行なわれた実験で、集中力がアップする時間帯が2つあることが分かりました。 それは①午前10時半 ②午後4時半 です。

 1日のうちで集中できる「大きな山」が2つあるということです。つまり、この2つの山を除いては、適当にやって手を抜いているということです。

 仕事を開始して少しずつ仕事に身が入り、2時間程度経ってようやくその仕事に集中して打ち込めるようになるということです。また、午後も、昼食・昼休みが終わり、最初ダラダラとしていたのが2時間経つ頃に再び集中して仕事に打ち込めるようになるということでしょう。

 重要なのは午前10時半です。午後の4時半では終業時間間際です。重要な仕事は午前10時から昼までに終わらせるのが良いようです。午前中に重要な仕事を片付けておけば、午後は流すだけで済みそうです。「午後がラクになる」と思うだけでも集中力は更に高まります。終業間際の2つめの山では、明日やるべきことのスケジュールや計画を立て、明日の午前中に備えればいいと思います。

2.同じペースでは集中できない

 集中力が高まる山があるということは、当然のことですが、朝から晩までずっと同じペースで仕事をし続けることはできないということです。

 朝から晩まで同じペースで仕事をすることを前提でスケジュールや計画を立てているのなら、それは間違いなので辞めるべきです。

 何度も言っていますが、仕事にしろ何事にしろすべてを自分でやることはできません。重要なのは、「やらないこと」を決め「やらなければならないこと」も優先順位をつけることです。

 そして、集中力が高まる午前10時半の山に、優先順位の高い仕事や、「やりたくないがやらねばならないこと」「苦手だけれどやらなければならないこと」を行なえば、集中力が高まっているので、良い成果が生まれるのです。「やりたくない仕事」や「苦手な仕事」を集中力が欠如しているときにやろうとすると、更に時間がかかり、また思わぬミスをしてしまうことにもなりかねません。

3.本当に大切な仕事は2割

 先ほど、「やらないことを決める」「仕事に優先順位をつける」と言いました。

 イギリスのボーンマス大学で行なわれた実験では、優先順位の立て方の訓練を受けた人の方が訓練を受けなかった人よりも上司からの評価が高いということが分かっています。つまり、優先順位をつけて仕事をすれば、それだけ成果も上がり、高評価に繋がるということです。

 「パレートの法則」というのがあります。「2:8の法則」とも呼ばれるものです。

 これは、「全体の数値の8割は、それを構成する要素のうちの2割の要素が生み出している」という経験則のことです。例えば、売上の8割はお得意様2割によって生み出されているということです。これは、マーケティングにも応用できる経験則ですが、8割が不要・無意味だということではありません。あくまでも優先順位の問題です。

 仕事においても、「パレートの法則」に従えば、特に重要なものは全体の2割くらいだということになります。もちろん、残りの8割が不要・無意味というわけではありません。重要な2割を最優先事項とし、残り8割のうちで、「やらなくていいもの」(これは自分がやらなくていいもので、部下に任せればいいもの)を決め、更に優先順位をつけることです。優先順位に応じて力の入れ方を変えればいいのです。

 集中力が続く時間帯には2つ山がありますが、集中力が続く時間は、就業時間の2割くらいではないでしょうか。そこで、集中力が続く時間帯に重要な2割の仕事をし、残り8割の仕事は集中力が切れている時に行なっても重要度から大きな問題は生じないと思われます。むしろ重要な仕事を集中的に行えて、より高い成果が上げられ、評価も高くなるはずです。