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週休3日制の問題点

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2万4258人で、月曜ということもあって少なくなっていますが、今の状況で気が緩んだままゴールデンウィークに突入すると、GW開けには確実に第7波が襲来してきます。オミクロン株は重症化リスクが低いとされていますが、症状は軽くとも後遺症に悩まされている人が多くいます。その一つが強い倦怠感ですが、仕事ができなくなり経済基盤を失うことで生活に支障が出ることも考えられ、周囲に後遺症の状態を理解してもらえず追い込まれています。海外では自殺というケースもあるようで、悲劇を起こさないためにも、適切な対応に繋がる環境整備がコロナ治療とともに求められるところです。

さて、今日は、ITmediaビジネスオンラインの「給与と労働時間、どちらを優先?日立とパナソニックの『週休3日』は全く違う」をいう記事を取り上げます。

週休3日制や週休4日制については以前にも書きましたが、働き方が多様化する現在において、採用を検討している企業も既に採用している企業もあります。

ライフワークバランスを求める人や副業を行う者など多様な働き方を求める人には好ましい制度のようにも見えますが、週休3日制といっても、企業によってさまざまです。

この記事では、2022年中に導入を検討している日立製作所パナソニックの両者を比較して、週休3日制の問題点を明らかにしています。

1.日立の週休3日制 ポイントは「給与維持」

 日立製作所の週休3日制のポイントは「給与を維持する」ということです。「給与維持」と言われればありがたいと思ってしまいますが、週休3日制になっても労働時間は変わらないと言うことです。つまり休日が週に1日増えた分、それだけ他の曜日に働かなければなりません。

 これは自分の裁量で働きたい労働者にとっては需要が大きい精度で、久弥が変わらないために自分の予定に合わせて働く時間を調整できるというメリットがあります。

 しかし、毎週週休3日を確保しようとすれば、他の曜日には平均10時間働かなければならなくなり、体力や時間の余裕がなければ続けることが難しくなります。

 この制度は、選択的週休3日制とは異なり、週休3日制というコースが用意されているのではなく、自分の働き方を自己管理する中で週休3日にもできるというものです。

 育児・介護や副業、学び直しなどのために余裕のあるプライベート時間を確保したい人のニーズには必ずしも合致していません。

2.パナソニックの週休3日制 ポイントは「1日の労働時間は維持」

 パナソニックの週休3日制のポイントは、「1日の労働時間を維持する」というものであり、休日が1日増える分、月間や年間の総労働時間は減少します。従ってそれに伴い給与は減少します。週の労働時間が5日から4日に変わるので、給与が約2割減少するということになります。

 パナソニックは、週休3日制導入の意図について、車外副業やB地域ボランティア、自己学習などに挑戦する時間の創出と説明しています。余裕のあるプライベート時間を確保できるというのがメリットです。

 しかし、給与や・評価、昇進への影響がなくならない限り、他の社員よりも総労働時間が減るコースを選ぶ者はそれほどいるとは思えません。

3.塩野義製薬やヤフー、ユニクロは?

 現在、週休3日を選択できる企業ではパナソニックのように「選択的週休3日制」の制度を設けているところが多いのです。その代表が塩野義製薬、ヤフーです。これらの企業も総労働時間を減ら須縄に比例して給与も減らして対応しています。

 一方で、日立のように給与を変えず他の比に多く働くことで週休3日を選べる制度を導入した企業もあります。その代表は佐川急便とファーストリテイリングユニクロ)です。

 「労働者の理想は」と言えば、「給与は維持し、総労働時間は減る」という形式でしょうが、このような制度を導入しているのは、一部ベンチャー企業に限られています。

 週休3日制には、企業ごとの働き方改革の方向性が表れています。今後週休3日制の導入によってどのように変わっていくのか、今後どのような制度を導入する企業が増えるのかを見極めながら、中小企業も必要に応じて導入していけばいいと思います。世間の流れだからと安易に飛びつくと自分の首を絞めかねません。