中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

部下の士気を高める「任せ方」

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で4万500人で、小康状態です。国立感染症研究所は、新型コロナの感染経路について、「エアロゾル感染、飛沫感染接触感染が主な3つの経路】とホームページに掲載しました。「エアロゾル感染=空気感染」と捉えている人もいますが、エアロゾル感染という用語には明確な定義はないようです。「エアロゾル感染=空気感染」としている論文があったり、WHOの資料の中には「エアロゾル感染=飛沫核」との記載があったりするようです。従来、空気感染と言えばはしか(風疹)ですが、新型コロナの感染状況ははしかとも異なります。一方で、数メートルを超える距離や密閉空間などで比較的長時間経った後の場所でも感染が生じていることから、飛沫感染で想定されたよりも感染しやすい状況にあります。空気感染と飛沫感染のいずれでもない中間的な状況で、これを国立感染症研究所は「エアロゾル感染」と読んでいるようです。いずれのして、今必要な対策は、3密を避け、マスク、手洗い、消毒など、これまで通りの対策をとることで、国立感染症研究所が挙げる3つの感染経路を抑えることができます。

今日は、PHPビジネスTHE21の「”先回り指示”が信頼を崩すことも 部下の士気を高める『任せ方』」という記事を取り上げます。

「いつまでも指示を待っている」「業務にやる気を出してくれない」そんな部下に頭を悩ませている上司は多いのです。この記事では、部下を主体的に動かすには業務の任せ方にコツがあると言っています。

これまでも部下の育成方法は「認めて、任せて、褒める」と書きましたが、この『任せる』ということが極めて重要です。しかし闇雲に任せても、こちらが期待したような成果を上げてくれないのも事実です。『任せる』にもコツがあるのです。

1.方針はトップダウンで、方法はボトムアップ

 「任せる」という名目で丸投げ同然になったり、任せたはずが、口出しばかりしてしまう、というのでは任せたことにはなりません。

 良い任せ方は「方針はトップダウンで、方法はボトムアップで」ということです。会社の方針、社外の動き、顧客ニーズといったさまざまな要素を俯瞰できるのはリーダーだけです。部下が部下の視点から言った意見をそのまま会社の方針にするのは間違いの元です。他方で、実行する方法については部下に任せるべきです。手段の部分にまでやかましく口出しすると、部下の主体性を奪い、やる気をそぎ成長の機会を奪います。

 方針は伝え、やり方は任せるというのがいいのです。

2.できるリーダーは当初は大人しい

 昇進や異動でリーダーになった当初から、これを実行するのは無理です。任せる仕組みを時間を掛けて育てる必要があります。できるリーダーは最初は大人しくしているものです。チームの内外の状況も知らないうちからいきなり大きな方針を述べるような無謀な真似はしません。最初は情報の収集と信頼関係の構築に専念することです。

具体的には、部下一人ひとりと会話の機会を増やし、相手を理解することです。極めてシンプルなことですが、これをないがしろにすると、その後の指示がうまく浸透していきいません。

かしこまった面談より、すれ違いざまの雑談でいいのです。聞く内容は、不満やモヤモヤ、改善したい点など、部下が感じる職場の問題です。

こうして部下から情報を吸い上げたら、次は課題の抽出です。ここで重要なのが①課題の見立て ②課題の本質の見極めです。

  1. 課題の見立て・・・当然いくつかの課題が出てきますが、重要度・切迫度に応じて優先順位をつけることです。
  2. 課題の本質の見極め・・・課題の本質をきっちりと見極め、細分化して原因の所在を突き詰めることです。

3.参謀の育成はチーム運営の要

 リーダーとして参謀を育てることも重要です。参謀というのはパイプ役です。リーダーの意図や意思を理解し、メンバーに理解しやすいように伝えてくれる存在です。特に異動や昇進で初めての部署でリーダーになった人には、そのチームに以前からいてチームの兄貴分といった人物を参謀にする必要があります。そうした参謀を置くことによってリーダーの意図、つまり会社の意図や方針がスムーズにメンバーに伝わるのです。

 その際「是非助けて欲しい」といった姿勢を示すことが大切です。

4.『心理的安定性』を高めて言いやすさを演出

 情報の収集と課題の抽出が終われば、ようやくリーダーが方針を口にするときです。

 これまで大人しくしていたリーダーが方針を口にするのですから、メンバーは驚くかも知れませんし、にわかに受け入れないかも知れません。その時に参謀の出番です。

 リーダーは、方針や意図を伝えたならば、後は口出しをせず、参謀に任せればいいのです。参謀がリーダーが口にした意図や方針を具体的なレベルにまで落とし込んで部下たちを巻き込んでくれるはずです。

 このときに必要なのが「心理的安定性」です。「これを言ったら叱られるかも」というような不安を取り除くことです。何事も口にしやすい・言いやすい心理的安定性のある職場を作ることです。ボトムアップには欠かせません。

5.部下がやりがいを見いだす3つの方法

 部下のモチベーションを高める方法については何度も書いていますので参考にしてください。

 ここでは、いかなる仕事にもやりがいを見つける3つの方法が紹介されています。

  1. 自分で工夫をして楽しくする。ゲーム化する。
  2. 「何のために必要か」という大義を考える。これをしなければ、「誰がどう困るか』とイメージを描かせる。
  3. 話し相手を別の場所に見つける。同じ職種でうまくいっている人の方法を参考にする。