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センスのいい話し方

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1万85510人で、月曜日とはいえ先週同曜日よりは減少しています。今のところ、GW後に懸念されていた感染爆発は起こっていません。このまま落ち着いてくれることを期待します。東京ではリバウンド警戒期間が解除され、大阪でも通天閣の「黄信号」が「緑信号」に引き下げられ、認証店での人数制限が解除されました。吉村知事は、来月早々から「いらっしゃいキャンペーン」(大阪版GOTOトラベル)を再開したい意向のようですが、まだ時期尚早です。

さて、今日は、プレジデントオンラインの「『消極的、受け身、おとなしい』は絶対ダメ・・・積極的なのに嫌みのない人がやっている”センスのいい話し方”」という記事を取り上げます。

ビジネスの場面で、「消極的、受け身、おとなしい」といった「遠慮」が評価されることはありません。以前、リーダーに必要な資質として「謙虚さ」を挙げましたが、「遠慮」は「謙虚さ」ではありません。「謙虚さ」というのは、「ひたすら低姿勢でいること」ではなく、確固たるポリシーや信念を前提として「謙虚」であることが求められるのです。「消極的、受け身、大人しい」といった「遠慮」とは全く違います。

1.社会人が「遠慮」して評価されることはない

 よく「空気を読め」と言われますが、場の空気を読んで「質問を控える」「発言しない」といった「遠慮」をしている人を見かけます。しかし、「遠慮」は評価されることはありません。「消極的」「受け身」といった低い評価に繋がるだけです。

 この記事で挙げられるいる事例ですが、会議で上司の口から、聞き慣れない言葉が出てきたとします。この場合、多くの人は、上司の発言なので口を挟むことはせず、黙って聞き流しています。ここで、分からない言葉があれば、敢えて遠慮せず、尋ねればいいのです。知らないことを聞くのは恥ではありません。知らない言葉を知ったかぶりして聞かない方が恥です。知らない言葉を有耶無耶にせず聞くという姿勢は上司からも好感が持たれ信頼されます。

 「一目置かれる人」というのは、「遠慮して行動を起こさない人」ではなく「配慮して行動する人」です。

2.「クッション言葉」で「配慮できる人」になる

 最初に聞くというのは、特に相手が上司の場合、勇気がいるものです。相手の感情を害さないかビクビクして、そのために聞きたくても聞けないということにもなります。しかし、「クッション言葉」を使えば、相手の気分を害することはなくなります。

 「クッション言葉」というのは、文頭に差し込む言葉です。

  • 差し支えなければ伺ってもよろしいでしょうか?
  • 知識不足(勉強不足)で申し訳ありません。念のためお伺いしたいのですが
  • 恐縮ですが、伺ってもよろしいでしょうか?
  • もし、お時間があれば、質問してもよろしいでしょうか?

 このようなクッション言葉をつければ、それだけで「配慮したセリフ」になります。

 「なぜですか」「どうしてですか」といきなり聞くのは学生なら許されるかも知れませんが、社会人、それもビジネスの場面ではNGです。「なぜ」「どうして」としつこく聞く人がいます。「Why?」を問うのは重要ですが、社会人の場合、人に答えを求めるより、まずは「自分なりに考えるのが先」です。自分自身に「Why?」と自問自答することです。

 「○○といった認識であっていますか」と先に自分の考えを示すことで、自分なりに考えているということが示せます。これもセンスのいい、相手に配慮した会話です。

3.誤解されやすい人の話し方

 コミュニケーションの仕方には3つのパターンがあります。

  1. アグレッシブ型・・・主張を押し通す攻撃型。相手を無視した強引な方法で意見は通るかも知れませんが、最も嫌われるタイプです。
  2. ノンアグレッシブ型・・・言いたいことを我慢するコミュニケーション。遠回しに伝えたり、分かってもらえるだろうと何も言わない場合も含まれます。他人に振り回されてストレスを抱えたり、仕事を一人で抱え込んだり、誤解されやすいタイプです。
  3. アサーティブ型・・・自分の考えや気持ちを正直に伝えつつ、相手の想いも素直に受け止めるコミュニケーション。最も優れた対話方法で、配慮できる人が取っているコミュニケーション方法です。

 上述の説明で明らかなように、誤解されやすい人は、アグレッシブ型かノンアグレッシブ型かのいずれかの対話方法をとっています。

 「配慮できる人」になるためには「アサーティブ型」の対話方法を目指さなければなりません。

4.DESC法とPREP法

⑴ DESC法(デスク法)

  DESC法(デスク法)というのは、Describe(事実を描写する)、Explain(意見を述べる)、Specify(提案・相談する)、Choose(選択を求める)という流れで主張する対話方式です。

 ポイントは、いきなり自分の意見を言うのではなく、まず「事実(描写)」から話して、その上で「自分なりの意見(説明)」を説明し、状況を理解した上で、「相談(提案)」をし、最後に相手の「選択」を求めるのです。事実や意見を言う前にいきなり選択を求めるのでは、アグレッシブ型の対話になりかねません。順を追って流れに従った対話をすることで相手に配慮した対話ができるのです。言いにくいことを言う場合や頼み事をしたい際には有益な方法です。

⑵ PREP法(プレップ法)

 PREP法(プレップ法)というのは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(実例・具体)、Point(結論)の順で話す方法です。説明や質問をする際には、単刀直入に言いたいことから話す方がいいです。先ほどのDESC法は、相手の感情をケアする際に用いるのが最適ですが、相手の感情のケアが必要のない説明や連絡、質問をする際に有益な方法です。

 PREP法で話をすると、余計な前置きを省くことができ、論理的で理解しやすい説明になります。長々と話をして何を言っているのかよく分からないと言う人がいます。これは前置きが長すぎて要領が悪く、本題がぼやけてしまうのです。まずは結論からで、その後に理由、具体例、最後にもう一度結論を述べて印象づければいいのです。

プレゼンやミーティングなどビジネスにおけるコミュニケーションの基本はPREP法でいいです。感情のケアが必要な場合にDESC法です。

この記事の内容を参考に、センスのいい相手に配慮できる話し方を身につけましょう。