中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

変化の時代を生き抜く力

おはようございます。

今日も過去のブログを貼り付けておきます。

今は、変化が激しく、先が読めず何が正解か分からないような時代です。行動を起こせば失敗することもあります。だからといって「何もしなければ、傷つかない」「何もしなければ失敗しない」などと考えるのは間違いです。これまで何度もエジソンの言葉を紹介して、「失敗は成功の母」といわれるように「失敗の中に成功の芽である」ということを書いてきました。中には「失敗は失敗にしか過ぎない」という人もいます。確かに失敗しないに越したことはないのかも知れませんが、失敗しない人なんていません。失敗しないという人は行動を控えて挑戦していないだけです。挑戦し続けていれば、必ず失敗します。その失敗の原因を探求し改善することで、次の挑戦で成功することができるのです。もちろん、過去の失敗にとらわれていたのでは前に進めません。過去の失敗の原因を探り解決方法が分かったならば、過去の失敗は忘れて未来を向いていくのです。多くの人は過去を起点に、過去⇒現在⇒未来と志向します。「ぶっとんだ目標」のときにも書きましたが、未来を起点として志向するのです。多くの人は、過去を起点にするので、過去の失敗に引きづられて未来においても更に大きな失敗を犯してしまいます。未来を起点に考えれば、未来から逆算して目標を設定できるので、過去の失敗に引きづられて大きな失敗することはありません。失敗するとしても小さな失敗で修正・改善可能なものばかりです。

1.修練すべき時に修練できないのは大きな損失

 先ほど書いたように「はじめから何もしなければ失敗しない」という人がいます。しかし、何もしなければ得られるものはありません。失敗から生まれる成功もなければ、偶然の成功も、理由ある失敗もありません。それは極めて大きな損失です。

 また、「何もしない方がラク」という人もいます。「失敗するくらいなら何もしない方が怒られることもなく気がラク」というワケです。何もせず挑戦しなければ、修練経験も積めないため、成長を感じられず、いつまで経っても不安で自分に自信が持てないままの人生になってしまいます。

 失敗を恐れて何もしないことは、新しいことに挑戦できないし、挑戦できないと言うことは成長もしないということです。

 以前にも紹介しましたが、Amazonが開発した「Fire Phone」というスマートフォンがあります。このスマホは、カメラで撮影した商品や音声認識された音楽や映像を特定し、ウェブページに飛んで瞬時に購入できるという機能を搭載していました。Amazonの「世界をすべてのショールーム化する」という野望が詰った製品でした。ところがAmazon(ベゾス)が考えるほど反応はなく、販売1年ほどで発売停止に追い込まれました。ユーザーがスマホに期待していたのは、電池の持ち時間や通信量の改善であり、買い物が少し便利になったからといってそれ程魅力に感じなかったのです。ユーザーのニーズとAmazonのビジョンの間に大きなズレがあったのです。Amazonは自社が描くビジョンにばかり目がいってユーザーの視点が欠落しユーザーのニーズが把握できていなかったのです。

 しかし、Amazonはこの失敗経験を見事に活かし、AIアシスタントの「Alexa(アレクサ)」を搭載した「Amazon Echo(アマゾンエコー)を大成功に導きました。

 ベゾス氏は、「会社の規模が大きくなるにつれて、失敗の規模も大きくなる必要がある」と言っています。会社の規模が大きくなっているのに、失敗の規模も大きくなっていなければ革新的な発明や製品はできないということです。

 大企業は、失敗をすれば大きな損失を出すかも知れない大きな挑戦を続け、成長し続けているのです。

2.挑み続ける力が「変化の時代を生き抜く力」に

 今は激動の時代で、何が正解か分かりません。正解が分からないからと言って手をこまねいているわけにはいきません。行動を起こすしかないのです。何もせずにいれば時代に取り残され成長するどころか衰退、ひいては潰れるしかありません。

 絶えず前に向かって前進するしかないのです。物事は諦めてやめた時点で失敗となります。1度や2度のミスでやめてしまえばそれはただのミスで、失敗と評価されます。1度や2度のミスで諦めずに、その経験を糧として修正・改善していくことで成功への道筋が生まれます。

 物事を進めていると、何処かで停滞する時期が現れます。成長が停滞してしまうことを「プラトー(高原)現象」といいますが、右肩上がりだった成長曲線が平らになり、高原のようになるのです。この時期にもうダメだと諦めてしまえば、それで終わってしまいます。それでは失敗です。

 ここで一踏ん張りできれば再び右肩上がりに成長できます。何事も右肩上がりで順調に行くことなどありません。多くの場合、乱高下を繰り返しながら少しずつ成長していくものです。落ちたときに落ち込んで辞めてしまえばそこまでです。辛抱強く努力していくことで成長していくのです。

 ケンタッキーフライドチキンカーネル・サンダースは、転職を繰り返し、40歳過ぎに「サンダースカフェ」という小さなレストランをオープンしますが、火事に遭い倒産します。次に、運転手向けのレストランで再起を図りますが、新しいハイウェイができクルマの流れが変わったことで再び倒産します。残ったのは、ケンタッキーフライドチキンのレシピのみです。レシピに自信のあったサンダースは、レシピを販売してロイヤルティを受け取るビジネスを思いつきます。自分で店を開業する資金がなかったから思いついたアイデアです。しかし、レシピを売り込んでも断られてばかりで、うまくいきません。それでも諦めずに売り込みを続けた結果、少しずつレシピを買ってくれる店舗が増え、アメリカ全土だけでなく、世界中に広がり大成功に導いたのです。サンダースがこのビジネスを始めたのは65歳の時でした。

 サンダースは「失敗とは、再始動したり、新しいことを試したりするために与えられた機会だ。私はそう信じている」と言っています。

 何事にも始めるのに遅いと言うことはありません。サンダースは65歳から新しいビジネスを始め大成功しています。また、途中で諦めなければ必ず成功することを教えてくれています。

 転んでも諦めずに起き上がる力、転んでもピンチを好機に変える力、これが激動の時代を生き抜く力となるのです。