中小企業も1年の目標を立てよう
おはようございます。
年頭に当たり一年の目標を立てる方も多いでしょう。経営においてもやはり目標を立てるべきです。中小企業の中には、日々の営業・資金繰りに追われて経営理念のみならず経営目標を立てていないという企業もあります。それではまさに自転車操業で企業としての成長は望めません。
まずは、経営理念です。経営理念とは、「企業の経営活動に当たって、経営者が企業を導くためのものの考え方・指導原理」のことです。企業は何のために存在するのか、企業がどのように行動活動すればよいのかを示す、あるいは方向付けを与える考え方のことです。経営者、管理者、従業員の拠りどころとなり、モチベーションにもなるものです。中小企業において、経営理念がない企業もあります。それでは企業の基盤が定まらず、従業員のモチベーションも上がりません。まずは、大企業の経営理念を真似して自社の経営理念を立てましょう(経営理念がある企業は、もう一度自社の経営理念を見直してみましょう)。
- ソフトバンク…情報革命で人々を幸せに
- 楽天…イノベーションを通じて人々と社会をエンパワーメントする
- 京セラ…全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類・社会の進歩発展に貢献すること
- LION…「愛の精神と実践」を基本とし、人々の幸福と生活の向上に寄与する
- アデランス…毛髪・美容・健康のウエルネス産業を通じて世界の人々に夢と感動を提供し笑顔と心豊かな暮らしに貢献すること
- キリン…「飲み物」を進化させることで「みんなの日常」を新しくしていく
- アマゾンジャパン…地球上の最もお客様を大切にする企業であること
読めばその企業が何を目指しているか、こういう方向に進んでいくのだなあという決意が良く分かります。経営理念の根幹は、①表現が短くて分かりやすい②その企業の目指す方向性が明確である③社会への貢献を唱っているというところです。これを参考に(真似て)自社の経営理念を打ち立てましょう。真似ることは恥ではありません。日本人は真似ることが上手いです。真似してそれを毎日唱えていれば、自社の経営理念として社員全員に浸透していきます。
次は、経営目標です。経営理念が一般に抽象的な表現をとるのに対して、経営目標は経営理念を具体的な形に表したものです。活動行動の範囲や方向、到達したいゴール、挙げたい成果を示すものです。
「目標売上高・目標利益」という定量的な目標だけでは不十分です。定性的な目標も併せて考えてみるべきです。定量目標は、自社が到達したい数字の水準を示し、客観的に目で見て評価できるという利点がありますが、絶対的な基準ではありません。定量目標で定めた数字にどのようにして到達するのかを具体的にするのは定性目標です。定性目標は、自社のなりたい姿を示したものです。この定性目標を設定することで社員のモチベーションは高まります。単に数字だけではモチベーションは上がりません。定性目標は経営理念と重なるところもありますが、経営理念をより具体化したものととらえていいでしょう。①顧客②取引先③従業員④株主にとって、自社がどのような存在たり得るのかという視点で定性的な経営目標を打ち立てましょう。