中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

部下を知る3つのポイント

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で4万5821人で、昨日の3万人台から1日で4万人台に増えました。東京では8341人、大阪4621人と前週より2倍以上、このスピードで増加すれば7月中旬には10万人を超えることになるかも知れません。昨日も書きましたが、行動制限の撤廃、換気不足とともに、一番大きな要因は感染力の強いBA.5に置き換わりつつあることです。重症者数や死者数は第6波のときに比べて大幅に減少しています。現在の感染者の3割が30代未満ですが、ワクチンの効果が低下し、高齢者に広がれば、重症者数も死者数も増えていくように思われます。若者には、高齢者に移さないためにも感染防止策を行ない節度ある行動をとってもらいたいものです。

さて、今日は、幻冬舎GOLDONLINEの「部下のことをどれくらい知っていますか?部下を知る3つのポイント」という記事を取り上げます。

これまでも何度も書いていますが、ビジネスは人と人との関係、信頼関係が基本です。よりよい人間関係や信頼関係の構築に欠かせないのがコミュニケーションです。これは部下との関係においても当てはまります。

1.部下との信頼関係は、すべての土台となる要素

 昨日も書きましたが、よりよい人間関係や信頼関係の構築には、相互理解が必要であることは言うまでもありません。今は多様性の時代でさまざまな考えや価値観を持った人が会社にもいます。人が一人ひとり違うように考え方や価値観、それが生まれた背景やプロセスも違います。相互理解というのは、そうした異なった考えや価値観を無条件に受け入れることではありません。自分とは違う考え方や価値観があることを認めた上で相手の存在を受け入れることです。相手の考えや価値観が生まれた背景やプロセスを知ることができれば、相手の考えや価値観には賛同できなくても、相手の存在を受け入れることができます。

 そのためにも、単に何を考えているのか、どんな価値観を持っているかだけでなく、なぜそのように考えるようになったのか、なぜそのような価値観をもつに至ったのかという背景やプロセスを共有することが大切なのです。

 コミュニケーションにおいて大切なのは相手を知ることです。相手のことを知るためには相手に聞かなければなりません。いつも書いていますが、コミュニケーションにおいて大切なのは「聞く力」であり「質問力」です。概してコミュニケーションと言えば、話すことばかりに気がとられ、聞くことが疎かになります。また、人は自分のことを話したいもので、お互いが好き勝手に自分のことばかり話していたのではコミュニケーションは成り立ちません。

 特に上司と部下という上下の関係では、コミュニケーションは難しいのです。上下関係と書きましたが、これはあくまでも仕事上の役職の違いであって人間的な上下でないことは言うまでもありません。人間的には対等なのです。ところがこれを勘違いしている上司やリーダーが多いのです。自分が偉くなったような勘違いで権力を振りかざし、部下に命令や指示を出す者がいます。これでは部下はついてきてくれません。このような上司なら、部下に聞いたり質問したりしても正直に本音を語ってくれることはありません。

 部下のことを知るためには、よりよい人間関係・信頼関係の構築に全力で取り組まなければならないのです。

 部下は機械ではありません。生身の人間です。一人ひとりの個性も違えば、長所・短所も違います。上司である自分との相性も違います。また、その日のコンディションやモチベーションも変化します。それにプライベートの事情も影響します。

 このように、一人ひとり異なり、また日によって異なる部下を知るというのは本当に難しいものです。しかし、部下のマネジメントを行なうために、部下を知るということは避けて通れません。

 まずは「部下の価値観・考え」と「今のコンディション」を把握することに努めることです。これは難しいことではありません。何度も書いていますが、すれ違ったときにちょっと声かけすればいいのです。そのときの部下の表情や声などからその日のコンディションを把握できますし、声かけを続けていけば、相手の考えや価値観を知ることもできます。また、1on1ミーティングを行ないながら相手の考えや価値観を知ることも有用です。

2.部下との信頼関係を築く3つのポイント

 この記事では、部下との信頼関係を構築するための3つのポイントが書かれています。信頼関係は人と人との間に生まれ、その間を繋ぎ満たすのがコミュニケーションです。コミュニケーションは言葉と思いのキャッチボールです。

 上手くキャッチボールを続けていくためには

  1. 「相手の興味・関心」に関心を持つ
  2. 共通点を見つける
  3. できていることを「承認」する

という3つのポイントが重要です。

⑴ 「相手の興味・関心」に関心を持つ

 この記事でも書かれていますが、コミュニケーションの基本は、話すことよりも「いかに聞くか」です。つまり、信頼関係を構築するには、「意識の向けどころ」が重要になってきます。相手が興味・関心のないことを聞いても、相手は乗り気にならず、会話は発展していきません。

 「相手の興味・関心」に意識を向ければ、相手も安心して楽しく話してくれるはずです。相手の興味・関心があることを見つけたら、手wって夷狄に聞くことです。そのときには足得てもらいという姿勢で聞くと、相手は丁寧に話してくれます。そして、相手は「受け入れられた」と感じ安心して心を開き、話を聞いてくれている人を信頼するようになります。この積み重ねが信頼関係を強くしていくのです。

⑵ 共通点を見つける

 いかに馬が合わない相手であっても、必ずどこかに共通点があるはずです。共通点を見つけることは、信頼関係を築く上で強力な方法の1つです。

 好きなことや趣味の共通点が見つかれば一気に距離が縮まります一は自分と似たところがある相手に対して親しみを覚え、安心感・信頼感をもつからです。

 「初対面」であっても「出身地」「共通の知り合いがいる」「贔屓にしている野球チームが一緒」などの共通点があると、相手に親近感が湧き、話が弾んだという経験は誰でもしているはずです。

 距離を感じている相手や、これから一緒に作業(プロジェクト)をする相手などには、意識的に共通点を見つける努力をすれば、共通の話題を作ることで親近感が増し、ひいては信頼関係に繋がります。

 共通点は何でもかまいません。趣味、好きな旅行先、スポーツ、よく行くお気に入りの店、好きな温泉、好きなアーティスト・タレントなど、どんなことでも、どんな些細なことでもいいのです。どんなものでもそこから話が弾み、親近感を抱き距離月痔まり、信頼関係の構築につなぐことができればいいのです。

⑶ できていることを「承認」する

 人との信頼関係の構築に大切なのは、相手への「承認」です。人は、「相手から承認されたい」という欲求を持っています。

 「承認」というと「褒めるのは苦手」「賛同できないのに承認できない」という人がいます。しかし、「承認」は「褒める」ことでも「賛同する」ことでもありません。

 何度も書いているように、部下の育成方法は「認めて、任せて、褒める」ですが、褒めるのが苦手という人は多いのです。しかし、「承認」は「褒める」ことではなく、「認める」ことです。「認める」というのは、事実を認めることです。「承認」というのは、「相手のできているところを見つけ、できていると指摘する」ことです。

 部下を承認することができれば、部下は「ちゃんと見てくれている」「わかってくれている」という安心感が生まれ、信頼関係に繋がるのです。

やる気を引き出す内発的動機付け

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で3万6189人で、5月20日以来の3万6000人超となりました。東京は5000人を超え前週同曜日の2倍以上となり、47都道府県すべてで前週同曜日を上回り、島根・愛媛・熊本の3県は過去最多となっています。特に島根ではBA.5が猛威を振るい部活や施設などでクラスターが起きています。自粛緩和に伴う行動制限の撤廃、冷房での換気不足、BA.5への置き換わりなどで、第7波の襲来と言っていいように思います。いまのところ重症者数や死亡者数はそれほどではありませんが、既に過去2回のワクチン接種の効果は薄れてきているので、3回目、4回目とワクチン接種を行なっていない限り、コロナ感染者は増加し、重症者、死者数も増加すると思われます。3回目のワクチン接種を受けるとともに、これまで通りの感染防止策を採り続けるしかありません。

さて、今日は、プレジデントオンラインの「こうして社員はやる気を失う いつまでも部下の信頼を得られない上司に共通する『最悪の口癖』」という記事を取り上げます。

この記事では、「いかに部下のやる気を引き出すのか」に頭を悩ませている上司・管理職は多いと思います。この記事では「部下を信頼せずにすべてを決めるのも、反対にすべてを丸投げするのもダメ。重要なのは部下としっかりと対話をすること。対話がなければ、部下のやる気を引き出せない」と言っています。ビジネスは人と人との関係、少子と部下との関係においても信頼関係や人間関係の構築にコミュニケーションが重要であることは当然のことです。

1.部下に考えるスキを与えない過保護上司

 プレイヤーとして実績を上げてきた上司は、部下に任せるよりも自分でやった方が早いし確実だと考える傾向にあります。ついつい、部下のやり方に口出しし、ときには部下に任せられずに自分が率先してタスクをします。これでは部下が育つはずはありません。上司の重要な仕事は部下を育てることです。上司自らが率先して仕事をすれば短期的には効率よく成果を上げられるかも知れませんが、長期的には部下が育たず成果を上げることができなくなります。

 部下に仕事を任せないというのではなく、部下の仕事に口出ししたり、失敗しないように事細かな指示を出す上司もいます。これらは部下のことを思って親切心でやっているのかも知れませんが、これでは部下が自分の頭で考えて自主・自立的に行動を起こすことができません。「決められたとおりにやればいい」というのでは、部下のやる気を下げてしまいます。

2.部下に主体性を与える「内発的動機付け」

 人がやる気になる動機付けには、「外発的動機付け」と「内発的動機付け」があります。「外発的動機付け」は、金銭・懲罰・名誉・昇進など報酬に基づく動機付けです。一定の成績を上げた社員に報酬を支払うインセンティブ制度や、成績優秀者の表彰など、多くの企業で「外発的動機付け」を取り入れています。

 「内発的動機付け」は、お金や他者からの評価とは事なり、内面から湧き起こる興味・関心や意欲に動機づけられて行動を起こすものです。「外発的動機付け」の場合、そこで得られる報酬そのものが目的となりますが、「内発的動機付け」では行動自体が目的となり、より主体的に取り組むことになります。

3.内発的動機付けを促す3つの要素

 「内発的動機付け」を促す要素として、ロチェスター大学の心理学者エドワード・L・デシは、提唱する「自己決定理論」で「人は生来、能力を発揮したい(有能感)、自分でやりたい(自律性)、人々と関係を持ちたい(関係性)という3つの心理的欲求が備わっている」と言っています。

 人は仕事をする中で、「自分は○○ができる」という「有能感」が実感でき、誰かの指示や命令ではなく自分で決定しているという「自律性」を感じ、同じ目標を目指す仲間との交流を通じて刺激し合う「関係性」を持つことで、やる気が出てくるのです。

 逆に言うと、これらを実感できない環境や関係性の中では、徐々にやる気を失っていくのです。上司やリーダーは自分の言動がこれらの環境を阻害していないか、「内発的動機付け」を意識した関わりや環境作りができているかを考えなければなりません。

4.極端な「任せきり」は却って部下の不安を生む

 これもで何度も部下の育成方法は「認めて、任せて、褒める」であると書いてきました。これは間違いではありません。「認めて、任せ」なければ、部下は成長の機会を得ることも成長もできません。「任せる」というのは、丸投げして、全く関わらないというのではありません。任せても、部下の行動にしっかりと目を向けて、部下が間違った方向に進まないように必要に応じてアドバイスをすることは重要です。また、部下が相談してきたときには、親身になって丁寧にアドバイスすることです。

 「任せた」という言葉は、部下を信頼しているように聞こえますが、部下からすると、本当に信頼されて(認められて)任せてもらったのか不安になることもあります。任せるところは任せ、アドバイスするところは的確にアドバイスするというメリハリが必要です。放任主義の丸投げでは部下の成長は望めません。

5.相互理解のための対話で共有

 人は一人ひとり価値観が違います。同じ会社で同じ企業文化・組織文化の中にいても、考え方や価値観が違います。特に正解がない時代においては、それぞれが考える正解も異なってきます。

 ビジネスは人と人との関係ですから、よりよい人間関係や信頼関係の構築には相互理解が必要であることは言うまでもありません。これは相手の考えや価値観を無条件に受け入れると言うことではありません。考え方や価値観が違うのは当たり前です。自分とは違う考え方や価値観があることを認めた上で、相手の存在をそのまま受け入れることです。

 相互理解のためにはコミュニケーションが重要であることは言うまでもありません。

 コミュニケーションで重要なのは、単に何を考えているのか、どんな価値観を持っているのかをするだけでなく、なぜそのように考えるのか、なぜそのような価値観を持っているのかという背景やプロセスを共有することも大切です。

 同じ事実や事象を見ても、どう捉えたか。何に着目したか、どう考えたかは人それぞれで、その結果、そこから生まれる結論も違ってきます。お互いの考えたプロセスを聞くことによって、相手を本当に理解できるようになるのです。

 場合によっては、「意見が合わない」と思っていた相手も、その考えの背景やプロセスを知ることで、理解できたり共感できたりすることもあります。

 多様な意見を理解し共有することで、新たなアイデアが生まれイノベーションに繋がることもあるのです。

中小企業の「次の一手」

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1万6808人で、東京は17日連続で前週同曜日を上回っています。全国的にも直近1週間の感染者数合計は14.7万人で前週に比べると4.3万人増(約4割増)となっています。山形を除く46都道府県で前週を上回っており、明らかに増加に転じたと言えそうです。重症者も微増ではありますが、少しずつ増えてきており、今後の推移が気になります。昨日も書きましたが、コロナとの共存を目指すのであれば、それに向けての体制の整備を急がなければなりません。

さて、今日は、幻冬舎GOLDONLINEの「時代に取り残された『中小企業』の悲痛 活路を失い、価格競争を迫られジリ貧に」という記事を取り上げます。

日本企業の99%を占め、常時雇用者の69%が働く中小企業は日本経済の根幹を支えていると言っても過言ではありません。これまでも書きましたが、アトキンソンらが唱える「中小企業不要論」は 間違っています。中小企業があってこその日本経済ですが、長引く不況や少子高齢化、更にコロナ禍で過酷な状況に追い込まれていることも事実です。今はVUCAの時代と言われ、先行きが見通せず何が正解か若ならい時代です。社会や環境の変化も激しく、時代の流れについて行くことが容易ではありません。中小企業の多くが、スピード・体力の不足、そして衰退する市場に取り残され、価格競争を強いられ疲弊しています。この記事では、そうした状況を打破する方法が書かれています。

1.社会情勢の変化やスピードに、どこまでついていけるか

 大企業にカギおらず、中小零細企業であっても、社会情勢の変化を敵かkぅに捉まえてスピード感を持って対処しなければならないことは言うまでもありません。

 今は、未来を予測することが難しく、予期しない出来事が予想もしないタイミングで起きることが当たり前の時代です。

 コロナ禍で、以前は出社し働くのが当たり前でしたが、今はリモートワークであらゆることをオンラインで行なうようになりました。飲食業など客足が減り休業や閉店に追い込まれた店が多発しました。コロナによる廃業y他党サンの事例も枚挙に遑がありません。新型コロナの感染状況を見ながらリモート環境を着々と整えて、きちんとニューノーマルの働き方に移行した企業もありますが、多くの中小企業は想定外の事態に相応できず、倒産しないまでも極めて苦しい状況にあります。

 コロナだけでなく、脱炭素やSDGs、DX、多様性など経営のビッグイシューと言われる問題・課題においても中小企業が取り残されています。

 中小企業が社会の変化にうまく対応できないのは、スピードと体力が不足しているからです。変化が激しい時代では消費賀が求めるものがめまぐるしく変わります。それらは昔に比べて細分化・多様化しており、中小企業がそれに対応することは難しいのです。高度成長期やバブル期には、大量生産で大量に売っていれば事業は成り立っていました。しかし、今は消費者のニーズが細分化し多様化しているので、1つのものを大量に作っても売れません。今は消費者のニーズを細分化し、世の中のニーズだけでなく個人の興味の対象も調べ、そこから少し先の流行を予測し先手を売って行くことが求められ、これを繰り返しながら修正・改善していかなければならないのです。例えば、タピオカ屋が流行っているのを見て「うちもタピオカをやろう」と思って始めたときには既にブームは終わっているのです。

 個人の興味・関心は次から次へと移っていきます。極めて気まぐれなものです。表面化した流行を見てから動くやり方では後れをとることになります。

 変化が激しい時代を勝ち抜くためには、従来の事業や経営の構造を抜本的に見直して、自ら変革していくしかないのです。

2.衰退産業に身を置く中小企業は「次の一手」が必要

 資金と人財の課題の克服とともに変化をいち早く捉える必要があることは、ほとんどすべての中小企業に共通の課題です。

 製品には製品ライフサークルがあります。生物に寿命があるように製品にも市場に導入されてから最終的に市場から消え去るまでの周期・寿命があるのです。製品の需要は導入期から始まって成長期に次第に増加し、やがて成熟期に停滞し、衰退期にいたって減少します。人々のニーズが細分化・多様化するようになって製品ライフサークルの周期は短くなっています。

 また、衰退期の市場は需要が少ないために価格競争が起きやすく、利益率が下がりやすいという特徴があります。これでは市場内で事業をしている企業も衰退していくしかありません。大企業の場合には、製品が衰退期に入った場合には、新たな製品を開発し新たな市場で戦うことができますが、中小企業の場合、その製品の固執し続けるなら、衰退産業の市場に取り残され、衰退するしかなくなるのです。

 中小企業も、社会の変化や消費者が求めるものを捉え、新たな魅力ある製品を作り出すことができるなら、市場は再び導入期に戻ることができます。魅力ある製品は消費者の関心を引き寄せ、企業に資金が流入足、人も集まってきます。経営課題であるかねと人材の不足も克服することができるのです。

 問題は、そのための準備と行動をいかに早くすることができるかです。衰退期では遅すぎますし、成熟期でも遅いと言えます。成長期で製品の需要が増加している段階で、次のぴってを考えなければなりません。成長期にある製品であってもいつまでも需要が見込まれるわけではありません。いつかは頭打ちして減少に転じるのです。それJからでは遅いのです。特に変化が激しい時代では、ライフサイクルの周期も短く、あっという間に成長期⇒成熟期⇒衰退期に入ります。

3.衰退の波からどうやって脱出するか

 本当に難しいのは、どうやって再び導入期に戻るかということです。その方法を見つけることで中小企業も勝ち残れるのです。

 成熟期以降に、売り先を増やしたり販売エリアを広げようとしてもあまり効果は期待できません。社会やニーズの変化を的確に捉まえて、これから伸びそうな新製品を作ったり、新たな市場に進出していく上で、手持ちの技術や知見が活かせるかどうかを検討することです。これまでも書いていますが、イノベーションというのは全く新しいアイデアであることはほとんどなく、「既存の知」と「既存の知」の組み合わせによって生まれます。どのような中小企業でも、自社の「強み」は必ずあります。「弱み」を克服することはなかなか困難ですが、「強み」を延ばすことは比較的容易です。自社の「強み」をしっかりと捉まえて、それを延ばしていくことで、新たな製品が生み出されるはずです。

 以前にも書きましたが、中小企業が勝ち残るためには、NO1かNO2以外はやらないという覚悟が必要です。いわゆるランチェスター戦略です。

 ビジネスに関して言えば、強者(大企業)には、物流と価格戦略にて、効率的にビジネスを仕掛け、市場全体で勝利することを図るという戦略が打倒しますが、弱者(中小企業)には、市場をセグメントして、資源を一点集中させ、強者との差別化を図るという戦略が妥当します。

  1. 差別化する・・・人と違うことをする。その勇気を持つ
  2. 小さな領域でNO1を目指す・・・1位になれるまで細分化する
  3. 一点集中・・・他をやりたくなる誘惑に負けない
  4. 局地戦で戦う・・・戦場を広げない
  5. 接近戦で戦う・・・訪問し近くで触れ合う
  6. 一騎打ちをする・・・一人ひとり丁寧に対応する
  7. 万人受けを狙わない・・・ターゲットを絞り込む
  8. 勝ちやすさに勝つ・・・競合がないところで静かに勝つ

 どのような小さな企業でも差別化し一点集中で1つのことに根気よく打込めばNO1になることができます。これがランチェスター経営戦略ですが、そこにはお客様のためという利他の心や感謝の心がなければなりません。経営というのはお客様に喜んでもらうことです。お客様が何を望んでいるのか、何を求めているのかを、お客様に丁寧に接することでつかみ、それを「差別化と集中」の中で活かしていくことで、中小企業も勝ち残ることができるように思います。  

マンネリを打破する方法

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2万3299人、東京は3788人で先週同曜日よりも1784人増加し16日連続で前週同曜日を上回っています。全国的にも増加傾向にあり第7波が懸念されます。これまでのように自粛に頼るばかりの対策ではなく経済を回しながら上手くバランスの良い対策をとることが求められてきます。イギリス政府は「コロナとの共存」を選び、規制を次々と緩和しコロナ対策の法的規制を廃止しました。その結果、コロナ感染者や後遺症に悩む人たちが無視されてきています。特にコロナ後遺症で苦しむ人たちを守る法整備が進んでおらず、コロナ後遺症で苦しむ人たちの雇用問題は雇用者側の判断に任されているといったところです。この問題は日本でも同様に起こりうることですし、現在進行形の問題です。後遺症による休暇の取得の上限、給与補償、通院のための遅刻・早退・休暇は病欠になるのかなど、働く側にとってライフラインとも言える重要な問題が放置されてしまっているのです。コロナとの共存を目指すのであれば、国民が安心してコロナを受け入れられる環境作りがイギリスだけでなく日本にも必要だと思います。

さて、今日は、ダイヤモンドオンラインの「仕事でマンネリを感じたら今すぐ変えるべき、3つのこと」という記事を取り上げます。

仕事というのは、本来同じ事の繰り返しで、マンネリ状態になるのも致し方ないことかも知れません。多くのビジネスパーソンは、仕事は苦痛なもの、食い扶持を稼ぐ(家族を養う)ためにやっていると考えています。一昨日の「絶対悲観主義」でも書きましたが、自分を喜ばせるために楽しんで行なうものは趣味の領域で、仕事は他人のために行なうものです。相手がある話なので、自分の思い通りにはいきません。元も子もない話ですが、「仕事で、自分の思い通りになる」ことはほとんどないのです。

「仕事がつまらない」というのも当たり前のことです。

「仕事で自分の思い通りにならない」「仕事がつまらない」という真実を直視することができれば、我々を縛り付けている呪縛から逃れることができます。仕事は「思い通りにいかないもの」「つらいもの」「つまらないもの」という真実を受け入れてしまえば、「うまくいった」ときや「面白い」と感じたときにはめちゃくちゃ嬉しくなるはずです。「思い通りにならない」「つまらない」というのが当たり前と割り切り、うまくいったり面白いと感じたりしたら儲けものという意識でいいのです。マンネリを感じるかどうかは心の持ちようです。

この記事では、マンネリを打破する方法が紹介されています。

ずっと同じやり方で情報収集を行なっていると、似たような情報ばかりが集まります。そうした偏りやマンネリをなくすためには、「越境」が必要なのです。日常で気楽に越境できるのは「居場所」「付き合う人」「読む本」の3つです。この3つを変えることで、マンネリや偏りを克服できます。

1.「居場所」を変える

 「居場所」を変える方法は色々あります。旅に出るというのも一つですし、住む場所を変える(引っ越す)のもその一つです。もっと簡単な方法は、いつも行くコーヒーショップを変える、通勤での駅までの道順を変える、帰り道にちょっと寄り道をするということでもいいのです。知らない街を散歩したり、脇道には行って寄り道したり、途中下車したり、いつもと違う場所で新しいものが発見でき、新しい刺激でワクワクと楽しい気持ちになります。

 異なった視野、普段と違う気分によって、新しい気づきや新鮮なインプットが得られます。

2.「付き合う人」を変える

 新しい仲間や新しい価値観と出会えることで、知らない世界を知ることができるようになります。習いごとを始める、コミュニティや勉強会、ボランティア活動への参加など新しい世界に飛びこむ方法は色々あります。簡単な方法で言うならば、会社でこれまで話をしたことのない人や他の部署の人に声を掛けるのもいいでしょう。

 今は多様性の時代で会社にも色々と多様性を持った人が集まっています。多様な価値観や考えを持った人が周りにいます。自分と異なる考えや価値観を持った人と知り合うチャンスは一杯あります。

 付き合う人が変われば、インプット源が増えるだけでなく、ビジネスチャンスや社会課題の発見に繋がります。相乗効果や化学反応が期待できます。うまくいけばネットワークも広がります。以前も紹介しましたが、スタンフォード大学のマーク・グラノベター教授(心理学)は「家族や友人、同じ職場の仲間のような『強いネットワーク』より、ちょっとした知り合いなどの『弱いネットワーク』が価値ある情報伝達には重要である」と言っています。「弱いつながり」のなかでも、自分の存在を認めてくれたり手を差し伸ばしてくれたりする人がいるだけで、「幸福感」は高まります。

3.「読む本」を変える

 「本を読む」という習慣もビジネスパーソンには必要です。しかし、本を読む習慣のある人でも、自分が読む本のジャンルに偏りがあるように思います。自分の興味や関心がある分野の本を読網とするのは当然です。しかし、自分の興味・関心のある分野ばかりでは、本から得られる知識にも偏りが生まれます。

 書店でぶらぶらと本を探し、あまり手に取らない本や、ランダムに選んだ本に目を通してみるだけでもいいのです。「はしがき」を読み目次を眺めるだけでも、新しい発見があるかも知れません。図書館に行って、普段は行かないゾーンに足を向けそこの本を借りるのもいいと思います。家族が読んでいる本を借りたり、友人におすすめの本を聞いたりするのもいいでしょう。新聞の広告やレビュー、書評などに目を通すだけでも視野は広がります。

 読む本だけでなく、聴く音楽、見る映画・演劇でも同じです。違ったじょんるのものに目を向けることが大きく視野が広がります。

休日の本棚 世界で最もイノベーティブな組織の作り方

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2万4904人、東京は3616人で15日連続で前週の同じ曜日を上回りました。政府は、7月前半にスタートさせるとしていた「県民割り」の全国への拡大について、判断を誤ると第7波に繋がりかねないとして、推移を見極める考えです。第3回目のワクチン接種からも時間が経ち、この厚さで冷房を入れ換気が不十分に9なっていることに加え、BA.5に置き変わりつつあることが拡大の要因のようです。

さて、今日は、山口周著「世界で最もイノベーティブな組織の作り方」(光文社新書を紹介します。山口氏は、電通・BCGを経て、現在は組織開発を専門とすツ平グループに参画し、イノベーション、組織開発、人材・リーダーシップイクセリなどを行ないながら、多くの著書も出しています。

この本は、「もともと創造性の高い日本人なのに、なぜイノベーションに不向きなのか?」をいうことを切り口に、イノベーションを生み出すための組織とリーダーシップのあり方を教えてくれる本です。イノベーションとリーダーシップという山口氏の専門分野の知識をもとに、さまざまなエピソードと事例を交え、組織論やリーダーシップ論についてのヒントが得られる内容になっています。

  • 日本人は個人としてはイノベーティブだが、組織がボトルネックになっている
  • イノベーションを推進知るのは「若手」か「新参者」
  • 好奇心駆動型のアントレプレナーに課題優先型のエリートは勝てない
  • リーダーは「決め方」を決める
  • 優れた集合的意思決定は個人超える

など、興味深い論点が語られています。

1.共感を生み、イノベーションを起こす「ビジョン」

 山口氏は、イノベーションを起こせる組織の特徴として、明確な「ビジョン」の存在を挙げています。多くの日本企業で、「ビジョン」が掲げられていますが、ビジョンを掲げる目的は何でしょうか。

 組織は愛情を注げる同じ志を持った仲間で支えられています。逆に言えば、社員の志を一つにまとめ上げるビジョンやミッションが示されていない会社や組織は、社員がバラバラに好き勝手な考えや意見で動くことになります。重要なのは「リーダーがしっかりとした夢や志を持っているか」「チームとしてどんな仕事を成し遂げたいか、その思いをきちんとメンバーに伝えることができるか」です。

 この本で、山口氏は本当に組織を動かすビジョンには次の3つが必要であると言います。

  1. Where(どこに行くのか)・・・「ここ」から「ここではない別の場所へ」。そして「別の場所」がどこなのかを知っているのはリーダーしかいない。リーダーシップの本質の一面は「移動」にあり、その必然的結果として、リーダーは常に「行き先」を示すことが求められる
  2. Why(なぜやるか)・・・「ここではないどこか(Where)」が示せたとして、わざわざ今いる「ここ」から「ここではないどこか」に移動するには、その移動を合理化し納得できる理由が必要です。なぜなら、ほとんどすべての一は、長くいれば長くいるほど、「ここ」に対してさまざまな愛着やノスタルジーを覚えているからです。
  3. How(どうやるか)・・・ビジョンの実現には、最終的に必ず何らかの行動の変化が伴うわけですが、何をどのように変えていくかの指針がなければ、彼らは最初の一歩を踏み出すことはできません。この「最初Pの一歩」を踏む出すための大きな方向性を規定するのが「How」なのです。

 本書には、良いビジョンの例がいくつもあげられています。その中から、古いですが1961年にケネディ大統領が演説で述べた「アポロ計画」のビジョンを紹介します。

  1. 【Where】1960年代に人類を月に立たせる
  2. 【Why】人類が挑戦しうるミッションの中で最も困難なものであり、であるが故にこの計画の遂行は、アメリカ及び人類によって新しい知識と発展をもたらすだろう
  3. 【How】民間/政府を問わず、領域横断手w期にアメリカの科学技術と頭脳を総動員して最高レベルの人材、機材、体制を整える

 アメリカらしいパイオニアスピリットも感じられるビジョンで、多くの人を熱狂させました。まさに、人々をワクワクさせる「ぶっ飛んだ目標」です。

2.日本企業でイノベーションが起こりにくい構造的要因

 日本人は個人として葉創造性が豊かですが、組織がボトルネックになっています。それには、次の3つのポイントがあります。

  1. イノベーションを推進するのは「若手」や「新参者」であることが多い
  2. 日本人は組織内の目上の人に自分の意見を言ったり反論したりすることに心理的ハードルを感じる
  3. シニア層が若手よりも多く、シニアの影響が大きい

 日本企業でイノベーションが起こりにくいのは、こうした構造的要因があるのです。

 個人の想像力が上がれば、個人の集合体である組織の想像力も上がると考えがちですが、それは間違いです。「多様性の科学」のときにも書きましたが、多様な考えやアイデアが生まれても、地位の高いリーダーが部下の意見やアイデアを考慮せず却下し、自分の意見を押しつけるのです。イノベーションを起こすには多様な視点やアイデアが求められるのですが、多様な視点やアイデアが地位のあるリーダーに押しつぶされている限りイノベーションを起こすことはできないのです。

 イノベーションのためには多様な視点が求められます。そのためには長年組織や業界にいた人の考え方だけでなく、若手や新しく組織に入った新参者の意見や視点が重要になるのです。しかし「若造や新参者は黙っていろ」という雰囲気が組織にあると、せっかくのフレュシュな意見が出ても押しつぶされ、それが繰り返されると、意見を言うことも諦めてしまいます。

3.組織文化の変革

 イノベーションを起こすためには組織文化を変えなければなりません。

 組織文化というのは、事業目的を達成するために組織で共有された行動原理や思考が固定・反復されてできた固有の文化を表わす言葉です。簡単に言えば、「組織構成員の間で共有されている信念や価値観」です。

 組織文化が共有され浸透すると、次のようなメリットがあるとされています。

  • 組織に一体感が出る
  • 意思決定がしやすくなる
  • 自由度が高まる
  • 企業イメージが形成される
  • 人材の定着率が向上する

 組織文化というのは理解するだけでは何の役にも立ちません。それが身について、具体的に行動に移せることが重要です。組織というのは静的な存在ではなく動的な存在です。行動に移せなければ、組織自体崩壊してしまいます。

 組織文化を変えるには、組織の一人ひとりの言動を変え、上下のコミュニケーションの風通しを良くすることです。

 この本に「聞き耳のリーダーシップ」が書かれています。部下に意見を促し本音を語ってもらうために、上司自らが積極的に聞きに行くのです。これは、先日「信頼関係を築く聞き方」で書いたことに通じます。

 変化の激しい時代には若者や新参者、外部の者の視点に学ぶことが大切です。外部環境に対処するには、ときには自分たちがいち早く変化することが必要で巣。そのためのイアタらしい着眼点を能動的に獲得することです。そしてそれは、リーダーや上司が率先してやらなければならないことです。

 組織文化を変わりと、風通しの良い職場・組織になります。多様な意見やアイデアが個人の意見やアイデアに留まらず、組織の意見やアイデアになります。そうすることでイノベーションが起こりやすくなるのです。 

休日の本棚 絶対悲観主義

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2万3156人で、東京は3546人と先週同曜日より1300人以上も多くなりました。全国的にも増加傾向にありますが、これは昨日も書きましたがBA.5に置き変わってきています。時間の経過とともにワクチン接種の効果が低下しているとともに、BA.5がワクチンやこれまでにできた抗体をすり抜ける免疫逃避がみられるのです。免疫逃避というのは、過去の感染で得られた免疫やワクチンによって得られた免疫から逃げる・回避するという意味で、ワクチンを射っていても、過去にコロナに感染していても再び感染してしまうということです。今後も感染者数が増加し、第7波が起きるのか注意が必要です。

さて、今日は、楠木建著「絶対悲観主義」(講談社+α新書)を紹介します。楠木氏については、これまでもブログで何度も紹介していますので改めて紹介の必要はないと思いますが、一橋大学ビジネススクールの教授です。楠木氏の本は、学者の本としては本当に面白く、この本も非常に面白い内容になっています。

「皆さん、頑張りすぎていませんか?そんなに心配することはありません。なぜなら、そもそも仕事で自分の思い通りになることは、ほとんどないから」冒頭から、楠木節の炸裂です。「元も子もない」話ですが、これが真実です。「うまくいくはずがない」という真実を直視すれば、我々を縛り付けている呪縛から自由になれるのです。絶対悲観主義で仕事に取り組めば、もっと気楽に、淡々と仕事に取り組めるのです。

1.絶対悲観主義

 「絶対悲観主義」というのは、楠木氏がたどり着いた仕事に対する心構えです。

 楠木氏によれば、自分以外の誰かのためにするのが仕事で、自分のためにするのは趣味です。趣味というのは、自分の世界で自分を喜ばせさえすればいいのですが、仕事ではそうはいきません。仕事というのは、自分以外の誰かに価値を提供し喜んでいただくもので、あらゆる仕事にはお客様がいます。ここで言うお客様は、お金を払ってくれる顧客だけでなく、組織の中で自分の価値を必要としてくれる人すべてを意味します。上司や部下、同僚もここではお客様です。

 相手がある話なので自分の思い通りにはいきません。それが仕事なのです。思い通りにいくかいかないかはやってみないとわかりません。

 ですから事後的な結果は、コントロールできないのです。しかし、事前の構えは自分で固められます。仕事には、このようなある種の哲学が必要になります。それが「絶対悲観主義」です。「絶対に自分の思い通りに行かないぞ」という意識でいることです。

「世の中そんなにうまくいかない」「いい事なんて一つもない」という思いで事前に構えておくことです。絶対悲観主義という言葉も「自分の思い通りにならない」という言葉も言葉だけを捉えれば、ネガティブな印象を受けますが、楠木氏は極めてポジティブです。何事においても、「まあ、うまくいかないだろうな」と思いながらも「デモちょっとやってみるか」と考えて行動を起こすのです。

2.「事前」と「事後」、「うまくいく」と「うまくいかない」の2つの軸

 分析的に2つの軸で考えます。1つの軸は「事前」と「事後」、もう1つの軸は「うまくいく」と「うまくいかない」です。この2つの軸を組み合わせると4つの局面ができます。

  1. 事前にうまくいくと思っていて、事後やってみたら実際もうまくいったというパターン
  2. 事前にはうまくいかないだろうと思っていて、実際やってみたらうまくいったパターン
  3. 事前にうまくいくと思っていて、事後やってみたらうまくいかなかったパターン
  4. 事前にうまくいかないだろうと思っていて、実際うまくいかなかったパターン

 絶対悲観主義が追求するのは、2番目のパターンです。うまくいかないだろうと事前に悲観的に予測していてうまくいった場合、すごく嬉しいものです。1番目のパターンであるうまくいくと事前に予測し実際にその通りになった場合より、幸福度は高いものです。最悪なのが3番目のパターンです。事前にうまくいくと思ってやってみたらうまくいかなかった場合、本当に辛いものです。4番目のパターンにように、はじめからうまくいかないと思っていた場合の方が落ち込みは少なく済みます。

 フランスの思想家ベルナール・フォントネルは「幸福の最も大きな障害は、過大な幸福を期待することである」と言っています。過大な期待はNGです。

 仕事というのは、色々な利害を抱えている人が相手です。それぞれが自由意志で動いているので、他人を思い通りにコントロールすることは不可能です。自分をコントロールすることさえ難しいのです。自分の思い通りにならないことの方が当たり前と割り切ることです。思い通りに行くことは例外で、思い通りになったら儲けものという意識でいいのです。

 仕事の現場では、思い通りに行かない・失敗することの方が多い、失敗は負けではありません。・失敗については何度も書いていますが、失敗から学んで成功へとつなげていけばいいのです。失敗すれば、「そうは問屋が卸さないか」と呟いて、しみじみと味わい深い幸福感を味わいながら、次に向けて取り組んでいけばいいのです。

 これが楠木氏が言う「絶対悲観主義」です。

3.絶対悲観主義のメリット

 絶対悲観主義の利点の1つは、仕事での実装がものすごくシンプルで簡単ということです。やるべきことは、ただ1つです。マインドセットのつまみを思い切り悲観方向に回しておくことです。仕事で結果を出そうと事後のことを考えると大変ですが、単なる事前の「構え」なので、好きなように好きなだけ操作できます。ここぞと言うときに、つまみの可動領域を思い切って悲観に振っておけばいいのです。そのときに万が一うまくいったら、めちゃくちゃ嬉しいものです。ただ、大体失敗します。しかし、失敗しても期待値はそれほど高くないので落ち込む度合いは低いのです。初期設定からうまくいくとは思っていないので、心安らかに失敗を受け止めることができるのです。

 絶対悲観主義の2つ目の利点は、わりと自然体で気楽に取り組むことができるということです。どうしても取りかかれない、つい先送りしてしまうのは、失敗できない、うまくいかなかったらどうしようと躊躇してしまうからです。うまくやろうと構えるから、思いのほか堅くなって緊張してしまうのです。

 絶対悲観主義の3つ目の利点は、悲観から楽観が生まれるということです。差気宇ほども書きましたが、絶対悲観主義はポジティブです。絶対悲観主義にはリスク耐性が高く、リスクに対してオープンに構えることができます。

 自分の能力に自信がある人はプライドが高く、失敗したときに大きくへこみます。プライドは仕事の邪魔でしかありません。傷つくのが怖いから身動きがとれなくなります。変に緻密な計画を立て、計画通りに行くことは少ないので、益々疲弊するという悪循環に陥ります。プライドを捨てて、うまくいくはずはないと絶対悲観主義でいければ、リスク耐性も高まります。

 絶対悲観主義の4つ目の利点は、リスク耐性だけでなく、失敗したときの耐性も強くなります。絶対悲観主義は失敗は常に想定内です。失敗しても平常心で受け止めることができ、挫折とも無縁です。うまくいかなくても落ち込むことなく、次に向かって突き進むことができます。

 絶対悲観主義の5つ目の利点は、自然と顧客志向になり、相手の立場で物事を考えることができるようになります。

 絶対主観主義に6つ目の利点は、10年後に自分に固有に能力なり才能のありかがはっきりとしてきます。

4.投資効果の高い絶対悲観主義

 仕事に対して気楽に向き合える、失敗が気にならない、リスク耐性がつく、相手の立場で考えられる、自分の才能のありかがつかめるなど、絶対悲観主義は一石で何鳥にもなります。しかもやることは、心(マインドセット)のつまみを思い切り悲観の方向に回すだけです。極めて投資効果が高いと言えます。

 但し、絶対悲観主義は、仕事の構えをラクにするためのものであって、仕事の成果や成功を約束するものではありません。野球で言えば、投球フォームやバッティングフォームのようなものです。構え(フォーム)が優れていても、試合で成果が上がるかはわかりません。試合で成果を出すには同じフォームで投げ続け、バッティング練習して努力するしかありません。仕事も同じです。仕事で成果を出すには、自分の土俵をここと決め、目の前のお客様に誠実に向き合い、自分の才能と能力に磨きを掛けていくしかないのです。

信頼関係を築く聞き方

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2万3448人、下げ止まりから増加の局面に入っています。今後も増加傾向は続くと考えられますが、これまで通りの感染防止対策を続けるしかありません。熱中症にも注意しつつ臨機応変に行動しましょう。今後BA.5に置き変わる懸念もあり、後遺症も辛いようなので、風邪やインフルエンザと同じと侮ることなく、しっかりとした感染対策は行なうべきです。

さて、今日は、ライフハッカーの「『わかる~』は禁句。信頼関係をつくる聞き方」という記事を取り上げます。これまで何度も「聞く力」の重要性について書いてきました。コミュニケーションはよりよい人間関係や信頼関係の構築する上で大切ですが、特に聞くことが重要です。多くの人は自分のことばかりに注力し、相手の話を聞いていません。それでは、よりよい人間関係も信頼関係も生まれません。よりよい人間関係・信頼関係を築くには、相手の話を親身になって聞くことが大切なのです。

口下手なのに顧客に信頼され業績トップクラスの営業マン、部下から慕われ本音を話してもらえる上司など、彼らは話上手ではなく聞き上手なのです。

この記事では、聞く技術には共通の聞き方の秘訣があり、「受容・共感・自己一致」だと言います。

1.受容・共感・自己一致

 この記事では、受容・共感・自己一致について次のように説明しています。

  • 受容=相手の価値観や考え方を無条件に受け入れること
  • 共感=相手の感情を想像して理解すること
  • 自己一致=「自分が自分のあるがままでいること」。そして、相手が「自分はこれでいい」と思えるようになること。

 これは、アメリカの心理学者カール・ロジャーズの「傾聴の3原則」、つまり、傾聴を構成する3つの要素を前提にしています。傾聴の3原則は、

  • 無条件の肯定的関心・・・相手の話を善悪の評価や好き嫌いの評価をせずに、聞くこと。相手の話を否定せず、なぜそのように考えるのか、その背景に肯定的ナ関心を持って聞くこと。それによって話しては安心して話ができる。
  • 共感的理解・・・相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解しようとすること
  • 自己一致・・・聞き手が相手に対しても、自分に対しても真摯な態度で、話がわかりにくいときにはわかりにくいことを伝え、真意を確認すること。わからないことをそのままにしておくことは自己一致に反する。

 先日も書きましたが、部下の意見や考え・提案を頭ごなしに否定する上司は結構います。部下と上司とでは勤務年齢や経験にも差があります。意見や考え方・提案に同意できなくても最後まで真剣に話を聞き、一旦は受け入れることです。せっかく話をしている部下の気持ちを踏みにじってはいけません。まずは受け入れることです。意見や提案に同意できない場合には、いったん受け入れた上で、なぜ同意できないのかについて丁寧に説明して理解させることです。

 また、相手の感情を理解できなければなりません。相手の感情を理解し、それに寄り添うことです。

 更に、自分の気持ちも相手の気持ちの大切にし、相手の話の中でわからないこと・理解できないことがあれば、そのまま聞き流して放置するのではなく、きちんと問い直して理解するように努めながら真摯な態度で聞く頃が大切です。

2.安心して話してもらえる信頼関係をつくる聞き方

 会話において、話し手と聞き手の距離感は大切です。ここで言う距離感は場所的な距離感ではなく心の距離感です。相手が心を開いてくれるところまで近寄らないと、真意を話してくれませんし、逆に相手の心に踏み込みすぎると、心を閉ざして何も話してくれなくなります。

 上手な聞き手になるには、「相手のことをもっとよく知りたい」という思いが大切ですが、近づき次もせず離れすぎもせず、といった「ほどよい距離感」を保つことが大切です。この「ほどよい距離感」というのは人によって違います。コミュニケー所Pンを取り、信頼関係を築きながら、それぞれの「ほどよい距離感」を把握するように努めることです。

3.「わかる~」はわかっていない

 「わかるよ」という言葉は、相手の気持ちに寄り添おうとすると、つい口からに出る言葉です。しかし、それは禁句です。なぜなら、はっきり言って、相手と自分とは違うので分かるわけがないからです。

 「わかる~」と言われた相手は、心の中で「そんなに簡単にわかって欲しくない」「自分の本当の気持ちなんて他人に分かるはずがない」と思っているかも知れないのです。しかも「自分の以前・・・」と過去の経験談を話すのは更に良くないことです。相手の気持ちがわかっている・理解していると思い、自分の話をするのでしょうが、相手からすれば、「自分の話をしたがる人」「話を聞いてくれない人」という印象が残ります。深刻な話であればあるだけ、「わかる」は禁句です。相手に寄り添うには、黙って相手の話を聞いてあげればいいのです。「わかる」と口にするのではなく、時折頷くだけでいいのです。

4.人にはそれぞれ「言葉マップ」がある

 相手の話と似たような経験を自分もしたことがあると、本当に「わかる」と思ってしまいます。しかし、それは個人的な感覚であり、「わかる」というより「想像がつく」というレベルにしか過ぎません。

 一つの言葉から連想されるイメージは人それぞれです。相手の頭に浮かんでいることと、自分の頭に浮かんでいることとは異なって当然です。

 どんなに親しい間柄であっても、あるいは同じ環境で生活しているものであっても、完全に一致すると言うことはありません。極端な話、一卵性双生児であっても違います。年齢も性別も、生まれも育ちも違うものなら、尚更大きく異なります。

 あたしたちの頭の中には。生まれてからの経験を元に、膨大な言葉と、それに連なるイメージが蓄積され、それが「言葉マップ」と呼ばれます。「言葉マップ」は人それぞれに異なり、全く同じ人はいないと言っていいでしょう。会話のとき、相手の言葉を自分の「言葉マップ」に合わせてイメージしているのです。相手の言葉を自分のイメージに合わせて解釈・翻訳して理解しているのです。

 言葉マップが人それじれ異なるのに、安易に「わかる」と100%理解しているように共感してしまうのが間違いなのです。

5.相手のことを「わかっているつもり」にならない

 特に親しい間柄の場合、「相手のことは自分ほど知っているものはいない」「相手のことはすべて知り尽くしている」と思い違いをしています。大切なことは、一呼吸置いて考えてみることです。どんなに長い付き合いで親しくても、隅から隅まで相手のことを知っているわけではないことに気づくはずです。

 相手の話を聞く場合、「自分が思っているほど相手のことを正確に理解していない」「相手のことを100%理解できていない」ということをわかった上で、相手の話を聞くことです。「わかる」などという言葉を安易に使うべきではないのです。

優秀なリーダーになるために

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2万3346人で、あっさりと2万台を突破しました。専従同曜日よりおよそ6000人増加し、33都府県で先週同曜日より増えています。重症者や死亡者は第6波のときに比べ増えておらず、これまでのように経済を犠牲にしてまで強力な感染防止策をとる必要はないようにも思います。しかし、重症化リスクが抑えられているのはワクチン接種や抗体免疫ができてきたためと思われ、いずれはワクチンや抗体の効果は低下します。また、感染者の3割以上に強い後遺症が見られることから考えれば、侮ることはできません。感染者が増加し、重症者・死亡者数の変化に目を光らせ、こちらが急増しそうな状況になれば臨機応変にブレーキをかけることができる体制の整備と基準の確立が必要です。

さて、今日は、ダイヤモンドオンラインの「本当に話しかけやすく、部下に慕われるリーダーがやっていること」という記事を取り上げます。昨日はダメなリーダーについてでしたが、今日は部下に慕われる優れたリーダーがどのように考え、どのように行動しているかについてです。

1.成功するリーダーはいつでも扉を開き、成功しないリーダーは部下を寄せつけない

 これまで何度も書いていますが、ビジネスは人と人との関係であり、よりよい人間関係や信頼関係の構築が基本です。それは上司と部下との関係においても然りです。リーダーがチームの能力を最大限に引き出し生産性を上げるには、部下の声を耳を傾ける姿勢が必要ですが、単にオフィスの扉を開けているだけではダメです。部下の方から上司の下に足を運んで相談したり提案したりするのはなかなか難しいものです。しかも、部下が意を決して相談や提案に上司のもとに行っても「今忙しいのに」と口にしないまでも嫌そうな表情をし、部下の提案やアイデアを小馬鹿にしたような態度をとられては、部下は上司の元に足を運ぶのを躊躇してしまいます。

 親しみやすいリーダーは、チームに安心感を与え、辛抱強く部下の話を聞き、先入観を持たずに部下の意見に対処しようとします。単にオフィスのドアを掛けているだけではダメなのです。心の扉を開いていなければなりません。

 リーダーが「オープンドア・ポリシー」を持っていると、職場環境が健全でポジティブなものになります。上司に親身になって話を聞いてもらえることで、部下は自分が大切にされていると感じ、その結果モチベーションが高まり仕事に身が入ります。信頼関係が生まれ、オープンで風通しの良い職場の文化がつくられ、コミュニケーションが円滑になります。

2.優秀なリーダーになるために

 優秀なリーダー(成功するリーダー)になるためのポイントは次の通りです。

⑴ オープンドア・ポリシーを取り入れる

 扉を開け、常にチームのメンバーと話ができる状態にすることです。部屋の扉を開けておくことではなく心の扉を開けることです。扉を開いていても、寄せつけないバリアを張っていたのでは意味がありません。何度も言うようによりよい人間関係・信頼関係の構築です。  

 扉を開けていても、当然、仕事が忙しくすぐに部下の話を聞くことができない場合もあります。「オープンドア・ポリシー」と言っても「部下が話を求められたときにいつでもすぐに対応する」ということではありません。忙しくて手が離せなければ、できるだけ早い時期に話を聞くと伝え、日時を決めることです。

⑵ 真摯に耳を傾ける

 部下から相談を持ちかけられたり、意見や提案があったときには真摯に耳を傾けることです。頭ごなしにはねつけるようなことがあってはいけません。部下と上司では勤務年数も経験も違います。意見や提案に同意できなくても、最後まで真剣に話を聞くことです。せっかく意見を述べた部下の気持ちを踏みにじってはいけません。意見を述べてくれたことに感謝を示すことです。同意できない意見に対しては、何故同意できないのか部下が納得できるようになるまで丁寧に説明することです。

 リーダーが部下の声に真摯に耳を傾けなければ、だれも意見や提案をしようとしなくなってしまいます。

⑶ 悪い報告をした人に嫌な思いをさせない

 オープンで風通しの良い職場は、誰もが自分の意見や考えだけでなく、色々なことを報告できる職場です。その中には悪いこと、例えばミスの報告などもあります。

 悪い知らせを伝えてきた部下に対して、怒ったりとげのある言葉を返してはいけません。まずは、良心に従い勇気を持って敢えて報告してくれたことに感謝を示すことです。そして、その上で冷静に内容を聞いて、一緒に対策・解決方法を考えるべきです。

⑷ 自分から聞きに行く

 いかに心を開いているつもりでも、部下の方から上司に近づいてくるのは難しいものです。部下が近づいてくるのを待つのではなく、上司の方から積極的に部下に近づいていくべきです。すれ違いざまに、立ち止まって近況を聞くなど出いいのです。こうしたちょっとしたコミュニケーションの繰り返しが、人間関係・信頼関係の構築には有用なのです。また、そのときにも「話があればいつでも気軽に自分のところに来る」ように伝えましょう。

 

 

ダメなリーダーの口癖

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1万9387人で、前週同曜日よりも4000人近く増えています。島根県で過去最多となるなど、このまま全国的に急増するのではないかと第7波が懸念されます。今一度気を引き締めるしかありません。

さて、今日は、プレジデントオンラインの「『理屈はいいから、早くやって』職場のやる気をみるみる失わせるダメなリーダーの3つの口癖」という記事を取り上げます。

これまでもダメなリーダーについては書いていますが、ダメなリーダー・上司に当たった部下やメンバーは悲劇です。ダメなリーダーにならないように注意しなければなりません。この記事では、ダメなリーダーを3つの口癖に分けて説明しています。

1.「いつもこうしているから」~惰性型上司

 部下が色々と考えて、上司に提案しても「いつも通りにやって。別に不満も問題も出ていないから」という上司です。これも以前書いた「前例踏襲」で、前例という過去の経験を枠として、それをなぞって事を行なうだけで、自分の頭で物事を考えアイデアを生み出してチャレンジすると言うことができません。これでは、部下の成長の機会を奪ってしまいます。

 こうした前例踏襲の惰性型上司に当たれば、部下は、過去の経験をなぞるだけの誰でもできるような仕事をやらされていると感じ、残念な気持ちになります。

 前例踏襲であれば、自分の頭で考える必要はなく、マニュアルや過去のやり方を踏襲すればいいだけでラクと言えば極めてラクです。しかし、だれもが楽な仕事を求めているのではありません。むしろ多くの人はやりがいのある仕事を求めています。惰性型上司は、こうした人たちのやる気を削いでしまいます。

2.「それは禁止。ルールだから」~問答無用型上司

 前例踏襲に似ていますが、「ルールだから」という理由で、部下の言うことに全く耳を傾けず、部下の言うことを問答無用に否定する上司です。

 確かにルールは必要です。しかし、現在のように何が正解か分からず先行きが見通せない時代では、過去のルールがそのまま妥当するかどうかも分かりません。なぜそのルールが必要なのかという観点で、もう一度ルールを見直さなければなりません。その上で、現在もそのルールが必要であるのであれば、部下に「ルールだから」と一点張りに言うのではなく、そのルールが必要な理由を丁寧に説明して部下に理解させなければなりません。

3.「理屈はいいから、言われたとおりにやって」~思考停止型上司

 部下が口を開いて何かを言おうとすると、「理屈はいいから、言われたとおりにやって」という上司がいます。部下は自分なりに考えてよりよく仕事を進めようとしています。しかし、上司から「言われたとおりにやれ」と言われれば、自ら考えるのを辞めるしかありません。それでは思考停止に陥ってしまいます。言われたとおりにやればいいのならこれほど楽なことはありません。しかし、それでは部下は成長できません。

 「部下は自分の言うとおりにやっていればいい」と思っているのなら、上司は大きな勘違いをしています。上司の仕事の一つは部下の育成です。何度も書いているように部下の育成は「認めて、任せて、褒める」です。「任せる」と言うことは、自分の指示通りにやらせることではありません。

4.同じ仕事でも、社会的価値を知ればやりがいを感じる

 上で書いたのが部下のやる気を失わせる上司の3つのパターン、上司の口癖です。

 どのような仕事であっても、会社の目標達成には必要不可欠なものです。どんなにクソどうでもいい仕事であっても会社にとっても社会にとっても必要なものです。つまり、どんな仕事であっても意味や意義があるのです。

 仕事というのは社会貢献が実感できる仕事だけで成り立っているわけではありません。社会貢献が実感できる仕事は一握りで、本当に意義があるのかと思わせる地道な仕事が大半です。そうした仕事をこなさなければ会社も社会も回りません。

 ここで重要なのが、目の前の仕事と本人がやりたい仕事をどのように結びつけるかというマネジメントです。地道で一見すると意味のないような仕事が、会社の目標本人がやりたいと考えている仕事とどのようにつながり、それをこなすことでどのような成果が生まれるのか、どのように社会に貢献できるのか、ということを上司が部下に丁寧に説明することが大切なのです。部下が自分の囲碁との意味を理解し、納得し、腹落ちすれば、やる気が生まれ、自分の意思で積極的に仕事に取り組もうとします。

 多くの企業が理念やミッション、ビジョンなどを重視し従業員に伝えるのも、そのような価値観の共有が重要だと考えているからです。社外だけでなく、社内に向けて「会社の社会的意義」「ここで働く意義」「大切にする価値観」などを丁寧な言葉でしっかりと伝えることが、従業員の仕事への「やりがい」に繋がるのです。

5.部下に仕事の背景や意義を伝えることこそが上司の仕事

 先ほど挙げたダメなリーダーの3つの口議せ・パターンは、いずれも「その仕事をなぜやるのか」「どうしてそういう手段をとるのか」などの仕事の本質を考えたり伝えなりすることを一切行なっていないケースです。

 以前紹介したレンガ職人の逸話があります。レンガを積むだけの仕事なのか、歴史に残る大聖堂をつくる仕事なのかによって仕事に対する重要度の認識が変わります。単にレンガを積むだけの仕事と考えていれば、その日の日銭を稼ぐだけのつまらない仕事になってしまいます。しかし、歴史に残る大聖堂を作るという目的を持ってレンガを積むのであれば、レンガを積むという仕事がいかに価値のあるものかが理解でき、達成感や充実感を抱きながら仕事ができるのです。

 上司の仕事は、部下に仕事の背景や意味・意義、目指すべき価値観などをしっかりと伝え共有することです。本質を理解し腹落ちすれば、部下は指示されるまでもなく率先して最適な行動をとるようになり、創意工夫が生まれます。

6.常に原点に立ち返ることで会社は進化していく

 価値観の共有に欠かせないのが「ゼロベース」で考えることです。現状の価値観や判断基準を伝えるだけでなく、同時のそれまでの常識を疑うことです。今はないが正解か分からない時代です。制顔が一つとは限りません。これまでの考えや常識が通用しない時代です。

 常に原点に返り、物事の本質からゼロベースで考えることが大切です。そうすることで、共有すべき価値観や判断基準を風化させることなく、進化させることができるのです。変化の激しい時代です。当然価値観や判断基準も変わっていきます。時代の流れに合わせて、それらも臨機応変に変化させることが必要です。そうすることで企業も変われるのです。

 

ストーリー営業

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で9572人で先週同曜日よりも1775人増え、東京でも10日連続で前週同曜日よりも増加し、下げ止まりと言うよりも全国的に増加傾向にあります。水際対策の緩和、県民割拡大、行動制限撤廃などで今後益々増加すると思われますが、基本的な感染防止対策は臨機応変に続けていくべきです。

さて、今日は、新R25の「あなたは『買わない方がいい』といえる営業か?これから求められる『ストーリー営業』とは」という記事を取り上げます。

営業マンの中には、是が非でもノルマをこなすために無理な営業、売り込みをしている人もいます。無理に営業や売り込みをしなくても、顧客の方から「会いたい」「買いたい」と言われて受注率を急増させる方法があれば、入りたいものです。この記事では、そうした売り込まなくても売れる方法が紹介されています。それが「ストーリー営業」です。

ビジネスにおいてストーリーの重要性は、楠木建著「ストーリーとしての競争戦略」などでも触れられています。無味乾燥な事実の羅列ではなくストーリーがあることでそれを聞くものがワクワクし心を躍らせて物事に取り組むことができるのです。営業マンがストーリーを語ることで、聞き手である顧客はワクワクとして「買いたい」と思うのです。それが「ストーリー営業」です。

1.「ストーリー(物語)」で顧客を魅了する

 顧客が商品やサービスを購入するのは、「願望・欲求の実現」のためです。つまり、「こんな状態になりたい」「こうした課題を解決したい」という願望・欲求を叶えるためです。商品やサービスを購入に至るステップを分解すると、次のようになります。

  1. 理想・・・自社や自分の理想の状態を思い浮かべる
  2. 課題・・・理想と現実とギャップ(差)を認識する
  3. 価値・・・課題を解決するために、商品・サービスによって実現しなければならない効果を認識する
  4. 方法・・・その価値を生み出すため、最適な方法として「買う」ことを選択する

 以前にも紹介しましたが、マーケティングの有名な言葉に「ドリルを買う人が欲しいのは『穴』である」というのがあります。顧客がドリルを購入する理由は「商品としてのドリルではなく、ドリルを使って得られる解決策である『穴』である」ということです。顧客が真に求めているのは、商品そのものではなく、商品を使って得られる効能、つまり問題解決にあるのです。顧客視点に立って、顧客がなぜ穴を開けたいのかを聞き出してみると、穴を開ける必要はなく、問題解決に必要な商品はドリルではなく別の商品かも知れないのです。

 これからの時代に求められる営業は、「このドリルはこんなに性能がいい」と売り込む「プロダクト営業」ではなく、「どんなことでお粉理ですか」と問う「ソリューション営業」です。

 顧客とともに顧客の理想を描き、理想と現実とのギャップを埋める解決方法を考え、それに基づいて売る商品を考えるのです。

 「理想⇒課題⇒価値⇒方法」のストーリーを顧客と一緒に組み立てられる営業が「ストリー営業」です。

 ストーリー営業で最初に行うことは、顧客が抱くであろう「理想」と「課題」を顧客に上手く伝えられるようにすることです。

 「理想⇒課題⇒価値⇒方法」といった仮説を事前に作り、それを顧客に投げかけて、一緒に物語(ストーリー)を紡いでいくことです。

2.売らない営業になれるか

 顧客と一緒の「理想」を描き、「課題」を見つけて「理想」と「課題」のギャップを埋める方法を考えていくのが「ストーリー営業」ですが、これを実践していけば、ときには「自社の商品やサービスが顧客の理想実現や課題解決に適しない」というケースが出てくることもあります。そのとき、自社の商品やサービスを「買わない方がいい」と伝えることができるかどうかです。無理してでも押し売りしたくなる気持ちは分かります。「ストーリー営業」は顧客の「理想⇒課題⇒価値⇒方法」という一連のストーリーに寄り添うことです。ストーリーにマッチしないなら営業担当自らがそれを伝えることは当然のことです。

 ストーリー営業」を実践できるようになると、顧客から断られることはなくなります。それは、断られる前に営業担当者が「買わない方がいい」とアドバイスして売り込みを見送るからです。

 営業担当者が「ストーリー営業」を行ない「売らない営業」を実践すれば、商品やサービスを購入した顧客だけでなく、たまたま今回は買わなかった顧客も営業担当のファンになり、新たな課題が発生したときにはその営業担当に相談し、次はストーリーにあった自社の製品やサービスを購入するはずです。