中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

在宅勤務に成功した企業の共通点

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2434人、そのうち東京500人、神奈川214人、埼玉150人、千葉76人、愛知219人、大阪427人、兵庫123人、北海道176人などとなっています。

日本医師会の中川会長は、「新型コロナを甘く見ないでください。未知の領域も多い」と述べたうえで、コロナを「これ以上、感染者が急増すれば新型コロナウイルスとそれ以外の疾病への医療提供の両立が不可能になる。実際に、癌や心疾患、脳卒中の受け入れが難しくなってきた地域も出ている」と言い、「『勝負の3週間』も折り返しにある。新たな年を、いつものように迎えるために、まさに『この師走は正念場だ』」と感染防止の徹底を呼びかけました。

一方、政府は、GoToトラベル事業の来年6月末までの延長を決め、更にGoToイートについてプレミアム付き食事券の追加発行と期間延長の検討に入りました。はっきりと言って、現時点で決定や検討すべき課題ではありません。今やるべきは新型コロナ感染防止対策の徹底と医療崩壊防止のための医療体制の整備です。GoToはいったん中止して、新型コロナが収束した後で行う政策です。元々そういう話でスタートさせるものでした。ところが、業界からの要望で、二階幹事長ら観光族議員が強引に時期を早めて進めた結果現在の状況に至っています。政府としては、第3波の感染拡大の原因はGoToではないというしかありません。しかし、誰の目から見てもGoToが感染拡大の一因であることは明らかです。本来ならば、GoTo事業を進めるにあたり感染が拡大した場合にどうするかを予め決めておくべきだったのにそれがなされず、見切り発車させました。それならば、間違いであったと気づいた段階で、素直に間違いを認めて軌道修正することが強いリーダーに求められることです。

菅首相は、就任以来まともな記者会見も開かず、国会答弁でも秘書官から逐一メモが入りそれを読み上げているだけ、情報発信能力に欠けていることは明らかです。臨時国会が閉幕する12月4日夕に記者会見を開くようですが、そこでどのような話がなされるか、期待せずに見てみたいと思います。

今日は、JBpressの「在宅勤務へのシフトに成功した企業の共通点」という記事を取り上げます。新型コロナの感染が再拡大し、緊急事態宣言発動の条件とされるステージ4に達する地域が出てきています。西村担当相は、経済3団体の幹部とテレビ会議を行い、人との接触を減らさなければならない状況にあるとして、テレワークのさらなる推進に協力を求めました(一方で人の移動や会食を認めるGoTo事業を推進し矛盾していますが)。

第2波が落ち着き始めた頃から、「原則出社」に戻ってしまった企業も少なくありません。「原則テレワーク」「テレワークと出社のブレンド」「原則出社」という3つの形態に分かれてしまっています。

こうした対応の違いについて、7月22日付けダイヤモンド・オンライン「なぜ『原則出社』に戻ってしまったのか、テレワークを阻む5つの壁」では、「緊急事態宣言中あるいはその前に、テレワーク下で起きる「5つの壁」を乗り越え、テレワークに適した組織になっていたかどうかで生まれている」と言っています。

ここで挙げられている「5つの壁」というのは

  1. 経営者層が「メリットがない」と考えている
  2. 「業務を切り分けられない」という思い込み
  3. 上司と部下のコミュニケーションに負荷
  4. IT化、モバイルツールの未整備
  5. 社員を大人として扱っていない

の5つです。ここに挙げられている5つの壁がテレワークを阻む要因であることは間違いありませんが、テレワークによるメリットも実感できたはずです。それぞれの企業が対面とリモートをうまく取り入れテレワークで新しい働き方を築き上げる良い機会ではないかと思います。

今日取り上げる記事では、日本テレワーク協会の理事田宮一夫氏がテレワークに成功した企業の共通点を説明しています。

まず、田宮氏は、「テレワークの導入を目的化してはならない」と言っています。私も何度か目的と手段を分けることの重要性、手段の目的化について書きました。テレワークの導入が目的ではありません。「なぜテレワークが必要なのか」をきちんと考えて伝えることが重要で、「社会」「企業」「従業員」という三位一体の考え方の下で持続的にテレワークを推進する必要があります。

テレワークは、コロナ禍で注目されてきましたが、もともとは働いている人のワーク・ライフ・バランスや生産性向上のための選択肢の1つにすぎません。テレワークを導入して生産性が下がるようであれば、テレワークという選択肢を外すことも考えないといけません。

東京都が展開していた「テレワーク・デイズ」というのがあります。これは、東京オリンピックパラリンピックで海外からの入国者増、交通事情などさまざまな問題が出ることからテレワークを予行演習として行っていたもので、2017年から年に約3000社、計60万人以上の人が参加し、テレワークを体験し、在宅勤務でできることとできないことの精査を行っていました。昨年9月の台風15号で、約270万人が帰宅難民となったわけですが、同時期に「テレワーク・デイズ」が実施されていて、参加企業の従業員はテレワークという選択肢があったことで柔軟に在宅勤務に切り替えることが出来ました。

このように「テレワーク・デイズ」に参加し準備が出来ていた企業が比較的スムーズに在宅勤務に移行できたことを考えると、「有事に備えた平時の取り組み」が重要であると言っています。

そして、テレワーク推進に向けた3つの論点があると言います。

  1. 労務管理・・・在宅勤務はオン・オフの切り替えが難しいからこそ、労働時間の把握や長時間労働の抑制が重要
  2. IT環境整備、セキュリティ・・・自宅のWi-Fi ルーターを使う場合の費用負担やセキュリティ対策の再考
  3. コミュニケーションと評価の視点・・・どのようにコミュニケーションの方法を確立して、どんな観点で評価するのか

テレワークの形態として、①自宅利用型 ②モバイルワーク ③サテライトオフィス型の3つがあります。

テレワークを導入すると従業員の生産性が落ちると言われますが、何の準備もせず在宅勤務だけを実践しようとすれば生産性が低下するのは当然です。生産性を高めるために、いかに移動時間や通勤時間の無駄をなくすか、いかに自由に働く場所(自宅・モバイルワーク・サテライトオフィス)を選べるようにするか、といったことがテレワーク本来の論点です。

テレワークには、①生産性・効率性の向上 ②コスト削減 ③育児・介護に携わる従業員の継続雇用 ④多様な人材の確保 ⑤優秀な人材の確保 ⑥事業継続性の確保というメリットがあります。

反面、①勤怠管理が複雑 ②セキュリティリスクが高まる ③コミュのケーションが少なるなるというデメリットが指摘されますが、これらは上記3つの論点と重なります。

新型コロナとの闘いは長期化しますし、テレワークは働き方改革の要になり、一時的なものではなく長期的な働き方改革となります。いかにメリットを生かし、いかにデメリットを克服していくかということが重要です。

そのためにも場当たり的に導入するのではなく、しっかりと対策を練って、十分な下準備を行ったうえで導入することが成功につながるように思います。

繰り返しになりますが、テレワーク導入が目的ではありません。「なぜ、自社においてテレワークを導入する必要があるのか」「テレワークを導入できる業務とできない業務は何か」「どのようにテレワークと出社のバランスを図るか」といった点を考慮して、テレワークを導入を検討すべきです。 

 

 

 

 

部下のモチベーションを高める5つの職場特性

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2030人、そのうち東京372人、神奈川158人、埼玉108人、千葉74人、愛知197人、大阪318人、兵庫123人、北海道206人などとなっています。重症者数も483人と9日連続で過去最多を更新し、死者数も41人で過去最多(31人)を大幅に更新しました。医療体制もひっ迫し、危機的状況にあります。こうした中、菅首相小池都知事が会談、東京都のGoToトラベルにつき「65歳以上の高齢者と基礎疾患を有する人の利用自粛」が決定されました。大阪や札幌と同じ「一時停止」ではなく、年齢制限等だけでしかも「利用自粛」と極めて中途半端な措置です。高齢者や基礎疾患を有している人は、この時期自ら自粛しています。感染を広めているのは若者です。若者のGoTo利用を制限しない限り感染拡大は止まりません。こんな基本的なところも分からないというのは嘆かわしいことです。それでも、小池都知事は「利用自粛」ではなく「一時停止」を求めたようですが、経済優先の菅首相に押し切られ、最後は「利用自粛」に収まったということのようです。いまだに危機感なく経済優先ばかりの菅首相にも困ったものです。

ドイツの新聞が菅首相について「輝きのない首相」と酷評していますが、頑固なだけで、覇気もなく気概も感じられず、安倍前首相よりもひどいと言わざるを得ません。

GoToキャンペーンについて「自治体・知事の判断」と言うのもよいでしょう。「各都道府県の実情を把握しているのは知事ですから、知事の判断で行ってください。最終的な責任はすべて国が取りますから」と言えばいいのです。「国の事業だから国が責任を持つ。判断は事情をよく知っている知事が行う」それでいいのです。ところが今の菅政権は、知事や自治体に責任転嫁を行っているようにしか見えません。見苦しい限りです。

一方、春の緊急事態宣言時には全国に先駆けて行った大阪モデルで評価を上げた吉村大阪府知事も、今回の第3波を抑え込むことが出来ないばかりか東京以上に危機的状況・瀬戸際に追い込まれています。医療体制がひっ迫し医療崩壊の一歩手前という状況で極めて深刻です。こうした状況を招いたのは、菅首相と同じく経済を優先させることに力を入れすぎたことと都構想に躍起となり感染対策がおろそかになったことが挙げられます。吉村知事に対する批判が高まり評価も低下しています。

菅首相にも、吉村知事をはじめ各都道府県知事にも、感染防止対策に向けてしっかりとしたリーダーシップを発揮してもらいたいところです。

さて、今日は、NIKKEI STYLE の「『言ったとおりにやれ』は禁句 若手のやる気をそぐ上司の一言 意欲を高める5要素とは?」という記事を取り上げます。

「人柄は良い従業員ばかりですが、どういうわけかモチベーションが低く、ダラダラした感じがしている」という会社は多いです。「もっと活気のある職場にしたい」「従業員のモチベーションを高めたい」と考えている経営者や管理職は多いです。一方、従業員も「活気のある職場で働きたい」「やりがいのある仕事がしたい」と考えています。

この記事では、「従業員のモチベーションを高めるにはどうすればよいか」が書かれています。経営者や管理職・従業員の双方が活気ある職場を望んでいるのに、なぜ現実にはそうした会社にならず沈滞ムードが漂うのでしょう。それには、若手・部下のモチベーションを下げる上司の態度が影響しているというのです。

例えば、①上司に頼まれた書類を作成し、上司の元に行くと「今忙しいからそこに置いておいて」と言われる、その後もその書類について上司から一言もない ②自分の担当している業務を上司に報告に行くと、手短にと言われ、説明するも生返事で関心がない様子 などです。

上司が忙しいことも事実ですし、部下の仕事が上司の仕事より重要度・緊急性が低いということもあります。しかし、部下にとっては重要な仕事です。そうした心理面への配慮が足りないと従業員のモチベーションは低下します。

モチベーションを高める職場特性として次の5つが挙げられています。

  1. 多様性・・・単調でなく、多様な操作やスキルが必要だったり、変化があったりすること
  2. 完結性・・・部分的な作業をするのみではなく、仕事全体を見渡せ、自分の仕事の位置づけが出来ること
  3. 重要性・・・社会的意義が分かるなど、やっている仕事の重要性や有意味性が感じられること
  4. 自律性・・・命じられるままに作業をするというのではなく、自ら計画を立てたり、方法を工夫したりして、自律的に取り組めること
  5. フィードバック・・・自分の仕事の結果が分かり、今後の改善のための有益な情報が得られること

仕事が余りにも単調ではモチベーションは上がりません。何の役に立っているのかわからない場合もモチベーションは上がりません。言われたとおりにやる仕事もモチベーションは上がりません。

最近、デビッド・グレーバー著「ブル̪̪シット・ジョブ  クソどうでもいい仕事の理論」(岩波書店という本が出版されています。

ブルシット・ジョブ」というのは「あまりにも意味を欠いたものであるために、もしくは有害ですらあるために、その仕事に当たる当人でさえ、そんな仕事は存在しない方がマシだと考えてしまうような仕事」のことです。簡単に言えば「こんな仕事なんか意味がないと、それをやっている人間も多かれ少なかれ感じているが、それを言ってはいけないことになっている仕事」ということです。

この「ブルシット・ジョブ」は、労働条件の悪いキツい仕事(シット・ジョブ)とは違います。「ブルシット・ジョブ」は地位が高く、他者からは敬意を持たれ高収入が得られているにもかかわらず、当人は内心では無意味な仕事だと感じているものです。

リモートワークで問題となった印鑑を押すためだけに出社するというのも「ブルシット・ジョブ」です。そのほかにも日本社会では、独特の空疎な儀礼的慣行や人間関係のヒエラルキーを確認するための慣例的な儀式や官僚制的儀式が見受けられます。

現在、益々こうした「クソどうでもいい仕事」が増加し、われわれはそれに忙殺されているのです。それではモチベーションは上がるはずはありません。ワクワクするような仕事でなければモチベーションは上がりません。

上記5つの要素を満たす仕事だとモチベーションが高くなります。これらの要素を満たす仕事ではチャレンジ精神が刺激され困難な目標に立ち向かう気力が増し、パーフォーマンスが向上します。これらの要素を満たす仕事であればあるほど従業員の満足度やパーフォーマンスが高く欠勤率も低いようです。

上記の5つの要素を念頭において現状を振り返ることで、職場に活気がないことの理由が分かるのではないでしょうか。5つの要素をすべて満たすというのは困難ですが、活気のある職場は、これらのいくつかの要素を満たしています。

今の職場に欠けている要素、あるいはモチベーションの低い従業員の仕事に欠けている要素を見つけ、そこを改善することで職場の雰囲気を変え、従業員のモチベーションを高めることが出来ます。

職種や担当する仕事によって満たされやすい要素と満たされにくい要素がありますが、各自の仕事の特性を考慮しながら、どうすれば少しでもモチベーションを高めることが出来るかを考え、仕事の与え方にも工夫することが大切です。 

ファシリテーション(会議の円滑な進行)

f:id:business-doctor-28:20191210091112j:plainおはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1441人で月曜日の発表としては多い数字になっています。その内訳は、東京311人、神奈川84人、埼玉66人、千葉69人、愛知108人、大阪262人、北海道151人などです。重症者は472人と過去最多、死者も26人出ています。

新型コロナの第3波の襲来で、感染拡大の歯止めがかからない状況で、新規感染者数の急増とともに、死者数と重症者数が過去最多のペースで増加しています。政府分科会はGoToキャンペーンを一時停止して感染拡大防止を優先すべきとの立場を示していますが、相変わらず、政府には危機感が乏しく、大阪・札幌のGoTo除外を渋々承認したもののGoToキャンペーンを継続して経済活動を優先させようとしています。「勝負の3週間」というのも単なる口先だけ、国民の行動に頼りすぎ、無策としか言いようがありません。おまけに、昨日、自民党は「GoToトラベルをGWまで延長すべき」との提言を政府に出す始末です。感染が拡大し多くの地域がステージ4になろうとして今にも緊急事態宣言発動の条件に達しようとしている状況で提言すべきことですか?

あまりの愚かさ・馬鹿さ加減に開いた口がふさがりません。

菅首相は、コロナ対策が重要課題と言いながら、経済優先にかじ取りしGoTo事業を積極的に推進していますが、経済と感染防止の両立が必要です。感染拡大の兆しが見え始めたら、まずはそれを封じ込めることを優先すべきです。封じ込めがある程度成功すれば少しずつ経済活動を再開するというように、アクセルとブレーキをうまく使うことが重要です。それが長い目で見れば経済に好影響を与えます。第1波、第2波で学んだ教訓やその時の反省が全く生かされていません。

政治ジャーナリストの野上忠興氏は「『危機管理に長けたレジェンド・菅』のメッキが剥がれた。首相就任以来、コロナ禍対応は中途半端かつ後手が目立つ。国会に臨んでも、官僚が作成した答弁を棒読みで、覇気もなければ気概も感じられず、心がこもっていない。社会不安が増大するなか、国民を安心させるビジョンを語ることもできない。GoTo事業の見直しもこのままでは感染拡大を長引かせるだけだ」と言っています(週刊朝日の記事から)。まさにリーダーとしての資質が疑われます。

菅首相からはコロナ対策への懸命さや危機感は伝わってきません。ほとんど記者会見も行わず、行ったとしても原稿を棒読み、記者の質問にもまともに答えずと言ったところです。東京都の小池知事や大阪府の吉村知事などが、定例会見だけでなく必要に応じ記者会見を行い、記者からの質問に丁寧に答えているのとは大違いです。

また、医療ガバナンス研究所の上昌広医師は「第3波では若い無症状の感染者が増えている。彼らがGoToを通じ感染を広げてしまった可能性が高い。世界の潮流は無症状の人にもPCR検査を実施し、感染者を見つけて行動を自粛してもらうこと。しかし、厚労省は無症状の人の検査に消極的で公費扱いにならない。結果として感染を再拡大させ、経済対策にも失敗する」と言っています(週刊朝日の記事から)。

本当にいま行うことは何なのか、メンツにこだわり誰が何と言おうとGoToを推し進めていくことなのか、専門家や国民の声(アンケートでは80%の人が一時中止すべきと回答しています)に耳を傾け感染防止に積極的に取り組むか、によって政府の真価が問われています。もう残された時間はありません。待ったなしの課題です。

この頃、「勝負の3週間」ということで、コロナ関連を長々と書いてしまっています。

さて、これからビズネスの話です。今日はヤフーニュースから「会議の成否の8割は『事前準備』で決まる」という記事を取り上げます。

以前「パワポ禁止、箇条書き禁止』のすごい会議」でアマゾンの会議を取り上げました。そのときに、「『その場で読んですぐに理解できる文章を書く』ことが資料作成の必須条件」「会議の資料は見栄えではなく中身だ」と書きました。誰もが読んですぐに理解できる文章を書くためには、必然的に何度も書き直し推敲を重ね、作成者の頭が整理されていなければなりません。まさにこの記事のタイトルにあるように事前準備がすべてです。

会議は会議を開くこと自体が目的ではありませんし、会議資料作成が目的でもありません。最終目的は資料によって提案されたアイデアや施策を実行に移すことです。「やりっぱなしの会議」では意味がありません。

この記事でも、会議が「やることに意義がある」ようになってしまっていると言っています。会議のちゃんとした進行役がいると、意見が出て、議事が明確で、結論が早く出てすっきり終わることがあるというのです。この記事は会議の中身というよりは会議の進行に焦点が当てられています。

この記事て語られているのは「ファシリテーション」、つまり「会議の円滑な進行」です。「良い会議」の特徴は、時間通りに終わる、結論が出る、意見が出る、全体の雰囲気がいい、テーマが明確です。

ファシリテーションで重要なのは、会議が円滑に行われるように、「そのプロセスをリードして、活発な意見が出る『場づくり』を演出すること」です。そのためには、会議の必要性や目的を明確にし、そのテーマに沿った「アジェンダ(進行表)」を作成することが重要になります。

この記事では「事前準備するアジェンダ作成で8割の会議の成否が決まる」と言っています。確かに、会議の進行は極めて重要ですが、やはり会議の中身が勝負を決するように思います。ただ、会議の中身を際立たせるために形式面である議事進行も重要になってきます。会議の中身とファシリテーションアジェンダ)の両方がうまくかみ合っているときに「よい会議」だと言えるように思います。

この記事でも、アジェンダの作成について、①会議の名称 ②会議基本情報 ③会議の目的とゴール を明確に記載することが必要と言っています。ここでも箇条書き的な記載は駄目なのです。特に、③会議の目的とゴールについては「会議で何がしたいのか」を明確にする、そしてそれを具体的に書くことが重要です。

また、重要なのは、進行内容とタイムスケジュールです。議題ごとに具体的な時間設定や所要時間を明確にすることも大切です。具体的な時間が記入されることで時間厳守への意識も高まります。約何分とか何時何分頃までというのではダラダラと一つの議題に時間がかかりすぎ後半に行くほど時間不足となって中途半端に終ってしまいます。

アジェンダの作成には、「議題の時間配分に無理はないか」「このステップできちんとゴールにたどり着くか」などの思考を巡らすことが大事ですが、議題の提案者のプレゼン内容を予めしっかりとつかんだうえで時間配分することが重要になると思いです。

イメージが湧かないままに仕上げたアジェンダでは詰め込みすぎて駆け足で最後まで行ってしまうことが往々にしてありますが、イメージが湧くようにアジェンダが作られると提案者の作成資料もさらに読みやすく理解しやすくなり、スムーズに進行します。

アジェンダと作成資料の双方を充実させることがより良い会議には必要です。 

「忘年会」をコロナ禍の今こそじっくりやるべき理由

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2066人で、日曜発表の感染者数としては過去最多となりました。その内訳は、東京418人、神奈川151人、埼玉139人、千葉75人、愛知155人、大阪381人、兵庫111人、福岡43人、沖縄47人、北海道192人などとなっています。

GoToトラベルの札幌市・大阪市除外となって初めての週末でしたが、空港や駅での人出は減っていたものの繁華街での人出は増えているようです。大阪市では北区・中央区の飲食店に対し営業時短を要請していますが、隣の福島区の飲食店街は人出が増えていました。道を一つ隔てただけで時短要請の対象となったり対象外になったりというのもいかがなものかと思います。東京23区のように一律の方が分断や差別につながらなくてよかったのではないかと思うのですが・・・3度目の時短営業の要請を受ける飲食店側の立場を思うと心苦しいところです。「勝負の3週間」と思い、ここさえうまく乗り切れれば何とか年末年始には客足が戻ると思いたいところですが、国民の行動変容に頼るだけの無為無策ではどうしようもありません。3週間で抑え込むために政府や自治体が何をするのか、何をしたいのかというところが一向に見えてきません。菅政権はそうした意味でも安倍政権を継承していると言わざるを得ません(国会で説明責任を果たさないという姿勢も安倍前首相と同じですが)。

昨日、「新型コロナ 7つの謎」という本を紹介し、「新型コロナウイルスとは何か」について書いてきましたが、今日の記事に「新型コロナの緊急性の高い症状厚労省資料)が載っていましたので付け加えておきます。

  • 本人が感じる症状・・・①唇が紫色になっている。 ②息が荒くなった(呼吸数が増えた)。 ③急に息苦しくなった。 ④生活をしていて少し動くと息苦しい。 ⑤胸の痛みがある。 ⑥横に慣れない。座らないと息が出来ない。 ⑦肩で息をしている。 ⑧突然ゼーゼーしはじめた。 ⑨脈が飛ぶ。脈のリズムが乱れた感じがする。
  • 周囲から見た症状・・・⑩顔色が明らかに悪い。 ⑪いつもと違う、様子がおかしい。 ⑫ぼんやりしている(反応が弱い)。 ⑬朦朧としている(返事がない)。

最近、医療機関の医師によれば、こうした症状があっても、コロナ差別、就職への影響や失職の恐れからPCR検査を拒否し、その後通院せず連絡が取れなくなるケースが増えているようです。こうした人たちが「見えない感染源」となっている可能性が指摘されています。こうした感染拒否が増えているのは、会社側の姿勢にも問題があると思います。なかなか難しいところではありますが、検査を申し出た人を称賛するような「空気」を創ること、コロナにかかった人を差別するのではなくむしろ早期に検査を受けたことで社内感染を広げなかったことを褒めたたえるような「空気」が必要でしょう。

さて、今日はダイヤモンド・オンラインの「職場での『忘年会』をコロナ禍の今年こそじっくりやるべき理由」という記事を取り上げます。

コロナ禍、第3波で感染が拡大し、GoToの見直し、飲食店の営業時間短縮要請が行われている現状に全く反するようなタイトルが目に付きました。

新型コロナが収束せず、むしろ逆に感染が拡大している中で、大勢で集まりワイワイと盛り上がり、1次会、2次会、3次会と飲み歩くような忘年会は論外です。

しかし、今年ほど仕事ぶり・働き方に大きな変化があった年はありません。経営者だけでなくすべての人が戸惑い手探りでこの難局を乗り切ろうと試行錯誤してきた1年だったはずです。「この1年を振り返り、状況を整理したうえで、来年以降どのように仕事を進めていけばいいかについて、いったん立ち止まり全員で考える、全員で考えを共有する機会を持った方がいいのではないか」とこの記事は言っています。

政府は新型コロナ禍で安倍政権時代から色々な施策を行ってきましたが、その検証を行わないまま菅政権に移行し、結局安倍政権時代と同じ轍を踏もうとしています。国は財政破綻はあっても潰れることはありませんが、企業は違います。コロナ禍で打ち立てた戦略や戦術が上手くいっているのか場当たり的でなかったか、その費用対効果を含めしっかりと検証し、その結果を来年以降に引き継ぎそれを生かしていかなければ潰れてしまうことさえありえます。

この記事が言おうとしているのは、「年末に社員全員がこの1年を振り返り考えを共有する機会を持て」ということで、この機会を「忘年会」と称しているのです。

その「忘年会」での課題はさまざまです。

1.コロナ禍によるテレワークで組織の機能の多くが毀損

  1. 会社のミッション(使命)の明確化=会社はどこへ向かっているのか・・・会社のミッションやビジョンに向けて、自部署のやるべきことがどのような位置づけにあるのか、関係する他部署の業務とどのように関連しているのか、といったことがメンバーに明確に理解されていることが必要です。
  2. メンバーの役割分担の明確化=同じ部署のメンバーはどんな仕事をしているのか・・・自部署のゴール達成に向けて、メンバー個々の役割分担が明確になっており、互いの業務をつなぐ調整がスムーズに行われることが必要です。
  3. 異常探知と対応=ちょっと「変」なことはないか・・・計画の範囲を逸脱する事象などについて情報共有が行われ、原因究明と対応策が常に作られ実施されることが必要です。
  4. メンバーの能力把握とフォロー=皆ちゃんと仕事をこなせているか・・・個々のメンバーが自分の担当業務を行う上で、基本的に十分な技能と意欲を有しており、不足する部分については他のメンバーの支援や当人の努力によって充足される状況が作られることが必要です。
  5. メンバーの業務外情報の共有=知っておくべき家庭や個人の事情はないか・・・仕事を行う際に、影響や支障がある可能性のある個々のメンバーの個人的な事情について、必要な程度(プライバシー侵害にならない程度)においてメンバー間で情報が共有され、必要な場面で配慮されることが必要です。

2.コロナ禍の組織では、情報が決定的に不足している

  1. 会社のミッションの整理と明確化・・・一体自社はこれから何を主力ビジネスとして戦っていくのか、その中で自分の部署は何を目指すのか、他の部署と役割分担や調整の在り方はどう変わるのか、テレワークをしている間に、自分たちはどこにいるのか、何をすべきなのか、会社のビジョンがよく分からない状況になっています。今、業界や会社はどのような状態にあるのか、会社の向かう方向性と自部署に求められる変化は何か、などについて部署内で集まってそれぞれの仮説を共有し、今後の準備をしておくことが必要です。
  2. メンバーの役割分担や関係の明確化・・・メンバー同士のコミュニケーションにおいて、必要な調整がしっかりと行われているかどうか、問題が発生した場合に十分に対応できる状況が確保されているかを確認することが重要です。
  3. 異常探知と対応・・・コロナ禍でちょっとした異常、ちょっとした異変への探知力が下がっています。オフィス内の無駄話、雑談の類や会議中のちょっとした思い付きが異常探知に役立っていましたが、コロナ禍でこういうコミュニケーションが減少し、異常探知能力が低下し、気づいたときには大問題となっているケースが増えています。
  4. メンバーの能力把握とフォロー・・・業務を行う能力不足は職場の上司や同僚などからの色々な形の支援を受ける中で充足されていました。テレワークの普及などによって、そのあたりが見えにくくなっています。他メンバーへの関心度が大幅に低下すると危険な技能不足が放置されることにもなりかねません。技能の過不足状況についても全体で認識しておく必要があります。
  5. メンバーの業務外情報の共有・・・コロナは、家族の状況をも大きく変えています。高齢者と暮らすものは高齢者の健康に留意しなければなりませんし、オンライン授業で子供がいつも家にいる状況では3度の食事を用意しないといけません。テレワークで毎日顔を合わす機会が減るとこうした私的な情報についての情報交換の場が劇的に減少し、無理な負荷を個人にかけてしまうことにもなります。

皆がオフィスに出勤していれば、メンバー同士の関係の悪さは他のメンバーに何となくく分かり、第三者による調整が行われやすく関係改善が早期になされます。テレワークなどで、メンバー同士の交流が減少すると、個々のメンバー間の期待度の変化や感情面の関係悪化が知らないうちに進行し、業務の遂行に直接影響を及ぼす状況にまで達してきます。特に悪化した感情面での関係性の改善・修復は早めに行う必要があります。元々飲み会や「忘年会」の目的も本来はそうしたところにありました。

嫌なことを忘れて、取りあえず水に流して、新たな気持ちで協力関係を結ぶというのが「忘年会」の主要な目的です。現況にあった形で(オンライン形式など)忘年会を実施することはコロナ禍の組織において重要です。

この記事では、前述の多様な課題についてじっくりとフランクに、本音で話し合える「忘年会」を開催すべきだと言っています。

1年を振り返り反省するとともにコロナ禍での自社の課題を共有し、来年に向けて全員が力を合わせ協力し合い、この難局に立ち向かっていくための士気を高める「忘年会」は必要なように思います。企業の課題や問題解決方法を議論するのはほかのWeb会議に任せ、この記事でも言っているようにフランクに本音が言い合える「忘年会」にすべきです。

休日の本棚 新型コロナ 7つの謎

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2685人となり過去最多を更新しました、その内訳は東京561人、神奈川215人、埼玉118人、千葉113人、愛知217人、大阪463人、兵庫145人、沖縄78人、北海道252人などとなり、千葉、三重(29人)、大分(18人)で過去最多となっています。感染拡大は、これまでのように首都圏、関西圏、中部圏、北海道だけでなく、全国に広がっています。相変わらず、東京都のGoToトラベル除外に関し、「国の政策だから国が判断すべき」と主張する小池都知事と「知事が判断」と主張する政府との溝が埋まらず、感染拡大を進行させているように思います。政府分科会の尾身会長は「問題の核心は一般の医療との両立が難しくなっているということ。もうこれは人々の個人の努力だけに頼るステージはもう過ぎた」と発言し、また、ある医師は「GoTo事業が感染拡大に影響したことは明らか。政府に危機感がなさすぎる。医療がひっ迫しつつある中でGoToの推進は明らかに誤り」と言っています。

今必要なのは、国民の行動変容のお願いではなく、国や自治体がしっかりと感染防止対策をとるとともに医療体制を崩壊させないように整備することです。現在の感染スピードを抑え込むには国民の行動変容だけではもはやどうすることもできません。国や自治体の早急な対策が必要です。今の状況でダラダラとしていたのでは「勝負の3週間」などアッという間に過ぎてしまいます。しっかりとしたリーダーシップを発揮してもらいたいものです。

さて、新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中、今一度「新型コロナとは何か」を学んでおくことも必要ではないかと思います。「新型コロナを甘く見ないでください」という専門家もいれば、「単なる風邪、恐れずに足らず」という楽観論もあります。

そこで、今日は最近出版された宮坂昌之著「新型コロナ 7つの謎」(講談社ブルーバックスを紹介します。

著者の宮坂氏は大阪大学免疫学フロンティア研究センタ招聘教授でウイルス、免疫学の専門家です。京都大学iPS細胞研究所山中伸弥教授も「新型コロナウイルスを正しく知ることが私たちにとって最も重要なことです。最新の科学データを元に書かれた本書は大いにその手助けをしてくれるでしょう」と推薦しています。

ここに挙げられている得体のしれない新型コロナウイルスの「7つの謎」とは

  1. 風邪ウイルスがなぜパンデミック(世界的感染拡大)を引き起こしたのか
  2. ウイルスはどのようにして感染増殖していくのか
  3. 免疫VSウイルス なぜかくも症状に個人差があるのか
  4. 何故獲得免疫のない日本人が感染を免れたのか(欧米に比べ)
  5. 集団免疫でパンデミックを収束させることはできるのか
  6. 免疫の暴走はなぜ起きるのか
  7. 有効なワクチンは短期間で開発できるのか

1.風邪ウイルスがなぜパンデミック(世界的感染拡大)を引き起こしたのか

 ウイルスが生物か生物でないかという議論があります。生物の定義にもよりますが、ウイルスも宿主を介して複製を重ねるので便宜上生物と言っていいでしょう。世の中には1億以上ものウイルスが存在しそのほとんどは無害で「病原性」を持つのはほんの一部です。初めは病原性を持っていなかったものが進化の過程で突然変異を起こし、野生動物からヒトにうつるようになり、病気を引き起こす能力を取得するようになったと考えられています。しかし、病原性が強いと宿主を殺してしまうので、宿主を介してしか複製を作れないウイルスにとっては、それは致命傷です。病原性が強からず弱からずというウイルスが宿主とともに生き延びることになります。

パンデミックというのは、複数の国や地域を超えて拡散、世界的な大流行のことですが、歴史的にはスペイン風邪が有名です。SARSやMERSはその広がりは一時的でエピデミックと呼ばれます。

パンデミックを引き起こす原因はいろいろありますが、その1つに経済の発展に伴う環境破壊が挙げられます。森林などの自然環境の破壊により野生動物が人里近くに出没するようになり、野生動物に感染していたウイルスがヒトにかかりやすくなるということdす。エイズの原因であるHIVアカゲザルに起源があり、SARS新型コロナウイルスもコウモリに起源があると言われています。また、地球環境の変化、温暖化もパンデミックを引き起こす一因です。温暖化により気温が上昇するだけでなく降水量も変わり、これによって特定の環境における病原体が増え、あるいは感染症を媒介する動物が増え、その分布が変わることが指摘されています。また、ウイルスの変異もパンデミックに大きな影響を与えます。新型コロナウイルスも、感染が拡大するにつれてゲノム上に変異が蓄積されて行きました。最初武漢で発生したウイルスは614D型と呼ばれるものでしたが、ヨーロッパやアメリカNYで見つかるウイルスは614G型です。これは新型コロナウイルスRNAアミノ酸の1つアスパラギン酸(D)がグリシン(G)に突然変異した型です。最近日本で見られるウイルスの型もこの614G型になってきているようです。

ウイルスは必ず突然変異するので、環境破壊や地球温暖化の影響と相まって、単なる風邪ウイルスの一種にしか過ぎない新型コロナウイルスパンデミックを引き起こしているのです。変異が感染性や病原性に関係しているかははっきりしていないようですが、今後のワクチン開発にも影響を与える可能性が指摘されています。

2.ウイルスはどのようにして感染増殖していくのか

 ウイルスは、先ほども書きましたが宿主細胞がないと生きられず、これが細菌との違いです。ウイルスは細胞にとってエネルギー工場である細胞小器官やミトコンドリアを持たず、タンパク質合成もできません。自分だけでは増殖(自己複製)できないので、宿主細胞の中に入り込んで宿主のタンパク質合成機構、代謝機構やエネルギーを利用することによってしか活動を維持することが出来ません。

ウイルスは、多くの場合特定の細胞や臓器に感染します。新型コロナウイルスの場合は主に気道の細胞に感染しますが血管内皮細胞にも感染します。ウイルスの表面にある分子があたかも「鍵」のように宿主動物の特定細胞の上にある構造(鍵穴)に結合し、細胞内に入り込みます。ウイルスが変異するとこの鍵の性質が変化することで細胞への入り方や感染する細胞も変化します。宿主細胞に入り込んでウイルスは宿主細胞の中のエンドソームという構造に入り、そこでRNAを露出させ、RNAが複製されていきます。複製されたRNAと新たに造られたウイルスたんぱく質が結合しゴルジ体が形成されます。ゴルジ体の中で出来た多数のウイルス粒子が、細胞外へと放出され、更に他の細胞へを拡がっていくのです。

細菌には抗菌剤(抗生物質)が治療薬として有効ですが、ウイルスには抗生物質は効かず、一部の抗ウイルス剤しか効果がありません。従ってウイルス感染に対抗するためには、宿主細胞や宿主となる個体が自分の力で排除することが必要になります。

ウイルスに感染すると最初にⅠ型インターフェロンというサイトカインが増産されます。これはウイルスの増幅を押さるための反応で、自らの細胞に働いて抗ウイルス活性(ウイルスの抵抗する能力)を与えるだけでなく周囲の細胞にも抗ウイルス活性を与えます。しかし、新型コロナウイルスの場合には、Ⅰ型インターフェロンがうまく作られずウイルスの増幅を押さることができないことが知られています。Ⅰ型インターフェロンがつくられると、ウイルスへの攻撃がなされるので感染時に見られる風邪症状が出るのですが、新型コロナの場合患者の多くがほとんど症状を示さないのはⅠ型インターフェロンがうまく作られないのと関係しているようです。Ⅰ型インターフェロンが作られないと、細胞内でウイルスは増え続け細胞はやがて細胞死を起こします。実はこれもウイルス増殖を抑える手段の一つです。一方ウイルスも自らの生き残りのために細胞死を邪魔するメカ二ズムを持つものもいます。ウイルスと細胞はお互いに巧妙な戦術を使い攻防戦を繰り広げているのです。

3.免疫VSウイルス なぜかくも症状に個人差があるのか

 この章は専門的なところが多いので簡潔に理解できる範囲でまとめます。

新型コロナウイルスはインフルエンザと一見よく似た呼吸器症状を引き起こし、感染者1人が他人に移す数も同程度ですが、よく見ると様々な相違点があります。インフルエンザの場合侵される組織は主に呼吸器系ですが、新型コロナの場合は呼吸器系に加えて血管・免疫系・神経系にも影響を及ぼします。インフルエンザの潜伏期間は1~3日ですが、新型コロナは1~12日(多くは5,6日)、死亡率はインフルエンザの場合0.1%に対し新型コロナは0.5%~5%(高齢者ほど高い)となっています。若年者では少ないものの重篤化するケースが一定数あって、強い疲労感や呼吸困難感が残り社会生活に戻れないような大きな後遺症を残す場合が少なくありません。8割以上が順調に治るという点ではインフルエンザと大差ありませんが、2割近くが症状が進み、高齢者では症状が重くなって死に至る確率が高くなり、若年者でも後遺症が残る人がかなりいます。新型コロナの場合、入院が長期化するため医療体制に大きな影響を与え、医療体制をひっ迫させ、医療崩壊につながる危険性をはらんでいます。

人間の身体には自然免疫(生まれた時から持っていて数分から数時間で反応する)と獲得免疫(感染あるいはワクチン接種ででき、反応するのに数日かかる)という二段構えの防御体制があります。自然免疫と獲得免疫では相手を認識する仕方が異なります。簡単に言うと、自然免疫系細胞では異物センサーがパターン認識によって大まかに反応するだけであるのに対し、獲得免疫系細胞では抗原レセプターが異物の細かいところまで正確に識別して反応します。自然免疫系では反応開始速度は速いものの記憶能力はないと言われていますが、獲得免疫系は反応開始速度は遅く数日かかりますが記憶能力があり二度目以降の反応は最初に比べ強くなります。この自然免疫も獲得免疫もどちらもかなり個人差があります。例えば風邪を引きやすい人と引きにくい人がいるのも免疫の強さに個人差があるからです。新型コロナではアジア人は欧米人に比べて重症化しにくく何らかのファクターXのようなものを持っているのではないかと言われますが、現在のところそのようなものは見つかっていません。

4.何故獲得免疫のない日本人が感染を免れたのか(欧米に比べ)

 日本の新型コロナウイルス感染者数、死亡者数は欧米に比べてかなり低い数字になっています。新型コロナに関し、自然免疫の重要性を指摘する見解が出ていますが、筆者は免疫学の立場から否定的です。つまり、新型コロナに対する防御には自然免疫も重要ですが、自然免疫だけでウイルスを排除できるとは言えず、日本人が欧米人に比べて自然免疫が強いというエビデンスもないということです。

BCG接種が新型コロナの重症化・致死率の抑制に効果があるという報告があります。BCGを広く国民に摂取している国では新型コロナによる感染率・致死率が低い傾向にあります。これらの国はアジア・オセアニア・アフリカであることが多く、一方、アジア・オセアニアであれば、BCG接種を広く行っていないオーストラリア・ニュージーランドでも感染率・致死率は低くなっています。つまり、BCG接種ではなく、アジア・オセアニアということに意味があるというのです。日本人だけでなく、アジア・オセアニア全体に何らかの新型コロナに対する抵抗性に関わる要因があるようです。それは血液型ではありませんし、キスしない、ハグしない、土足で家に入らないといった生活習慣の差だけでもありません。著者は、既知のことでない何かがあるのではないかと言っています。

5.集団免疫でパンデミックを収束させることはできるのか

 「人口の60%が感染すれば流行が収束するはずなので、国民の多数が感染することで『集団免疫』をつけることが望ましい」という見解があります。「集団免疫」というのは、特定の集団が感染症にかかるか、あるいはワクチン接種により多くの人が免疫を獲得し、それによって集団全体が感染症から守られるようになる現象のことです。

 中国の武漢やイタリアのロンバルディアのように極めて深刻な感染状況だったところでもせいぜい2割程度の感染状況です。社会を構成する人は均一ではなく、免疫力の点からも弱い人から強い人まで多様で、弱い人から先に感染し、感染が進むほど抵抗力の強い人が残って感染は一様には進みません。また感染が進むにつれて行動規制をしたり距離(ソーシャルディスタンス)を取るようになります。こうしたことから、社会の中での感染拡大はあるところから進みにくくなるので、6割が感染するというような集団免疫の形成は難しいのです。

感染第2波では、致死率が大幅に低下しています。しかし、これは集団免疫が形成されたからではありませんし、ウイルスが変異をして病原性が低下したからでもありません。第1波の時に比べ、PCR検査体制が拡充され分母である感染者数が多くなったから致死率が低下したように見えるだけです。

6.免疫の暴走はなぜ起きるのか

 新型コロナで困った点は、一部の人に重症化が見られ、特に肥満や高血圧、高尿酸血症などの合併症があると重症化リスクが高くなり、生命の危険に瀕することがあるということです。ここも専門的な内容ですが、「新型コロナウイルス感染症では、感染が進むにつれて、なぜか炎症性サイトカインが作られすぎて、免疫の暴走がそこり、これが重症化につながる」というのです。

先ほども触れましたが、新型コロナウイルスは、ウイルスの増幅を押さえるⅠ型インターフェロンの産生を抑制するのです。Ⅰ型インターフェロンがうまく作られないためにウイルスの増殖を止められず、感染は進行し、重症化に至ることになります。ところが不思議なことに、重症化した患者で、当初産生が悪かったインターフェロンがなぜか急激に血中で増え、これとともに炎症性サイトカインの産生も急増し、種々の免疫細胞の活性化が進み、免疫細胞の暴走が始まります。炎症性サイトカインが過剰に産生・放出され、ドミノ倒し的に炎症反応が広がり、それにブレーキがかからず、免疫系を疲弊させ、更に肺を含む様々な臓器の機能不全(多臓器不全)を引き起こします。

7.有効なワクチンは短期間で開発できるのか

 自然免疫や獲得免疫だけでは容易に集団免疫が得られないとすれば、新型コロナに対抗するためには、予防や治療のための手立て、特にワクチン開発が急務です。既にいくつかの会社でワクチンの実証検査に入り90%を超える有効性が報告されています。著者は、安全で予防効果の高いワクチンが出るまでにはかなりの時間がかかるのではないかを言っています。その一番の理由は、コロナワクチンがわれわれの身体に抗体を作らせるときに、必ずしも善玉抗体である中和抗体だけでなく、悪玉抗体や役なし抗体を作らせることがあるからです。つまり、ワクチンを接種したからといって、ウイルスをやっつけてくれる良い抗体だけが出来るわけではないのです。ウイルス感染やワクチン接種で抗体ができる場合、却って感染を促進させるような抗体、悪玉抗体ができ、却って症状を重くする場合があるのです。

また、ワクチン投与後に起こる思わぬ反応として抗体非依存性過敏反応が起こることもあります。これは一種のアレルギー反応です。

ワクチンは単に抗体を作ればいいのではなく、前臨床実験と呼ばれる動物実験から臨床試験を通じて副反応(副作用)の有無に細心の注意を払うことが必要になります。これまでのワクチン開発の例を見ると、動物実験から臨床試験を終えて、最終的に認可されたのは全体の4%程度にしかすぎません。ワクチン開発というのはこれほどまで難しいものです。ロシア、アメリカ、イギリスなどで過剰なワクチン競争が起こっていますが、安全性・予防性が十分に確認される前にヒトへの摂取が始まっておりリスクがあります。ワクチンは健康な人に接種するものなので、健康リスクを冒してまで開発を急ぐというのは適当ではないと著者は警鐘を鳴らしています。

新型コロナウイルスは未知の部分も多く、甘く見ていると危険ですが、敵を知れば、その対策は講じることはできます。本書は新型コロナウイルスという敵を知るうえで最新のものであると思います。

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休日の本棚 ダントツになりたいなら、「たった一つの確実な技術」を教えよう

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2531人、そのうち東京570人、神奈川219人、埼玉103人、千葉107人、愛知234人、大阪383人、兵庫103人、福岡58人、北海道252人などとなっています。東京と愛知で過去最多を更新しています。死者数は31人と過去最多に並び、重症者数は過去最多を更新しています。重症者病床の使用率も東京50%、大阪49%%になり医療体制がひっ迫し危機的な状況に近づいています。

GoToトラベルについて、菅首相は、「到着分の一時停止を決定している大阪・札幌について出発分についても控える」ように求めました。キャンセル代について政府が負担するようなので良いことですが、もう少し早く(3連休前に)こうした決断をすべきだったのではないかと思います。

現在GoToトラベルの除外対象は大阪・札幌の2都市ですが、本当にこれだけでよいのか問題です。過去最多を更新している東京や愛知はこのままGoToの対象としていてよいのでしょうか。東京については、小池都知事が「GoToは政府の政策だから政府が判断すべき」と頑なに主張し自らGoToトラベル除外の決断をしていません。「GoTo事業は国の事業だから国が判断すべき」という小池都知事の見解は正論ですが、国が無策で何もしない状況では都民の健康を守る責任は都知事にあります。菅首相小池都知事の因縁の確執のために都民や他府県民を危険に晒すようなことがあってはいけません。小池都知事が早急に英断すべきです。

さて、今日は、エリック・ベルトランド・ラーセン著「ダントツになりたいなら、『たった一つの確実な技術』を教えよう」(飛鳥出版)を紹介します。

著者のエリックは、アスリートや企業エリートなどにメンタルトレーニングやコーチングを行い、マイクロソフトやイケア、ボルボなどの大企業で講演しているノルウェーのメンタルコーチです。「ダントツの人を育てる」スペシャリストです。本書の監修者は、最近よくテレビに出ている弁護士の山口真由氏が行っています。

アスリートや企業エリートのような高い目標を持って努力している人にも必ず不安が付きまといます。不安を感じても後ろ向きに考えるべきではなく、前を向いて進まなければならないと頭では分かっていても、なかなかできることではありません。

多くの自己啓発本は、ポジティブ思考を訴えますが、その大半は精神的なもの、スピリチュアルなものです。

本書は、「精神的なフィットネスは単なるスキルだ」と言っています。抽象的な精神論ではなく、誰でもがすぐの実践できる「スキル」(技術)なのです。

1.自分が思っているよりも、はるかの上に行けるのだ。

 自分で決めたハードルをいとも簡単にクリアする「ダントツの人」とそうでない人との違いは驚くほどわずかな違いであり、それが大きな差を生むのです。「ダントツの人」は普通の人が見落としそうな小さなこと、日々のちょっとした習慣に心を砕いているのです。そして、「ダントツの人」は、日常の小さな「正しい決断」を下すのが上手なのです。

その差を生むのがメンタルトレーニングだと言っています。少しだけ日々の習慣を変えてみる、それが将来のパーフォーマンスに格段の変化をもたらし、いざという時に最高の実力が出せるようになるというわけです。

「ダントツの人」、「結果を残せる人」は正しい選択を積み上げているだけです。人間は本能的に一番楽な解決策を選びたがるものです。理性が何を主張しようとも感情が勝ってしまいます。その時に「正しく質問をする習慣」を身につけることが重要です。

正しく質問することで自己認識の能力を伸ばす、考え方を変えることが出来れば、努力の結果によって「いい気分」が生まれます。その感覚は、外部から与えられるものではなく、内面から生まれます。運や偶然ではなく、意志力や目標を持った行動の結果から得られるものです。

日常生活でも競争の場でも「あの快感」を追いかけることが、前に進む原動力になります。そこで大切なのは、何によって「あの感覚」を得られるかということです。その答えは、自分がどんな人間で、どんな価値観と欲求を持っているか、によって異なってきます。

まずは己を知り、自分の価値観と欲求を知ることがスタートとなります。

2.日常生活を変える。

  1. まずは自分の現在位置を確認すること(人生を俯瞰で見る)・・・習慣を変えるには感情を引き出す、感情を引き出すための方法のひとつが人生を俯瞰で視ること。人生を俯瞰で視るということは、人生には終わりがあるという意識を持つということです。そう意識することをやる気につなげていくというのです。人間は本質的に変化を嫌う生き物です。惰性を嫌悪する感情を引き出すのです。人生を変えるのは感情です。次に「他人が出来ることは自分もできる」という意識を持つことです。人生を俯瞰で見る目的は、自分の「価値観」と「欲求」を正確に知ることです。「価値観」とは「その人が完全で調和した人生を送るために必要な、最も基本的な要素」です。「あらゆることを総合してあなたにとって一番大切なものは?」という質問に対する答えです。価値観が明確ならば、「これからしようとしていることは自分の価値観に合っているか」と自問し、答えがイエスなら実行し、ノーならやめればいいのです。人生を俯瞰で視ると、価値観だけでなく、欲求も明確になります。生存のために不可欠な欲求のみならず自尊心や自己実現の欲求など、自分の欲求を順位付けします。優先したい価値観と譲れない欲求を知ると、人生の核心が見えてくるはずです。人生を俯瞰で視て自問を繰り返すと、それが行動を伴う習慣に変わります。
  2. 今すぐ成功に備えなさい・・・不安や恐れのスイッチが入ると、個人的成長や夢の実現を大きく阻害することにもなります。ほとんどの不安には実体はありません。不安はコントロールがきく感情で、前進を続けたりパフォーマンスを向上させたりするために利用できるものです。実体のない不安に心を砕くのではなく、「どんな結果を望むのか」に意識を集中することが重要です。つまり、成功することを念頭に備えるということです。失敗した時の不安を軽減するために、第二の選択肢を考えておくというのも大切です。パーフォーマンスを阻む可能性がある様々なシナリオを想定することは欠かせません。20%は最悪のシナリオへの備えであり、80%は成功への備えとすべきです。次に目標を設定することです。目標が決まればエネルギーを適切に注ぐことが出来ます。目標の決め方は、その目標によって感情が書きたてられるかということです。良い目標とは、考えているだけで「あの快感」が得られるものです。迷ったら「あの快感」を探すことです。良い目標、感情を揺さぶる目標を持っていれば、そのことを考えるたびに自動的に正しい選択ができるようになります。過去の絶好調を思い出すというのも未来のヒントが得られます。アスリートでもビジネスでも目標設定は同じです。成功するビジネスには必ず明確なゴールがあります。会社の長期目標を立てその方向にかじ取りすることに加え、経営者自身がどのようになりたいかという目標を持つことも重要です。良い目標を設定するということは、捨てるべきものが見えてくるということで、何かを犠牲にする決心もつきます。覚悟を決めて犠牲を受け入れれば受け入れるほど目標に近づく力は強くなります。決断するなら早い方がいい、しかし遅すぎるということはありません。
  3. 努力を自動化する。・・・目標を常に思い出し、自分が何と戦って何を手に入れたいのかを確認することが大事です。そのために思い出すためのスイッチを作ることです。アスリートもビジネスでも1年以内に出したい結果を高望みしがちですが、1年はあっという間に来ます。忍耐強く、粘り強く、あと一歩踏ん張る力が必要になります。少ない労力でよい結果を出すようになるには長期間の忍耐と集中力が求められます。長期的な視点を持ち努力を続けることが、人生のあらゆる分野で大きな価値を持ちます。長期的な視野を持つと、逆境が楽しめるように自分を訓練することも重要になってきます。逆境は強さと個性を発揮するチャンスの場です。ミスをする可能性を前もって冷静に備えておけば、低迷期が意外なサプライズではなくなります。逆境に立ち向かう最良の道は、小さなことをプラスの方向に修正していくことで、それによって希望が生まれ、うまく事が運ぶと思えるようになります。小さな障害に直面した時に前に進め能力こそが、ダントツとその他大勢を分ける差になるのです。
  4. あらゆる才能は作られたものでる。・・・非凡な結果を出すための唯一の方法は鍛錬です。どんな分野でも成功のカギを握るのは鍛錬であり、一万時間」を費やせば平凡な人間でも特定の分野において世界レベルの能力が得られるようになります(一万時間の法則)。「人生で特別なことを成し遂げたいなら、とにかく練習、練習、ひたすら練習。僕はそう信じている」(ベッカム)かけた時間の分だけ成長するのはビジネスでも同じです。好きなことをやれている人は、長期間にわたり自分を律する能力と、も区報に向けた不屈の頑張りが、どこまで高みに行けるかを決めます。リーダーを目指す場合も然りです。初めは必要な資質に欠けていても、自分の問題に気づき、フィードバックを受け入れ、コンフォートゾーンから脱出して行動を起こすことで、優れたリーダーに生まれ変わることが出来るのです。
  5. 心のつぶやきが人生を決める。・・・人間は常に何かを考えているが、状況を他dし食捉えていないことが非常に多い。思考はコントロールできるものです。思考のコントロールを訓練すれば、かなりの程度まで感情を操作でき、自分の行動のかじ取りが出来るようになります。「すること」と「しないこと」を決めるのは感情だからです。使う言葉は感情に影響を及ぼします。ネガティブな言葉はネガティブな感情を生み出します。常に「何をしないか」ではなく「何をするか」に意識を向けるべきです。「どうして成功しないのか」と自問すると脳が即座に成功できないネガティブな裏付けを始めます。「成功するにはどうすればいいか」と自問すれば脳はその答えを探し始めます。自信は正しい質問で形作られるものです。

3.本番力をつける。

  1. イメージの視覚化・・・何らかのイメージを思い描くことです。これは自分が望むパーフォーマンスをイメージすることです。簡単に言えばイメージトレーニングですが、前もって心の目で見ておくことではるかに楽に実践できるものです。イメージの視覚化とは、これから起こることを予想する作業です。つまり、本番の前に「経験済み」の境地に達しておくことです。問題に取り組む前にポジティブな感覚を持たせることが大切です。最初に誇りに思っていることに意識を向けるとうまく流れに乗れます。自信にあふれおぢゃかな気持ちで事に臨むことが重要です。自信というのは自己評価です。過去にタフになれたら再びタフになれますし、一つの領域でタフの慣れたら別の領域でもタフになれます。無関係は領域で自分に負荷をかけた経験によって憑けた自信が最も苦手な状況で発揮するのです。緊張は戦いの準備です。緊張した時には、この緊張を利用してやろうと考えると緊張を軽減できます。イメージトレーニングを10回行うと精神的にも余裕が出ます。しかしイメージトレーニングは趙リアルでないといけないのです。また、うまくいかなかったときについてもイメージしておかなければなりません。
  2. なりたい人のしぐさを真似る・・・脳はしぐさと感情を同化するようにできています。笑う時に使う筋肉は前向きな感情と連動しているために、気分が少し軽くなりますし、落ち着いた深い呼吸はリラックスと連動しており仕事のパフォーマンスを向上させます。意識的に自分のなりたい気分にしてくれる服装選びも重要になります。
  3. モードを使いこなす。・・・「モード」とは「最適なパフォーマンスを行える精神状態のこと」です。誰でも最適のパーフォーマンスを粉いやすい領域、ムード、時間帯、エネルギーレベルを持っています。そのモードを突き止め、そのモードに入るテクニックを習得すれば、余計な心配や不安を抱くことを軽減できます。しかもはるかにいいパフォーマンスが出来ます。トレーニングの目的は本番を自動操縦で行えるようにすることです。本番中はやるべき作業について考えてはいけません。思考は正しいモード、つまり最適な精神状態に入るために使うのです。自分のモードを探すために、これまで最高のパフォーマンスをした状況をできるだけ鮮明に思い浮かべることです。過去の経験をリアルに呼び出し、「ベストの状態にいるとき、自分がどんな人か」を調べるのです。定義には2つ、3つの単語を使います。過去の境地にたどり着いて、その経験の中に身を置いたまま、モードで選んだ単語を繰り返すのです。そうすることで、その単語を思い浮かべることで正しいの感情を生み出すことができ、気が付けばモードに入り最高のパフォーマンスを行うことが出来るようになります。
  4. 折れない心を作る技術・・・タフであることは、意識を持って選択することです。何かを決める時にはその選択肢を取る理由を常に意識すべきだからです。タフになるということは自分の望む生き方をすることです。タフであるということは違う考え方をする勇気を持つことです。タフであるということは、辛くても進み続けるということです。人生は厳しいものです。しかし、大切なのは、人生に痛い目にあわされたことではなく、どれぐらい受け入れて、それでも前に進み続けられるかということです。

この本は、人生でもビジネスでも役に立つ本だと思います。別にダントツの人を目指さなくても読む価値はあります。

 

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「気が利く八方美人」ではなく「本物の成果主義」を!

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2054人、そのうち東京481人、神奈川254人、埼玉160人、千葉82人、愛知198人、大阪326人、兵庫184人、沖縄74人、北海道256人などとなっています。特に大阪は深刻な状況でステージ4の判断基準6つのうちの5つに達し、あとは病床使用率が50%を超えれば(現在は約46%)緊急事態宣言発動の要件と言われるステージ4相当になってしまいます。

菅首相は「この3週間が極めて重要な時期だ。マスクの着用、手洗い、3密の回避と、感染拡大防止の基本的対策にぜひ協力をいただきたい」と国民の協力を呼びかけましたが、多くの国民は、マスク着用・手洗い・3密回避を実践しています。それにもかかわらず今回のように感染が再拡大した原因を検証し、それを生かして適切な感染防止策を行う必要がありますが、政府は無策です。

政府分科会の尾身会長も「人々の個人の努力に頼るステージ(段階)は過ぎた」と言い、「政府や自治体の対策を強化すべきだ」と述べています。

また、感染拡大で飲食店に対して営業時間の短縮要請をする自治体が増え、菅首相も「時短営業に協力した『すべての店舗』に国としてしっかり支援していきたい」と述べました。数日前までは「全店舗の2割」と言っていたことからすれば大幅に前進していますが、8月に申請した給付金や協力金を未だに受給できていない事業者もあり、早急な支給が求められます。政府・自治体の要請で時短したにもかかわらず給付金・協力金の支給が遅れたために倒産に至るようなことがないように迅速に対応してもらいたいものです。

昨日も書きましたが、政府の分科会は、「GoToトラブルで感染拡大地域を出発地とする旅行も一時停止の対象とする」ように提言していますが、どうも政府は及び腰です。特に東京をGoToトラベルの対象から除外すればその経済的効果が大幅に減少することから二の足を踏んでいます。このような後手後手に回った対策では感染拡大を防止できません。毅然とした態度で国民の健康を守るためにしっかりとした感染防止対策をとってもらいたいものです。そのために一時的に経済活動に支障が出ても長い目で見れば、早期に経済活動を回復させることができると思います。 

昨日の死者は大阪12人、北海道7人、東京・神奈川で各3人など全国で29人で過去最多に迫っており、重症者も前日比34人増で410人と過去最多となっています。このまま無策を続けるなら医療体制はひっ迫、医療崩壊につながり、死者・重症患者を増加させることになってしまいます。医療体制の確立と医療従事者への支援も必要です。

さて、昨日は、「デキる上司」についての記事を紹介しました。今日は「昭和型の大企業で勝ち抜いてきた50~60代の特徴 あえて自分を持たず『気が利く八方美人』であり続ける」というヤフーニュースの記事を紹介します。

1.上司のことを常に気にかけている。

この記事では、「上司が忙しく、昼食をとる時間がなさそう。さて、どのような行動をとるべきでしょうか?」という質問から始まります。①見て見ぬふりをする ➁昼食時に「昼食を買ってきましょうか」と声をかける ③当日のスケジュールを考え11時頃に「これでも食べてください」と上司の好物を買って渡す 正解は③だというのです。②までなら誰でもできますが、③が出来るのが上司のことを気にかけ気の利く部下だというのです。首を傾げたくなりますが、取りあえずスルーします。

この能力は飲み会でも発揮され、上司の好きな店、好きな飲み物も知っていて至れり尽くせり、二次会に行きたいかどうかの確認も怠らず、最後はタクシー乗せるまで、気を抜かず尽くすというのです。デキる部下は「気が利く」と言っていますが、時代遅れです。

2.敵を作らない。

デキる人は敵を作らないというのはある程度は事実です。上司のために甲斐甲斐しく気を使いながらも同僚や周囲にも気を配ります。「デキる人」は上司一人に尽くしても無駄であることを知っており、いやらしさを出さず誰とでも仲良くし八方美人を貫きます。日本においては、半沢直樹タイプは駄目なのです。

3.自分の軸を持たない。

気の利く八方美人というのは何処の企業にもいて、概してよく出世しています。中には八方美人を貫いた二の出世できなかったという人もいるでしょう。

この記事では、両者の違いは「自己の軸を持っていたかどうか」だと言っています。自分の軸を持っていれば敵が増えます。自分の軸があり、自分が成し遂げたい仕事があればあるほど他人と衝突します。出世の条件は「最後には自分の軸を持たずに常に相手の言うとおりにしてきた人が勝ち抜く」というのです。これも首を傾げたくなりますが、昭和型の出世街道と思えば納得できるところでもあります。

日本において、特に昭和から平成にかけて「成果主義」という言葉はネガティブにとらえられていました。それは「成果」というのが「上司への気遣い」「誰とでも仲良くする協調性」「自分の意見を言わず素直に人の言うことを聞く」ということと結びついていたからです。

バブル崩壊後、こうした「成果主義」によって日本企業は弱体化してきました。一方で、自立した人材がそれぞれ判断しながら業績を伸ばしてきた企業もあります。間違った「成果」(気配り・協調性・素直)を押し付けずに、それぞれが本当の意味ぢゃりたいことをやってきた企業が成長しています。

これからの時代、本当の意味での「成果主義」が必要です。「成果主義」というのは、「従業員の仕事の成果などに応じて、給与・社内の地位などといった待遇を決定する人事制度」のことです。

日本においては年功序列制度を基に勤務年数や年齢を基準としてその上に間違った成果主義が付加され、気配りができる人・協調性がある人・素直な人が評価されてきたというわけです。

「本当の意味での成果主義」は、「人件費の適正化」「成果のため自発的に活動できる人材の育成」「適切な評価制度の整備」の3つが必要です。成果主義は成果のみの判断ではありませんし、数字d家を基準としたのでは適切な犯dンにはなりません。確かに主観でなく客観的な評価が求められますが、それは数字だけで判定していたのでは失敗します。

成果主義」には、①人件費の適正化 ②評価制度が適正なものに ③人材育成 ④生産性の向上 といったメリットがある反面 ①評価基準の設定の困難性 ②部署間の評価の差異や誤差 ③個人プレーに走る危険性 ④モチベーションへの影響 ⑤評価項目を重視し偏った注力 というデメリットが指摘されます。

成果は「一人」で得られるものではなく、個人プレーでは得られない成果があることを周知徹底し、サポートする仲間が成果に大きな影響を当たるという理解を深める必要があります。また上司が部下にねぎらいの言葉をかけるなどの心理的な報酬の仕組みが必要になってきます。ℍ度の部署も納得いく評価制度を構築する必要がありますし、評価者が適正な評価ができるようにトレーニングすることも重要です。

本当の成果を出した人が報われるという仕組みが必要になってきます。

従来型・昭和型の八方美人は必要ありませんが、半沢直樹に代表されるような「尖った」だけのタイプも社内外に敵を作り企業を窮地に陥れる可能性があります。「尖った」中にも「丸い」部分がある人材が必要な気がします。

今後は、顧客のことを第一に考え、建設的な意見を反対を恐れることなく言い、かつ周囲をうまく纏め上げられるようなリーダーが求められるように思います。 

できる上司が部下を成長させるためにしていること

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1945人、そのうち東京401人、神奈川161人、埼玉99人、千葉73人、愛知177人、大阪318人、兵庫101人、北海道181人などとなっています。大阪では重症病床の使用率が50%を超え、医療体制のひっ迫への危機感が高まっています。このままの感染ペースが続けば、病床が不足するだけでなく医療従事者やスタッフが不足するようになります。こうした事態は大阪だけの問題ではなく、今後全国的に医療体制がひっ迫すると、最悪の事態になれば医療崩壊が起き、救える命も救えなくなってしまいます。全国の重症者数も過去最多となっています。

政府の分科会は、「介入が遅れれば遅れるほど、社会経済活動への影響が甚大になる」とし、政府や自治体に対応を迫る提言を行いました。政府が大阪や札幌を目的地とする旅行のみをGoToトラベルの対象から除外することを決定したのに対し、これらの地域からの出発分も停止すべきとの見解を示しました。当然と言えば当然のことなのに、経済優先でそうした当たり前のことが考えられない菅政権に対し、分科会がもっと積極的に提言を行ってもらいたいところです。

また、分科会の尾身会長は、「非常に危機的な状況にある」としたうえで、「ステージ3が経済活動を縛る強い対策に切り替える節目」とし「札幌市、東京23区、名古屋市大阪市がステージ3相当」であり「これらの地域とそれ以外の地域との往来自粛や、酒類を提供する飲食店の利用自粛」など「今後3週間の集中的な対応」を呼びかけました。3週間の対策の効果を検証し、不十分と判断した場合には「更なる対策を行う必要がある」とし、「ステージ4になれば緊急事態宣言発令の可能性がある」と示唆しています。

こうした分科会の提言を受け、西村担当相は、「何とか3週間で抑制していきたい」「感染拡大押さえられるか、大事な3週間」「是非ご理解いただいて多くの皆さんのご協力で3週間で抑制できれば」と呼びかけましたが、相も変わらず、「国民の責任」「国民のせい」と押し付けるような発言、政府が抑え込むためにどのような対策をとるのか見えてきません。更に、ステージを判断するのは「あくまでも各都道府県の知事」と責任の押し付け合いをしています。「神のみが知る」発言をした西村担当相、国会での批判に対し、西村担当相は「尾身会長が使った言葉」と反論しました。仮にそれが真実としても、表立って発言したのは西村担当相です。責任を転嫁し責任逃れを行う姿勢はリーダーとして失格です(今どきの政治家はこうなので政治家失格とまでは言いませんが)。

一方、国会で、菅首相は「感染拡大とGoToとは関係ない」とし「地方はGoToで雇用を維持できている」などと成果を強調しています。GoToが感染拡大の一因であることは誰の目から見ても明らかです。昨日も書きましたが、再び感染拡大が起きた場合にどう対処するかを予め決めることなく見切り発車させたことは危機管理としては最悪・失敗と言わざるを得ません。

11月7日ころから感染者数が増加し11月14日に感染者数最多を更新しており、既にそのころから現在の状況は十分に予測できました。その段階で適切な対応が採られていれば現在のような状況には至っていませんし、その時点から「大事な3週間」を過ごしていれば現時点である程度抑え込みが成功していたかもしれません。年末年始の掻き入れ時に休業・営業時短をする必要もなかったかもしれません。相変わらず、政府の対応は後手後手に回っています。

そうはいっても済んでしまったこと、われわれがこの「勝負の3週間」を気を引き締めて乗り切り感染拡大を抑え込む努力をするしかありません。しかし、大半の国民は密を避け新たな生活様式を守っているので「これ以上何をすれば」と言わざるを得ません。一部の愚かな人たちの行動によって感染が拡大しているようなので、こうした人たちに自制しろと言っても難しいように思います。なるべく感染リスクのある所に出かけず、巣篭もり生活するしかなさそうです。

さて、今日は、ダイヤモンド・オンラインの「『できる上司』は部下を成長させるために何をしているか」を取り上げます。

これは、大嶋祥誉著「マッキンゼーのエリートが大切にしている39の仕事の習慣」からの抜粋です。この本は以前(R2.3.15)にも紹介しました(今回文庫本として出版されました)が、あらためてこの記事から、デキる上司の特徴を見てみたいと思います。

デキる上司の共通点は

  1. 部下を認める
  2. 部下と共感する
  3. 部下をインスパイアする(刺激する)

の3つがあると言っています。

1.部下を成長させる上司は、ひたすら部下を認める。

 部下の能力を最大限に引き出すためには、部下を「認める」ことが重要です。「部下を認める」というのは、その人の存在そのものを認めることで、こちらが期待したことを達成した時に行う「部下を褒める」ということとは異なります。人は条件付きで褒められるより、存在そのものを認めてもらっていると感じたときにやる気のスイッチがオンになり、それによって成長していくものです。

 ここで大事なのは、「部下の強みは何か?」を最低でも10個見つけて、その強みを部下に伝えて、認めて認めて認めまくることです。

 大切なのは、成果を出したから認めるのではなく、その部下のありのままの存在を認め、それを伝えることです。認められた部下は、居心地がよくなって能力を発揮し、上司を信頼するようにもなります。やたらと怒っている上司がいますが、それでは部下は成長しませんし、何の成果も生みません。

 部下を認めるということが出来る上司の第一歩です。部下を認めることで、部下と共感でき、部下を刺激することができます。

2.叱る」ことに悩んでいる上司は、意外に多い。

 しかし、部下を認めるだけでは駄目です。時に「叱る」ことも必要なのですが、「叱る」ということが出来ず悩んでいる上司も多いのです。「叱る」ということと「怒る」ということとは違います。叱っているうちに、感情的になって怒りが怒りを呼んでエキサイトとしてしまう、これでは駄目です。「叱る」という行為は改善してほしい点を伝えて改善を促す行為です。

 叱るときには3つの鉄則があると言います。

  1. 感情的にならない・・・感情的になると「叱る」ではなく「怒り」になり、相手を委縮させ、ときには恨みを買います。それでは部下の仕事は遅くなり仕事の効率を低下させてしまいます。
  2. 人前で叱らない・・・上司が冷静に叱っていても人前で叱られると恥をかかされたと感じ、遺恨を残します。叱るときほど細やかな気遣いが必要です。仕事の成果に結びつくように、部下が育つように叱ることが大切です。
  3. 仮説を立てて、具体的なアクションを考えさせる・・・何が問題で、どうしたらよいのか、部下が自ら考えるように導くことです。今後改善する点、さらに成長するために何ができるかという視点で部下を育てる、成長させようとすることが大切です。

以前3月15日に紹介した時には、マッキンゼーのエリートが習慣化している39のシンプルな習慣に焦点を当てて紹介しましたが、この記事ではデキる上司の特徴に絞って説明されています。

経営者、管理職、上司には部下とどのように接すればよいかで悩んでいる人も多いと思います。その人たちの参考になるでしょう。 

コロナ禍で顕著になる経営者の格差

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1228人、その内訳は東京186人、神奈川67人、埼玉43人、千葉42人、愛知110人、大阪210人、兵庫77人、北海道216人などとなっています。久しぶりに2000人を下回ったとはいえ3連休の最終日・休日のデータなので検査件数が少なく、安心できる数字ではありません。3連休の人出をみると今週待つくらいからまた急増するのではないかと懸念されます。北海道と大阪がGoTo適用除外となり、夜の街関連の飲食店の時短営業要請に乗り出しました。しかし、GoToトラベルの対象から外れるのは、大阪市・札幌市を目的地とする旅行で、大阪・札幌から他県に旅行するケースは含まれません。東京がGoToトラベルから除外されていた時とは異なります。また、京都や神戸に旅行に来てそのついでに大阪に立ち寄るのは除外されません。中途半端としか言いようがありません。政府はいまだにGoToに拘っているようです。

桜を見る会」問題で再び脚光を浴びることとなった安倍前首相、当時官房長官であった菅首相の肝いりで始められたGoToは失敗だったような気がします。似たような政策をとったのは中国とイギリスですが、中国は新型コロナがほぼ収束した段階で消費喚起策の一環として消費クーポンの発行を行っただけで、潜在的な消費需要の掘り起こしに成功しました。しかし、GoToトラベルのような旅行需要喚起策は取っていません。それでも、新型コロナの収束によって国内旅行需要の回復が見られています。一方、イギリスでは、GoToイート策をとりましたが、コロナが完全に収束する前だったので飲食需要は拡大したものの、再び感染拡大を引き起こし、費用対効果の観点から失敗の政策であったことが検証されています。まさに、日本もイギリスのケースに当てはまり、経済優先を急ぎすぎた結果、再び感染拡大を引き起こしました。

GoToが、新型コロナ禍で苦境に陥った旅行・観光・飲食の各業種を救済・支援するのに適切な政策であったかが検証されなければなりません。

第3波による感染拡大はGoToが原因ではないという人もいますが、少なくとも政府がGoToを推奨し、「政府が進めるから旅行・移動・会食しても大丈夫なんだ」という「気の緩み」が国民に生じ、その「気の緩み」が感染拡大を引き起こしたことは疑う余地はありません。

GoTo事業は、「その費用の一部を国が負担するものの国民のポケットマネーに頼って経済の活性化を図る」政策にすぎません。「旅行・宿泊・飲食の各業種が助かるかは国民の行動にかかっており、助からなくても国の責任ではなく国民の責任だ」と言い訳ができます。政府にとっては、「国民の自己責任」なので、「天のみが知る」と無責任な発言ができるわけです。

このようにGoTo事業は、国民が自らの健康を犠牲にして移動することによって成り立つわけですから、新型コロナ感染防止対策とは真っ向から対立することになります。菅首相が言うような「静かなマスク会食」や小池都知事の提唱する「5つの小」などやれと言われてできるものではありません。「そこまで国民に強いて進める政策ですか」といいたいです。少なくとも新型コロナが収束していない段階で行うべき政策ではなかったのです。

また、もしGoToを行うのであれば、始める段階で、再び感染拡大が起きた場合にどのように対応するのかをあらかじめ決めておくべきだったのです。これは危機管理の基本中の基本で、企業の危機管理にも当然言えることです。政府にこうした危機管理能力がないというのは呆れて開いた口がふさがりません。感染者拡大で医師会・分科会の提言であたふたし、知事への判断丸投げで責任逃れの道を作り、やむを得ず、渋々場当たり的に中途半端な大阪・札幌の適用除外を決めるなど、立憲民主党枝野幸男代表が言うように「泥縄的」です。しっかりとした危機管理の体制を作ってもらいたいものです。

確かに、旅行・観光・宿泊・飲食といった業種を支援・救済すべきという点は否定しません(コロナ禍で疲弊しているのはこれらの業種だけではありませんが)。国民の健康の犠牲の上で成り立つ政策ではなく、GoToに頼らない事業者に対する国の直接的な支援・救済を行うべきなのです。「国民のせい」にして国民のポケットマネーに頼るのではなく、政府が大幅な財政支出を行ってコロナ禍に苦しむ事業者を直接的に支援・救済すべきだったのではなかったかと思います。

新型コロナが今後も拡大を続けた場合、更に疲弊する中小・零細企業を救済する覚悟が菅政権にあるのか、はたまた、これ幸いと持論である中小企業淘汰を叫ぶのか、凝視したいところです。

さて、長々と新型コロナとGoToについて書いてしまいました。

今日は、ダイヤモンド・オンラインの「コロナ再拡大でますます顕著になる『経営者の格差』とは?」を取り上げます。

新型コロナ禍で、リモートワーク、在宅ワークが導入された企業も多く、働き方が変わったところもありますが、第2波が落ち着きを見せ始めた段階で、以前の勤務体制に戻ったというところも多いのが現状です。通勤風景も緊急事態宣言の頃と様変わりして通勤ラッシュが復活しています。

この記事では「コロナ禍で次々と経営者や管理職の『残念な力量』が露呈している」と言っています。

経営者や管理職は、業務の特性を分けて指示を出すのが仕事で、会議に留まらず業務全般についてリアルで行う場合とリモートが可能なものの業務をきちんと切り分けて指示するのが経営者や管理職の役割です。ところが多くの企業において、このような明確な指示が行われていません。リモートワークにしても新型コロナ禍で、感染拡大防止という目的で横並び的に行わざるを得なかったというのが事実です。しかし、やってみると、「意外にリモートワークは良い」、「リモートでも仕事は回る」、「効率は上がるしコストも下がり収益も向上する」ということが実際に実感されています。しかし、こうした実感を持つのは現場の人間で、経営者や管理職が分かっていないという企業も多いのです。コロナ禍のような危機的状況では経営者や管理職がリーダーシップを発揮して危機を乗り切るための戦略を立てて全社的に推し進めていかなければならないのに、現場の声が耳に届かず、現場と隔離された状況で現状認識がないまま場当たり的な戦略が出されるのです。政治の舞台でもありがちです。

第2波が落ち着き始めた段階で、「これで元に戻して大丈夫」と現場の声を聴かず、あるいは現場の声を無視して再び全従業員に出社を命ずるという企業が出てくるのです。確かに、出社しないとできない業務や業種もあります。その場合にはやむを得ませんが、そのような場合にも、時差出勤など新たな働き方がありますが、そうしたことを考慮する頭もありません。「コロナが収まったから」というだけで、元の全社員出社に戻すというのでは、経営者や管理職は何も考えていないのと同じです。

コロナ禍で、多くの企業が壊滅的な影響を受け疲弊している中でも、コロナ禍の生活環境の変化に対応して利益を伸ばした企業もあります。昨日書いた「オムニチャネル」や「巣ごもり消費」による「おうち経済」により恩恵を受けた企業もありますし、経営変化に伴って経営者自ら業務の見直しを行いコストを下げることで収益を確保するという努力をして成果を上げている企業もあります。それが経営者の力量であり、コロナ後に生き残れる企業と淘汰される企業の差を生むことになるかもしれませんし、経営者の力量の差によって、企業の格差も広がりそうです。

この記事では、これからのマネジメントに求められることとして

  1. 業務の定義づけができること
  2. 具体的なタスクの細かい指示が出来ること
  3. 成果物に対する評価が出来ること

の3つを挙げています。椅子に座って報告を聞き、深く考えることもせずに指示するだけの経営者や管理職は不要なのです。以前書いた穴熊社長・評論家社長・アイデア社長では駄目です。

その時にも書きましたが、デキる社長・経営者・管理職というのは「何でもかんでもやろうとするのではなく、何をやるか何をやらないかを考え、やるべきことを絞り込み、やると決めたことは全力で立ち向かう人」です。

周りに流されるのではなく、現状を適切に把握して分析し、自分の頭で考えて、やると決めたことには全力で立ち向かっていきましょう。

経営者の力量について書いたつもりですが、政治家はもとより、すべての人に当てはまるような気がします。

 

マーケティングの新トレンド

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1520人で、その内訳は東京314人、神奈川70人、埼玉90人、千葉59人、愛知95人、大阪281人、兵庫77人、北海道206人などとなっています。休日のデータとしては過去最高で、重症患者数も過去最多となっています。大阪では陽性率が18%を超え、病床使用率も47%を超えました。吉村知事は大阪のGoTo除外を国に要請し、大阪市内の繁華街の飲食店には午後九時までの時短要請をするとのことですが、休業補償なり協力金の支給は必要です。政府はGoToの見直しを各自治体に丸投げするのですから、金だけはちゃんと出すべきです。国の、それも菅首相の肝入りで始めた政策なのですから、国が責任を持って対処すべきは当然です。口では「感染者が増えて怖い」と言いながら、この3連休、観光地や繁華街は人であふれ、密状態です。一人一人が、気を引き締めて、緩んだ気持ちにブレーキをかけないと、このままズルズルと感染者を増やすだけになってしまいます。今一度、3密、新しい生活様式を頭に入れて頑張りましょう。

さて、今日は、連休明けということもあって、あまり大したニュースや記事が目に留まりませんでした。以前マーケティング・ミックスについて触れたことがありましたので、記事の中から、Forbes JAPANの「コロナ後も続くマーケティングの新トレンド5選」を取り上げることにします。

新型コロナの世界的感染拡大で、消費者の思考や態度・行動に大きな変化が生じ、企業もそれに合わせてマーケティング戦略・計画の変更を余儀なくされています。

この記事では、コロナ後も消費者の態度や行動に影響を与えるであろう破壊的な変化には次の5つがあると言っています。その5つとは、

  1. デジタルショッピングの継続
  2. ブランド忠誠度の低下
  3. 持続可能性と公衆衛生の両立
  4. マーケティングのローカル化
  5. 「おうち経済」の発達

です。その1つ1つを順にみていきます。

1.デジタルショッピングの継続

  コロナ禍で消費者が買い物の習慣を変えることを強いられ、電子商取引やオムニチャネルサービスの利用が激増し、コロナが収束した後もこうした行動を継続していくと考えられています。マーケティング用語で、企業が消費者に製品を届ける流通経路を「チャネル」と呼び、「オムニチャネル」とは、そのチャネルに「オムニ(すべてという意味)」をつけたもので、「すべてのチャネルを統合連携させた状態で顧客にアプローチする」戦略です。オムニチャネルの目的の1つは、顧客満足度の向上で、実店舗、ECサイト、カタログ通販、ソーシャルメディアなどの複数のチャネルを連携させ「いつでも、どこでも、同じように利用できる」形を作ることで、顧客にとって便利で利用しやすいサービスを提供するというものです。

 コロナ前からネットショッピングは増えており、コロナ後も益々利用は増えていくものと思われます。

2.ブランド忠誠度の低下

  コロナ禍によって、消費者の多くが新しいブランドを試すようになって、3分の1の人がプライベートブランド商品を選択肢に加えるようになったと言われています。これは、ブランドロイヤルティの低下につながり、企業としては消費者行動を迅速に把握する必要があることを示しています。宣伝活動を通じて、消費者との関係を強化する必要が出てきます。

3.持続可能性と公衆衛生の両立

  コロナ禍で、マスク、手洗い、消毒などが推奨され、人との接触が忌避されるようになっています。今後は非接触型のサービスが増加し、小売店などでのセルフレジも増加すると考えられます。セルフレジの無人コンビニが登場し、スーパー・病院など非接触決済が増加しています。また、衛生面から再使用可能な包装材から使い捨て包装材が多用されるようになっています(プラごみ削減・レジ袋有料化とは逆の動き)。しかし、持続可能性の目標が放棄されるのではなぅ、今後も長期的な脱炭素化、SDGs(持続可能な開発目標)と公衆衛生の両立が求められます。

4.マーケティングのローカル化

  コロナ禍でのリモートワークの普及で、必ずしも都心部で仕事をする必要がなくなり、郊外や田舎に移住する人が増えていきます。郊外や田舎に移る消費者の増加で、ローカルに特化したマーケティングが活発になると予想されています。また、「仕事帰りに一杯」ということも少なくなり、郊外や住宅地に出店する飲食店も増えています。地元や個人に合わせたマーケティングが重要となってきます。

5.「おうち経済」の発達

  新型コロナ禍で、家にいる時間が増えました。その結果、買い物はネット通販で、食事はデリバリーで、教育はオンラインで、会議はWEB会議で、娯楽も自宅でゲーム・映画鑑賞などなど、「巣ごもり生活」が「おうち経済」に火を点けました。新型コロナが収束後も、過去に外出していた活動に躊躇いを見せる人たちがいて、コロナ終息後も「おうち経済」はある程度発達すると見込まれています。コロナ後も「おうち経済」が発達するとすれば、それに合わせたマーケティングも必要になってきます。

このような大きな変化により、マーケティング側は顧客に対するこれまでの考えや顧客とのコミュニケーション方法を再考する必要があります。今後は、オムニチャネルのマーケティングの重要性は増し、リモートワークや「おうち経済」が一般化すれば人々の生活や仕事、買い物の場所は変化します。それによって消費者に対して新しい形でアプローチすることが求められてきます。

この記事は、「企業は常に変化しうる新しいマーケティング環境の中で機敏に行動し、イノベーションを起こし、実験を厭わない心構えを持つことが必要になる」と結論付けています。

コロナ後の人々の生活様式の変化に合わせて、企業にも生き残りをかけた戦いが求められ、そのために新しいマーケティング戦略が必要となることは言うまでもありません。

しかし、新型コロナの第3波で感染が拡大している中で、コロナ後を見据えた戦略を練るのはなかなか難しいことです。先ずは現在の危機にどのように立ち向かい、これを乗り切るかが重要です。コロナ感染防止対策・危機管理を行いながら、足元を見ながら収入減に対し支出を押さえ資金繰りをどうするのかといった財務管理面もしっかりと考えなければなりません。あらゆる手を使ってこの危機を乗り切りましょう。