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休日の本棚 仕事は楽しいかね?

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で4万3966人で、やはり地方で感染者が増加しています。また、各地の学校、高齢者施設などでクラスターが発生しています。ゴールデンウィークまで1週間になりましたが、このまま気が緩んだままGWに突入すると、各地で人が溢れ節度ない内行動をとると、一気に感染拡大してしまいます。規制や要請のないGWですが、お互いが節度を持って行動しながら、GWを楽しみましょう。

さて、今日は、デイル・ドーテン著「仕事は楽しいかね?」(きこ書房を紹介します。この本は、ビジネス小説ですが、単調な仕事に辟易している人にはお勧めの1冊です。小説なので、ネタバレにならない範囲であらずじを紹介します。

吹雪で閉鎖された空港で、主人公(私)は一人の老人に出会います。老人は矢継ぎ早にプライベートな質問をし、私が適当に答えていると「仕事は楽しいかね?」と聞いてきます。私は、つい自分のキャリアや仕事の愚痴を老人にぶちまけます。目を輝かせて私の話を聞く老人は実は有名な発明家マックス・エルモアだったのです。

私は老人との対話の中で、仕事をしていく上で本当に大切なものに気づかされていきます。自己啓発本ですが、物語形式なので、読みやすい内容です。

主人公の私は、35歳で、そこそこの給料はあり真面目に働いているが一向に出世できない、昇給しても微々たるもの、不安があるが誇れるものはないといったどこにでもいるサラリーマンです。

この物語で、エルモアが私に色々な例を挙げて説明していますが、ドーテンが伝えたかったことは、極めてシンプルです。それは「完璧など存在しない」「絶えず試行錯誤を繰り返し、常に自分を更新していくこと」です。

1 人生は思い通りにならない

 人は人生設計をしますが、人生は思い通りになるものではありません。思い通りになってくれるとうれしいですが、「思い通りにならない」と考えていた方が気が楽です。そうはいっても、全くの無計画ではダメですが、きっちりとした計画なんていらないのです。私が握りしめている「成功のための戦略」と書かれた紙を見て、エルモアは言います。

 「ここをご覧。君がこの紙のリストに挙げた『自分の人生をきちんと管理すること』という項目を。ハハ!人生はそんな扱いやすいものじゃない。僕は人生の中で何をすべきかなんて、問いかけなくなった。どうせ、人生なんか思い通りにならないからね」

 これまで長期目標やぶっ飛んだ目標の重要性を書いてきました。人生は思い通りにならないことは事実です。しかし、目標を設定し、それに向けて細分化して短期目標・中期目標を達成して積み上げていくことで、長期目標やぶっ飛んだ目標が達成されます。人生は思い通りにならないかも知れませんが、目標に向けて努力することが大切です。

2.何事も遊び感覚でいい

 先ほど書いたように、「人生は思い通りにならない」と考えていた方が気が楽です。仕事をしていると遊び感覚を持つというのは難しいものですが、遊び寒加賀がなし仕事では、つまらない(面白くない・楽しくない)ですし、新しい発想も湧いてきません。以前「仕事のゲーム化」について書きましたが、ゲームにはまる仕組みを仕事に応用することも大切です。ゲームというのは、①やりたくなる ②達成感や意味を感じる ③協力したくなるといった環境作りにものすごいエネルギーが費やされています。ビジネスにおいては目先の仕事にばかり気がとられ、この環境づくりがおろそかにされています。

3.試すことで仕事は楽しくなる

 仕事を面白くする最強のテクニックは「試す」ことです。エルモアは言います。

 「僕はたった一つしか目標を持っていない。毎日毎日、違う自分になること。これは『試すこと』を続けなければならないということだ。そして、試すこととは、あっちにぶつかりこっちにぶつかり、試行錯誤を繰り返しながら、それでもどうにかこうにか、手当たり次第に、あれこれやってみることだ」

 人生に失敗はありません。失敗と思わなければ、それは失敗になりません。失敗しても、それを成功への糧にできれば、いいのです。そのために試してダメならば軌道修正していけばいいだけです。失敗してもいいのです。失敗を恐れずチャレンジしていけば、仕事も面白くなるはずですし、人間としても大きく成長するはずです。

4.今が最大の始め時

 東進スクールの林修先生ではありませんが、いつやるかといえば「今でしょ!」です。何事も思い立ったときこそ始め時です。

 エルモアは言います。「『適切な時』とか、『完璧な機会』なんてものはない」と。

 「今はタイミングが違う」とか「仕事が落ち着いてから」というような言い訳が浮かんだら、それは単に「やりたくないだけ」「先延ばししたいだけ」です。先延ばししても碌なことはありません。どんなに忙しくても「今すぐにやる」というスピード感があると、ダラダラするよりも刺激があって楽しくなります。

5.完璧と思ったら、そこで成長は終わり

 何事においても完璧というのはありません。仕事でも然りです。

 エリモアは言います。「ある事柄が完璧だと決め込んだら、その事柄はそれ以上良くならず、ライバルに追い抜かれるのをただ待つだけ」「完璧とは、ダメになる過程の第一段階」

 仕事においても完璧はありません。改善すべき点は多々あります。常に課題を見つけてチャレンジし続けることです。止まってしまえば、それで終わりです。