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キャリアをめぐる失望感に対処する方法

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で7万6199人でした。検査数の少ない休日の数字としてはかなり高い水準にあります。この3連休の人出はかなりの数で、各地は完全に密状態で明日以降の感染者数の推移が気になります。重症者数が少ないことから行動制限は不要としているようですが、風邪やインフルエンザと異なり、後遺症で悩まされている人はかなりいます。倦怠感が主流ですがこれにより仕事に支障を来たし退職・求職を余儀なくされている人もいます。重症者数が少ないからと侮ることはできません。感染しないために、感染させないためにどうするかということを真剣に考え、それに沿った対策をとることです。感染状況を見極め強い対策を実施すべき場合も出てきます。感染者数増加のスピードが速いので先手先手で対策をとらなければ追いつくことはできません。

さて、Forbes JAPANの「キャリアをめぐる失望感に対処する3つの方法」という記事を取り上げます。

これまでにキャリア上の挫折を味わった人は多いと思います。特に、コロナ以降の先行きが見通せず激動の時代において、キャリアをめぐる苛立ちを生む条件が整ってきています。しかし、この記事は、「キャリアをめぐる失望感は悪いことばかりではない」と言っています。

ところで、キャリアとは何でしょうか?

厚生労働省によれば、キャリアとは

  • 一般に経歴、経験、発展さらには、関連した職務の連鎖等と表現され、時間的持続性ないし継続性を持った概念
  • 「キャリア」は職務経験を通して、「職務能力」を蓄積していく過程であるともいえる

と定義づけしています。つまり、キャリアというのは、「就職した」「出世した」などの結果ではなく、働くことにおける「継続的なプロセス(過程)」と個人の生き方そのものを指している概念です。従って、結果だけを見て失望する必要はなく、重要なのはそのプロセスなのです。プロセスさえきちんとしていれば、キャリア上の挫折から立ち直ることは容易です。

この記事では、思い通りに行かないように感じてしまうことに対処する方法が3つ示されています。

1.事前に軽減策を打つ

 キャリア上の課題に対し失望を感じるのは防ぎようがありません。特に不透明で激動の時代においては誰しも思い通りにいくことなどありません。失望を感じたり壁にぶつかるのは当然のことです。以前「絶対悲観主義」でも書きましたが、仕事だけでなく人生は「思い通りに行かないことが当たり前」です。「うまくいったら儲けもの」くらいの気持ちで心に構えていくことで気分的にもラクになります。

 そうはいっても失望を感じたときに、そのように構えるのは難しいものです。しかし、失望の影響を和らげる方法があります。

 キャリアのある多くの人は非常に高い目標を設定してそれに向かって突き進んでいこうとします。しかし、あまりにも高い目標を設定すると、それが達成できなかったときの失望は半端ありません。また、高い目標を設定してもその達成まで時間がかかり熱意が続きません。

 非常に高い目標を設定するのは悪いことではありません。「ぶっとんだ目標」は必要です。その場合、目標をいくつかの達成可能な項目に分割して、中期・短期目標に分けることです。

 また、妥協を許さない態度で臨んでしまうと、失望に繋がります。キャリアのある人の中には完璧主義者がいます。完璧主義はよくありません。何事もすべてを完璧にこなせる人などいません。誰しも欠点や弱点はあります。これまで何度も書いていますが、失敗は恥ずべきことではありません。失敗は成功への芽です。失敗から学んで成功につなげていくことが大切です。目標が達成できなくても、落ち込まず、素晴らしい進歩が得られたと考えて、次につなげていければいいのです。

2.視点を変える

 期待していた昇進ができないとか、交渉に失敗してクライアントを失うということは残念な出来事でありますが、そうした結果になっても自分には価値がないということではありません。物事には、自分でコントロールできるものとコントロールできないものがあります。自分でコントロールできないものに心を痛めていても時間の無駄で、意味がありません。自分でコントロールできることに全身全霊を打込むことです。

 しばらくやってみても進歩が見られない場合には、苦渋の決断になりますが、新たな道を目指すべきかも知れません。回り道が最善の場合もあります。

 以前にも書いたと思いますが、ヤマト運輸の小倉社長は入社直後結核を患い4年以上職場を離れ、復帰後経営破綻した運送会社に出向しています。キャノンの御手洗冨士夫会長は本社勤務の経験がほとんどなく海外子会社育ちで、先代社長の急逝で社長に就任しています。彼らは創業者一族ではありますが、本流からは外れています。むしろ本流から外れていたことで、客観的に会社を見ることができ、改革が必要なところ、不合理なところが見えたのです。

 自分がコントロールできないことは棚に上げて自分がコントロールできることに注力するのです。自分の戦略を再評価する良い機会になります。これまで一匹狼でやってきたならパートナーが必要かも知れません。新商品がダメなら新たな製品に取り組むべきかも知れません。出世や昇進などの結果や評価は他人が行なうこと、自分ができるのはそれまでのプロセスです。プロセスに全身全霊で打込み、評価や結果は任せるしかありません。そんなことで失望したり悩んでも仕方ありません。自分がやるべきことをやるだけです。それでダメならば、自分の進む方向が間違っているのかも知れませんし、評価する人間が間違っているのかも知れません。もしかしたら、これは独立したり、キャリアを転換したりする機会かも知れません。視点を変えて、今一度自分の進む道を客観的に見直してみるのです。

3.失敗を糧にする

 先ほども書きましたが、失敗は成功の芽です。失敗と成功は相反するものではなく、互いに関係しています。失敗を経験として学び、それを次の成功につなげていくことです。失敗によって、人は大きく成長できるのです。重要なのは適応力と失敗から学ぶということを理解する力です。

 居心地の良い状態、ぬるま湯の浸かっていたのでは成長できません。個人や職業人として自己開発のためには、失敗を恐れずにリスクを冒す必要があります。成長思考を身につけることで、どんなやりとりやプロジェクト、失敗も改善の機会だと捉えることができます。失敗エオネガティ部に捉えず、学習の機会や成功の糧だとみることができれば、失敗は成長に不可欠とポジティブな思考を持てるようになります。