あれれ？！どうした串カツ田中！

おはようございます。

今日は再び「串カツ田中」を取り上げます。というのも、「禁煙化で止まらぬ客離れ。串カツ田中を襲う創業以来の深刻な危機」という記事が目についたからです。昨年１２月１８日に「経営者に必要なことはすべて串カツが教えてくれた」という記事で「串カツ田中」をとりあげ、禁煙化という差別化が成功の一因であるように書きました。

ところが、今日の記事は・・・禁煙化が串カツ田中の創業以来の危機を招いているというのです。記事は「串カツ田中の不振の要因は喫煙者の客離れと非喫煙者の伸び悩みに尽きる」と言っています。そして2020年4月から健康増進法の一部改正が施行され、例外はあるものの飲食産業の居酒屋チェーン店はすべて禁煙になり差別化による競争優位がなくなりさらに売上が落ち込むというのです。

しかし、串カツ田中成功の要因は禁煙化だけではなかったはずです。貫啓二社長が「おいしいだけではお客さんは来てくれません。おいしさと価格のバランスです」と言っているように、プレミアムフライデーを開催したり、顧客が自分で作るポテトサラダ・自分で焼くたこ焼きなど体験型のメニューもあります。これらは「子供を含めたファミリーに来てもらい、将来その子供が大人になっても来てもらう」という強い信念に支えられています。「串カツ田中」の経営理念は、「串カツ田中の串カツで、一人でも多くの笑顔を生むことによって社会貢献し、全従業員の物心両面の幸福を追求する」ということです。この経営理念を真摯に貫いていくのであれば、これからも串カツ田中が苦しむことはないでしょう。

昨日の書きましたが、「決して変わらない力」と「変わり続ける力」があります。時代や社会の流れは変わります。法律の改正により禁煙化という流れが起きて社会環境は変わりました。しかし、「変わらないブレない軸」がしっかりとしていれば、いくら社会環境が変化してもとり残されることはありません。昨日も言いましたが、「決して変わらない力」「変わらないブレない軸」がコア・コンピタンスです。このコア・コンピタンスは大企業だけでなく中小企業も、すべての企業に必要なものです。しっかりとコア・コンピタンスを築き上げましょう。