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働きがいのある会社ランキング1位

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おはようございます。

今日は、TOKYO FMの番組「ONE MORNING」から「働きがいのある会社ランキング1位の企業が取り組む3つのポイント」を取り上げたいと思います。

働きがいのある会社ランキング1位の企業はアメリカに本社を置く外資系企業「株式会社セールスフォース・ドットコム」です。セールスフォース・ドットコムは、企業向けのクラウドプロバイダーで、提供するソフトウェアをすべてクラウド上に収納し必要な時に必要な分だけインターネットから利用できるサービスを提供する企業です。セールスフォース・ドットコムの社長小出伸一氏によれば、IT業界は深刻な人手不足という課題に直面しており、魅力的な会社でなければ優秀な人材が流出してしまうので「働き方」について様々な取り組みをしなければならないということです。これは多くの中小企業にとっても同じで、セールス・フォースの取り組みは中小企業の経営にとっても極めて重要な示唆を与えてくれると思います。

働き改革と言われますが、「働きがい」を高めるということが大切です。働きがいがあればいい仕事ができ社員も幸せになる、そのために会社や経営者がやるべきことがあるというのです。

まず、第1のポイントは「企業文化」だと言われています。企業文化とは、企業が有している独自の価値観や行動規範のことを言います。この企業文化には、その企業が長年培ってきた伝統であったり、現在の経営陣の経営方針などが現れています。この企業文化によって従業員は会社に対するアイデンティティーを形成します。

セールスフォース・ドットコムの企業文化は「Ohana カルチャー」(家族のように信頼する文化)で、家族というのは従業員だけでなくお客様やパートナーを含めたすべての社会をサポートするということだと言われています。

家族だから意見を出し合ってお互いに成長していこうということで、経営者会議の内容はリアルタイムで全社員に公開され社員からの意見を求めるということも行われているというのです。中小企業特にオーナー企業では、すべて経営者自身がワンマンで決めて役員や従業員が何を言っても聞く耳を持たないという経営者がいますが、反省すべきことではないでしょうか。中小企業においてすぐに取り組めることです。

第2のポイントは、「社会貢献の重視」と言われています。アメリカでの創業以来、「ビジネスは世界を変える最良のプラットホーム」という信念のもとで社会活動を奨励しているというのです。昨日、「企業の社会的責任」でも述べましたが、社会貢献活動を行うことは企業が社会的責任を果たす上でも重要なことと思います。ボランティア活動への参加、災害復興支援などの社会貢献をすることによって「社会のために働いている」というモティべーションにつながるのです。

第3のポイントは「イクオリティ(平等)」ということです。性別・国籍・年齢・学歴を問わず平等の人事給与体系で処遇するということです。この平等という就業環境があって多様性(ダイバーシティ)が生まれるというのです。多様性・ダイバーシティを認め合い尊重することによって変化を生まれイノベーションを引き起こすというのです。

先日、東京大学の特任准教授で、AI制作プラットホームの開発を行う企業のCEOが自社の使用方針について「中国人は採用しない」「書類で落とす」などとTwitterでつぶやいたことが問題視され東大の特任准教授を解雇されるということがありました。

日本で多くの企業が差別を行い、それによって多様性・ダイバシティを阻み、企業のみならず社会全体の成長を阻害しているように思います。

中小企業において、企業が「ゴーング・コンサーン」として成長し継続していくためには以上の3つのポイントは極めて重要です。このことをしっかりと噛みしめ自社の参考にしてほしいと思います。