仕事が早く「生産性を上げられる人」の習慣
おはようございます。
昨日の新規感染者は全国で1076人、そのうち東京340人、神奈川119人、埼玉111人、千葉107人、愛知41人、大阪82人、兵庫36人、京都7人、福岡39人などとなっています。木曜日としては先週よりも減少していますが、減少割合が鈍化しています。今日にも1都3県を除く6府県について3月7日の期限前に解除する方針を決定するようですが、首都圏については3月7日の期限をもって解除する方針の表明は見送るということです。首都圏については、状況次第では緊急事態宣言の再延長もあり得るということでしょうか。これから3月、4月とイベントの多い時期に入ります。緊急事態宣言解除=新型コロナ収束ではありません。まだまだ一人ひとりが、気を抜くことなくしっかりと感染防止策を取ることが必要です。頑張っていきましょう。
さて、今日は、マイナビニュースの「仕事が早くて『生産性を上げられる人』の習慣」という記事を取り上げます。この記事は、戦略的PRコンサルタントの野呂エイシロウ氏へのインタビュー記事です。
2019年の日本の時間当たり労働生産性は47.9ドルで、主要7か国(米・独・仏・英・伊・加・日)で1970年以降最下位の状態が続いています。生産性向上は日本企業にとって最大の課題です。日本の生産性の低さを中小企業に求めるデヴィッド・アトキンソンやそれに追随する菅首相の主張は間違いで、大企業の側に問題があることは、これまで何度も指摘してきました。今日は、そうしたこととは関係なく、「生産性を上げる」「仕事を早める」ためにはどうすればいいのかについて、野呂氏がアドバイスしてくれています。
1.仕事をする目的意識の欠如が生産性を下げる
前述のように、世界的に見て日本企業の「生産性の低さ」が問題視されていますが、その要因について、野呂氏は次の2つを挙げています。
- 無駄が多い・・・例えば長時間の会議、始まるまでに余計な話をして時間がかかるうえ、会議そのものも長い。
- 「何のために仕事をしているのか」という意識が欠けている・・・出世を意識して上司の機嫌を取ることばかり考えている人など
野呂氏は、出世を意識するなら、上司の機嫌を取ることではなく「上司を追い抜くにはどうすべきか」を考えた方がいと言います。「上司以上の成果を上げて、上司を追い抜いてやる」という風に意識すれば、必然的に仕事へのモチベーションも上がり、できる限り無駄を排除して最大の成果を上げる、つまり生産性が向上するというわけです。
問題は、部下がこのような意識を持つようにするにはどうすべきかということです。上司の機嫌を取る必要がなく、自ら積極的に仕事に取り組める社内環境、仕組みを構築することが必要ですし、それこそ、先日来書いているマネジメントでありマネージャーの仕事です。
2.自動化できることは限界まで自動化する
部下は、上司から任された仕事をこなすことが求められます。野呂氏は、「上司を追い抜くにはそれだけでは足りず、限られた時間の中でより多くの成果を上げなければならない」と言い、そのために「やるべき仕事、やりたい仕事のプロセスに自動化できるものはないか」という意識が必要だと言っています。
もちろん、業種や職種によって自動化できる仕事には限界がありますが、自動化できるところはその限界まで自動化することを考えることが大切です。野呂氏は、そのために「仕事を早めて自動化できる最新のツールは何でも試してみること」と言います。今や、仕事を早めてくれるツールはどんどん生まれています。少々お金がかかっても、そのツールを使って仕事が自動化できて生産性が高められるなら、そのコストはすぐにペイできるはずです。
3.メールの即返信し、睡眠を中心にスケジュールを立てる
野呂氏は、「メールがきたら即返信」と言います。しかし、人それぞれ、職種や業務によっても異なると思います。集中力を必要とする作業ならばメールを読み返信する度に集中力が殺がれてしまいます。休憩時間を決め「メール作業は〇時間ごと」という風にした方がよいと思います。営業など顧客や取引先ととやり取りが中心となる仕事の場合には、野呂氏流の「即返信スタイル」が妥当です。1日の数十通、100通を超えるメールが届くビジネスパーソンなら「あとでまとめて返信しよう」というのでは時間が無くなりますし、返信忘れも出てきます。この場合にはメールが届いたら即返信することで「勢い」が生まれます。
野呂氏は「『勢い』に任せて睡眠時間を削ってはいけない」と言います。若いうちは徹夜で仕事ができるかもしれませんが、年を取ると長時間仕事をすることは困難になります。長時間労働はかえって生産性を低下させます。生産性を高めるにはベストコンディションを保つことが重要なのです。仕事や遊びを優先して残った時間に寝るのではなく、「睡眠時間を確保してスケジュールを立てる習慣」を身につけることが大切です。
4.ゴールを知ることなしに、仕事はできない
仕事そのものの無駄を省いてスピードを上げるために重要となるのは、まず「ゴール」を知ることです。「何をつくるのかというゴールが決まっていなければ料理ができない」のと同じです。何をつくるのかというゴールが決まれば、必要な材料、道具、やるべき作業は見えてきます。そうなれば、「無駄な作業工程はないか」とさらなる時短のための方策を考えることができます。
料理の場合、何をつくるかというゴールを決めないで料理に取り掛かる人はいないでしょうが、仕事となるとゴールを決めないまま作業をスタートさせる人が意外に多いのです。ゴールが分からないまま始めた仕事が評価されることはありません。
一方で、「最初から完璧を目指そう」とする人も意外といます。そうした人ほど、本人だけが完璧と思っているのです。上司に相談することなく自分だけが完璧だと思った企画書を準備する、しかし内容は全く見当違いのものになっているというケースです。誰もカレーを食べたいと思っていないのにカレーを作っているようなものです。
2割、3割出来た段階で上司に相談すればいいのです。その時「面白そうだ」と言われればそのまま進めればいいですが、「ちょっと違う」と言われれば修正するか別の企画を考える必要があります。仕事というのは、どのようなものであれ個人プレーではありません。チームプレーです。会社や上司が求めるものを把握しないまま進めても評価されませんし、ムダな仕事に無駄な労力を注ぐことになってしまいます。上司に相談し軌道修正を行いながら進めることで、無駄な時間や労力を避けることができます。しっかりとゴールを把握したうえで、途中で評価や意見をもらいながらゴールを目指す方がスピードもクオリティも上がります。
5.リモートワークにおいて生産性を上げるには
リモートワークでも、チャットなどでどんどん相談すればいいのです。逐一相談したり報告したりする部下に嫌悪感を抱く上司はほとんどいません。むしろ、何の相談もなく見当違いの仕事をされる方が迷惑です。
野呂氏は、「生産性を上げるために環境を整えることはそれほど重要ではない」と言います。テレワーク、在宅勤務になり、デスクや椅子を自宅に買いそろえそうと考え、実際購入した人も多いでしょう。今は決まった環境で仕事をする時代ではありません。オフィス・自宅・コワーキングスペース・サテライトオフィス・喫茶店など、さまざまな場所で仕事をしなければならない時代です。そのたびに「仕事がやりにくい」などと思っていては、仕事がはかどらず、生産性が上がるはずもありません。どのような場所や環境でも、バリバリと仕事ができる人が求められているのです。