中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

雑談力は質問力

f:id:business-doctor-28:20200929082154j:plain

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で5499人、そのうち東京861人、神奈川318人、埼玉233人、千葉141人、愛知294人、大阪1167人、兵庫547人、京都148人、福岡268人、沖縄120人、北海道153人、宮城78人などとなっています。今日にも4都府県に対し緊急事態宣言が発令されますが、期間は4月25日から5月11日までと17日間と極めて短くなっています。短期集中ということでしょうが、それならば重要なのは中身です。時短ではなく休業という強い措置をとらなければ効果はありません。全国的に変異株が拡がり過去最多を更新している地域が増えています。全国に緊急事態宣言を拡大させないためにも、しっかりと抑え込む必要があります。また、インド由来の2重変異株が5例見つかったというニュースがありました。感染力が強くワクチンが効かない可能性があるとのことです。水際対策や監視体制を強化して感染拡大防止対策の徹底を図ってもらいたいものです。

さて、今日は、東洋経済オンラインの「意外に簡単『ハーバード式雑談術』使える4秘訣」という記事を取り上げます。

コロナ禍でリモートワークが広がるにつれ「雑談の機会」も激減しています。「雑談」と言えば無駄話のように聞こえますが、人間関係にとっては潤滑油の働きをし関係性が深まったり、そこからアイデアが生まれイノベーションのきっかけになったりすることもあります。決して「雑な」話ではなく、無駄なものではありません。雑談は、こじんの幸福度やモチベーションい影響を与えるだけでなく、組織としての結束力や生産性にも大きくかかわっています。

この記事では、ハーバードの研究に基づく「最強の雑談術」のコツが紹介されています。

昨日、「部下育成のための5W1H質問」について書きましたが、その際「質問力」の重要性について指摘しました。この記事でも、「雑談力は質問力である」と言っています。雑談では、「天気や趣味といったネタで話をするのがいい」ということが言われることもありますが、「何を話そうか」を考えるよりも「何を問い、何を聞くか」に主眼を置いた方がスムーズに会話は流れるのです。誰もがつまらない話を延々聞かされるよりも、自分が主役になって話を聞いてもらいたいものです。

「質問力」はコミュニケーションの真髄と言われますが、得てして過小評価されています。ハーバードビズネススクールのブルックス准教授によれば、質問力が過小評価される理由には次のようなものです。

  • 人は自己中心的で自分の話をしたがる。
  • 他人の話に興味や関心がない。
  • 自分の知識に自信があり、もう答えは分かっていると思い込む。
  • 変な質問をして嫌がられないか、バカだと思われないかと考え込んでしまう。
  • ほとんどの人が質問することのメリットを理解していない。

質問力のメリットは、学びを深め関係性を深めることだけではありません。

  • イデアイノベーション創発する。
  • パフォーマンスを上げる。
  • チーム間の強化や信頼を挙げる。
  • 落とし穴や危険性を察知し、リスクを軽減する。

など多岐にわたっています。

質問することで、「共感力」が上がり、更に「いい質問」ができるようになるといった良いサイクルが生まれます。質問を多くする人の方が好感度が高く、相手のことを良く知ることができます。

この記事では6W1H(What,Who,When,Where,Why,Whicht,How)の質問をしていけば、自分が無理やり話そうとしなくても自然と会話は弾むと言うのです。ここでは「『どれ』『どちら』『どう』『どこ』『どうして』など、これらの質問は『ど』で始まるから、『ど』力を極めることで雑談力は爆上がり」と言っています。

質問をすると言っても、いくつかの注意が必要で、ここでは、2つのNGが挙げられています。

  1. NG1=長々しい質問・・・質問という名で自分の意見の開陳は駄目。質問は一文で完結するのがいい。
  2. NG=直球質問・・・話が一方的になり、相手に圧迫感を与える。球種を変えながら成就に質問の球を投げ、キャッチボールをする。

ブルックス准教授は「4つの質問」を組み合わせることがコツだと言っています。

  1. 「元気ですか?」「ご出身は?」といった導入質問
  2. 聞かれた質問と同じ内容を聞く「聞き返し質問
  3. 相手が言ったことに関する「フォローアップ質問
  4. トピックを変える「アチェンジ質問

この4つをうまく組み合わせていくとうまく話は流れますが、ハーバードの研究では、この中で特に円滑な会話の流れに効果的なのが「フォローアップ質問」だということです。例えば、「ご出身はどちらですか?」(導入質問)「○○です」「○○ですか?」(聞き返し質問)「○○でおすすめの郷土料理は何ですか?」(フォローアップ質問)です。フォローアップ質問で会話は更に流れていきます。

「質問」→「聞く」→「質問」→「聞く」→「時々自分の話をする」

このサイクルを廻していけばいいのです。ポイントは「無理に何を話そうか」など一切考えることはないということです。質問を繰り返していけばいいだけです。

「質問ばかりされて嫌」という人は、逆に質問を返せば、立場は逆転します。

まだまだコロナ禍で出口が見えない不安な状況ですが、テレワークの合間のちょっとした何気ない雑談が「心の癒し」になることもあります。上司やリーダーは、Zoom会議や部下からの電話連絡の際に、用件だけで終わらせず、ちょっとした雑談時間を設けるのがよいと思います。