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知的謙虚さ

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おはようございます。

昨日の新規感染者数は全国で82人、28府県で新規感染者ゼロとなっています。WHOがオミクロン株が世界的に平狩り深刻なリスクをもたらす可能性が高いと発表しました。世界的に急速に感染が広がっています。日本では、10日間の待機期間の対象国であったナミビアからの入国者の1人にオミクロン株の感染者が見つかり、これを受けて岸田首相は外国人の入国停止に踏み切りました。菅元首相と比べると迅速な対応ですが、それならば2日前にEUイスラエルと同じような強力な水際対策をとっておくべきでした。今回税関で見つかった感染者と同じ飛行機に乗り合わせた者は10日間宿泊施設で隔離ということになるのでしょうが、昨日書いたように向かいの部屋にいても感染するほど強力な感染力を持っています。全員が大人しく宿泊施設に留まっているかは疑問で、監視の目をかいくぐってコンビニにでも外出する者が出てきます。そうなれば一気に市場感染が広がります。絶対に宿泊施設から出られないように万全の対策・措置を取ってもらいたいものです。

さて、今日は、lifehackerの「ジェフ・ベゾスが指摘する『成功するために最も重要な資質』」という記事を取り上げます。

1.知的謙虚さとは

 アマゾンのCEOを務めるジェフ・べゾス氏が、最も重視していた資質が「知的謙虚さ」です。

 以前にも、リーダーに最も必要な資質として「謙虚さ」を挙げました。そこでの「謙虚さ」とは「ひたすら低姿勢でいること」ではなく「確固たるポリシーや理念」を前提として「謙虚」であることが求められているのです。そのうえで、次の4つの姿勢が求められるのです。

  1. 役職や年齢に関係なくすべての人に等しく接し、その声に耳を傾ける姿勢
  2. 自分と違う意見や相反する考えを否定せず、真摯に受け止める姿勢
  3. 知らないことはもちろん、多少知っていることでも、改めて教えを乞う姿勢
  4. 常に自分を振り返り、自分の足りない部分を知り、認める姿勢

 この記事で言っている「知的謙虚さ」は上述の「謙虚さ」とは若干違います。

 それは、「自分の考えを常に見直し、既に解決したと思っていた問題についても考えることを止めない」という姿勢であり、こうした「知的謙虚さ」を持っている人は「新しい視点、新しい情報、新しいアイデア、矛盾、自分の意見への異議申し立てに常に心を開いている」のです。

 自らの可能性を最大限引き出すためには、積極的に学び向上する姿勢がなければなりません。そのためには、自分がすべての答えを持っているわけでないことを認める必要があります。少しでも成長しようと新しい情報や矛盾した情報に対して心を開く必要があります。これが「知的謙虚さ」の本質です。

2.知的謙虚さが強みになる

 デューク大学のマーク・レアリー教授は「知的謙虚さは人生の目標を達成するための大きな強みになる」と言っています。

 なぜ、知的謙虚さが強みになるのでしょうか?

 レアリー教授の研究によれば、「知的謙虚さの高い人は、記事(ある情報)のエビデンスの信ぴょう性を、より慎重に見極め、強いエビデンスと弱いエビデンスをより明確に区別している」のです。また、別の研究では、「知的に謙虚な人は、自分の意見に反対するエビデンスをより慎重に検討し、最終的には反対意見に対する理解を深める」ことが分かっています。このことは、共感や説得、妥協点の交渉にも大いに役立っているのです。

 知的謙虚さは、新しい情報を学びたいという欲求とも関連し、知的謙虚さが高いレベルの人は、新しい知識やアイデアを追求する動機となる知的好奇心のスコアも高い傾向にあります。反対に、知的謙虚さが低いレベルの人は、意見の合わない人に対して感情的になる傾向があり、自分は相手から嫌われていると考える傾向にあります。こうした人は、妥協することが少なく、満ち足りた人間関係を構築しづらくなります。

3.知的謙虚さを高める方法

 これまで「知的謙虚さ」というのはあまり話題になる特性ではありませんでした。しかし、レアリー教授やその他の研究によって、あらゆる種類の卓越した能力を発揮するために不可欠な要素であることが判明しています。

 自信過剰になりがちな人間の性質を抑え、自らの意識の限界に対して謙虚になるように自分を仕向けるにはどうしたらいいのでしょうか。

 レアリー教授によると、まずは、より知的で謙虚な方法で世界にアプローチすることが合理的かつ有益であることを理解することがスタートです。

 知的で謙虚であることが合理的というのは、意見の相違がある時に全員が正しいということはあり得ないこと、人は自らを過信しがちだということ、私たちが抱く信念や見解は弱いエビデンスを根拠としていることがよくあることを考えればわかります。合理的な人間は、過剰な自信を持つことはありません。

 次に重要なのは、新しい情報やアイデアに対して十分に心を開かているのかについて、常に細心の注意を払うことです。

謙虚さというのはある意味持って生まれた性質のようなところがありますが、磨いて鍛えることは十分に可能です。それは知的謙虚さにも言えるところです。

謙虚さ・知的謙虚さというのもセンスと同じで、好奇心を持って色々なものや事にふれ、自ら体験してつかみ取っていくことができるものです。 スキルのように決まった修得方法はありませんが、それでも磨けば高めていくことができると思います。