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優れたリーダーに共通する性格

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で23万3094人で過去最多、東京も初めて4万人を超えました。BA.5から更に感染力の強いBA.2.75に置き換われば、更に感染者は増加します。政府はこの爆発的な感染拡大に適切な対応をとるつもりはなく、国民の自主・自立に委ねようとしていますが、これにも限界があります。これまで国民は政府の言うとおり従順に対策をとってきています。それでもこれだけの感染拡大が起こっているのですから、政府自身が先手必勝で新たな対策を示すべきときです。全国知事会で、「いま広がっている子供たちへの感染、高齢者医療施設でのクラスター、このBA.5といわれるものがいままでと同じような対処でいいのか」という疑問も出され、国に新たな対処方針を求める緊急建議を議論されました。政府がこの緊急事態にどのように対処するのか、明確の指針を示すべきときです。

さて、今日はダイヤモンドオンラインの「『優れたリーダー』に共通していた1つの意外な性格」という記事を取り上げます。

以前にも「優れたリーダーに多い『内向型人間』」で書きました。一般的には、社交性があり自己主張が得意な「外向型人間」がリーダーに向いているように思われがちですが、実は有能はリーダーには「内向型人間」が多いのです。

1.マスクもゲイツもバフェットも内向型

 テスラ社のイーロン・マスクは「基本的に、私は内向型のエンジニアだ。壇上でスピーチする際にド盛らないようにするため、苦労して訓練を積んだ」と語ります。マスクの他にも、マイクロソフト社のビル・ゲイツ、投資の達人ウォーレン・バフェット、メタの創業者マック・ザッカーバーグも虞グーグルのラリー・ペイジもみな内向型人間として有名です。

 一般には、人は真っ先に行動を起こす人の後を追う傾向があり、また雄弁な人に同意しがちになります。優れた考えや鋭い洞察力を備えているからではなく、ただ単に喋るのがうまいだけで専門家の地位にいる人が多いのです。ところが喋る能力と本当の能力とは関係がありません。喋るのがうまいというのはリーダーの資質に関係ありません。口が立つリーダーに引きずられて失敗することも多いのです。ついプレゼンがうまく、社交的であれば、その外見に引きずられて優秀だと思ってしまい、その結果、その人が喋る内容や批判が疎かにされてしまうのです。重要なのは喋る内容です。むしろ口下手なリーダーが真摯に誠実に喋る内容こそが重要なのかも知れません。

2.カリスマより重要なものは

 例えば、新しいプロジェクトを起こそうとアイデアを募集しても、最高のアイデアを思いつく者ではなく、平凡なアイデアなのにプレゼンがうまい者が選ばれることが多いのです。その結果、凡庸なアイデアによってプロジェクトは失敗します。

 ピーター・ドラッカーは、長年にわたりさまざまなタイプのCEOと仕事をしてきました。その中には、プライバシーを重視し自分の殻に閉じこもりがちな人もいれば、過剰なまでのコミュニケーション能力を持つ人もいました。稲妻のように迅速な決断をする人もいれば、慎重に時間を掛けて決断する人もいました。どちらのタイプであっても彼らはCEOとして成功しているのです。

 ドラッカーは「カリスマ性は、リーダーとしての有能さを保証するものではない」と言っています。研究結果でも、カリスマ的と見なされている人物は給料は高いが経営手腕がそれほど優れていないことが明らかとなっています。

 私たちは社交性に富んだリーダーが必要と思い込んでいますが、企業での大きな決定は少人数の会議でなされ、大人数の前で行なわれることはないのです。優れたリーダーに社交性は必要ないのです。内向的で人前に出ることを嫌うリーダーでもいいのです。それなら、他の役員や広報が表に出ればいいだけです。

3.優秀なリーダーの共通点は謙虚さ

 経営管理や企業の持続性・成長に関するコンサルタントであるジム・コリンズは、飛躍を遂げた数多くの企業や事業を調査しました。その結果、そうした企業には、魅力的でカリスマ性のあるリーダーは一人もいませんでした。彼らが成長したのは、「極めて謙虚であり、徹底的なプロ意識の持ち主だった」からです。

 コリンズは、「ビジョナリーカンパニー2」において、そのような人々を「第5水準の指導者」と呼んでいます。彼らは野心的ですが、企業家精神を発揮するのは、組織の利益のため、集団の目標達成のためで、個人の利益や名声を得ようとする野心のせいではありません。

 内向型の人間はよく内省し、観察や計画においても注意深く、想像力や創造力を発揮して問題の解決策の提案に集中することができます。更に、入念な調査を行ない、決定したことを完璧に遂行しようとします。

 コリンズは彼らの特徴として「謙虚で穏やかで物静かであり、自己抑制や自制心に優れ、控えめで内気」といった点を挙げています。

 以前にも、リーダーに最も必要な資質として「謙虚さ」を挙げました。そこでの「謙虚さ」とは「ひたすら低姿勢でいること」ではなく「確固たるポリシーや理念」を前提として「謙虚」であることが求められているのです。そのうえで、次の4つの姿勢が求められるのです。

  1. 役職や年齢に関係なくすべての人に等しく接し、その声に耳を傾ける姿勢
  2. 自分と違う意見や相反する考えを否定せず、真摯に受け止める姿勢
  3. 知らないことはもちろん、多少知っていることでも、改めて教えを乞う姿勢
  4. 常に自分を振り返り、自分の足りない部分を知り、認める姿勢

コリンズによれば、優れたリーダーの特徴は、謙虚さ、物静か、控えめ、無口、内気、寛大、温厚、出しゃばらない、良心的などです。

優秀なリーダーには「内向的人間」が多いというのは納得できる面もありますが、だからといって「内向的人間」が優秀なわけではありません。「外向的人間」で優秀な人も一杯います。要はその人の中身です。