中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

中小企業経営のための情報発信。中小企業から日本を元気に

「基本のき」を守る

f:id:business-doctor-28:20211201080705j:plain

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で132人、27県で新規感染者ゼロとなっています。成田空港に到着したナミビア人男性がオミクロン株に感染していることが明らかになり、同じ飛行機に同乗していた70人が濃厚接触者の認定されました。しかし既に彼らは入国しており、アプリで健康管理を要請する方針だと言います。これは、宿泊施設での隔離は出来ていない(自宅待機を要請)ということで、既に同乗者の1人に発熱の症状がみられます。オミクロン株に感染しているかは分かりませんが、結局は水際対策を強化すると言いながら笊で編み目から水が垂れ流れています。これでは市中感染するのも時間の問題です。岸田政権が早々に外国人の入国停止に踏み切ったことは評価して良いと思いますが、日本人や定住外国人に対する扱いはまだまだユルユルで、「最悪の事態を想定した対応」をとるのであれば、これについても厳格化すべきです。水際対策をとって外国人が入国できないことに伴う経済損失と水際対策の失敗により再び自粛生活を強いられることに伴う経済損失は明らかに後者の方が大きいと言えます。今一度水際対策の徹底を行ってもらいたいものです。

さて、今日は、プレジデント・オンラインの「トヨタやホンダはそこが違う 『最強の企業』と呼ばれる会社に共通するシンプルなこと」という記事を取り上げます。

トヨタやホンダと言った強い企業は、確固とした企業風土を築き上げています。

業界の最前線を走り続ける企業に共通していることは、非常にシンプルで、ごく当たり前のことを当たり前に行っているだけです。

1.「基本のき」が守られていること

 「挨拶をする」「ゴミを見つけたら拾う」「仕事の締め切りを守る」といった小学校で教わるような、人として「基本のき」が社員に浸透していること、これが強い企業にみられる共通点です。今年MLB で大活躍した大谷翔平選手も、礼儀正しく、球場のゴミを拾っていました。かつて日本人にはこうした躾が行き渡っており、だれもが「基本のき」を身につけていました。しまし、今はこうした「基本のき」が身についていない者が多いのです。これは若者だけに限らず、中高年にも言えることです。

 この記事では、「人としての基本が組織の風土・社風をつくり、これが最後の砦となって、組織を守っていける」と言っています。

 この「基本のき」が守られていないのであれば、その企業には危険信号がと灯っています。業績が悪化している企業は、この「基本のき」が守られていません。

 この「基本のき」を徹底し社員に体得させるためには、ただ単に言い聞かせるだけでは不十分で実行できているかどうかを確認する必要があります。実行できていなければいくら言ったとしても意味がありません。社員全員に浸透してこそ、企業風土や社風になっていくのです。

 社員からうんざりされようとやると決めたことはやりぬく、それがリーダーに必要な実行力です。別段難しいことを言っているわけではありません。「挨拶をする」「ゴミを拾う」「締め切りを守る」という当たり前のことです。当たり前のことなので当たり前に出来て当然です。しかし、まずは、この当たり前のことを当たり前にしなければ、土壌が緩いところに城を築いてもすぐに崩れ落ちてしまうのと同じです。まずは足場をしっかりと固めることです。足場を固めた上で業績をアップさせる戦略を積み上げていけば、足腰の強いチームや組織ができあがります。

2.まずは「挨拶」

 以前「心理的安定性の高い職場」について書いた際に、「朝の声かけ」の重要性について指摘しました。そのときに書いたように、上司が社員一人ひとりに声かけしている職場ではメンタルの不調を訴える社員が少なく、職場でのミスや事故も少ないのです。

 挨拶はコミュニケーションの基本です。コミュニケーションについては何度も書いていますが、より良い人間関係、信頼関係を構築するためのもので「言葉と思いのキャッチボール」です。

 確かに職場でのコミュニケーションというのは面倒くさいものです。ついつい、部下は上司とのコミュニケーションを避けて通ろうとします。それでは風通しの悪い職場になってしまいます。上司の方から声かけをすれば、嫌に思う部下はいないはずです。簡単に「おはよう」と挨拶すればいいだけです。それだけで終わってもいいですし、「最近調子はどう」などと一言二言会話をすればいいのです。

 この記事では、「挨拶強化月間を決め、そのときには役員が毎朝交代で『挨拶当番』としてエレベーターホールに立ち、出勤する社員に率先して挨拶をする」、「挨拶を達成できたかを社員に自己申告させる」ということが書かれています。そこまでする必要があるかという点で疑問がないわけではありませんが、挨拶ができておらず風通しの悪い職場では、挨拶が習慣化するまではそのように強制的に挨拶をさせる手段をとるのもいいのかも知れません。

3.リーダーが率先して行動しているか

 なぜ、今「挨拶」が重要なのかというと、チームや組織の根本的な問題は「能力」に起因しているわけではないからです。どのような組織やチームでもある程度優秀な人材がいて能力的には大きな差はありません。むしろ、結果を出せていないのは、社員同士のコミュニケーションや信頼関係の希薄さが不振要因になっている場合が多いのです。

 そのような状況ではいくら優れた戦略を行っても、高い目標を設定しても、どんな改善策を講じても、勝てるチームにはなりません。前述のように土台がしっかりと出来ていないからです。

 部下に長々とした訓示を垂れるよりも、「おはよう」「お疲れ様」というような朝の声かけ、挨拶の方が効果的です。これだけで信頼関係やより良い人間関係が構築でき、風通しのよう職場に変わります。

 一流の企業、一流のチームを作り上げるには、毎日の小さな事、当たり前のことを当たり前に行えるように徹底することです。部下に徹底するには上司・リーダーが率先して行動することです。挨拶をするのに年齢も立場も関係ありません。

 この記事では「部下は自分を映す鏡である。部下が動いてくれないの奈良、自分自身に問題があると考えた方がいい」と言っています。

 何事においてもリーダーが率先して行うことで部下もついてきてくれます。

4.トヨタやホンダは確固とした風土を築き上げている

 実行力のある会社にするには、何をすべきでしょうか。この問いに対する答えはシンプルで、この記事では「企業の風土を変える」ことだと言っています。答えはシンプルでも「企業の風土を変える」ことはシンプルではなくなかなか難しいものです。

 しかし、どのような時代でも生き残っていける企業になるには他社にまねできないような風土に変えていくしかありません。強い企業の代名詞でもあるトヨタやホンダは、確固とした風土を築き上げているから、トラブルに巻き込まれても、すぐに立ち直る底力を持っているのです。

 企業風土を変えるには時間がかかります。企業風土というのは長年にわたって醸成されてきたものだからです。

 声を上げるだけでは企業風土を変えることは出来ません。企業風土を変えるのに必要なのは行動です。この際に重要なのは、社員とのコミュニケーションの機会を重視し、自らの言葉で語りかけ、自ら行動を起こすことです。それは小さなことからでかまわないのです。「挨拶する」「ゴミを拾う」「締め切りを守る」という当たり前のことを自ら率先して行えばいいのです。

 これが強い企業に変わる第一歩となり、それが全社員に浸透していけば企業文化も変わっていきます。