中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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「優秀な人」とは「優しさに秀でる人」

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で373人と少なくなっていますが、下げ止まりしているようにも見えます。行動規制緩和の動きが加速していますが、規制がほぼ撤廃されたイギリスで、連日4万人を超す感染者で死者も200人超と、今年3月以来の高い水準となっています。新型コロナウイルスは消えてなくなることはないので、どのようにうまく共存していくかが課題となりそうです。アクセルを全開にすればイギリスのようになります。徐々にアクセルを踏んでスピードアップするとともにいつでもブレーキを掛けることができるようにすべきです。

インフルエンザの時期になりましたが、インフルエンザワクチンの供給が間に合っていないようです。昨年度は、皆が新型コロナの流行で感染対策をとるようになったことも一因してほとんど流行しませんでしたが、その結果集団免疫が形成されていないことから、今年の大流行が懸念されています。今年こそインフルエンザワクチンを接種すべきところ、新型コロナワクチンの製造でインフルエンザワクチンの製造・供給が遅れています。新型コロナの感染予防対策が、そのままインフルエンザ予防対策になります。感染者数が減ったからと気を緩めることなく、これまで通り感染予防策を取りましょう。

さて、今日は、まず幻冬舎GOLDONLINEの「『優秀』とは『優しさに秀でている』意味だ という斬新な解釈」という記事を取り上げます。

優秀なリーダー、優秀な社員など、よく一般的に「優秀」という言葉が使われますが、そこで使われている「優秀」とは、売上成績が良かったり、仕事をてきぱきこなす行動力であったり、新しいアイデアを出す発想力だったりします。確かに、これらも素晴らしい能力であることは間違いありません。

しかし、「優秀」 という漢字は「優しさに秀でている」と書きます。

誰よりも売上を作り、誰よりも行動力に優れ、誰よりも新しいことを発想しても、それだけでは優秀ではないのです。

真に優秀な人とは、字のごとく優しさに秀でた人なのです。

この記事で挙げられている店員は、「お客様の気持ちに寄り添った心の通う接客をし」「どんな問い合わせにも嫌な顔をせず快く対応し」「たった数百円の物のために、お客様が納得されるまでお客様に何時間も付き合う」のです。たった一人のために、たった数百円のために、これほどまで親身になれるということは誇るべきことです。非効率であることは明らかですが、お客さまに感動を与えます。お客様との信頼関係が生まれ、お客様は、この店員からしか買わなくなります。

また、この店員は、一緒に働く仲間に向けても優しさを発揮しています。誰かが重たい荷物を運んでいれば、頼まれなくても手伝います。汚れている場所があれば率先して掃除します。困っている人がいれば自然に声を掛けます。

こうした一人の店員のやさしさは伝播します。誰もが優しく人に接するようになるのです。優しさは次の新たな優しさを生むのです。

また、この記事では、「大切な人が大切にしていることを大切にする」ということが書かれています。

  • 感謝するのは大切。人に優しくしてもらったら必ずありがとうと言う
  • 挨拶することは大切。人に会ったら必ず挨拶をする
  • 間違ったことをしたら謝るのは大切。人を悲しませたら必ずごめんなさいと言う
  • 友達や仲間は大切。誠意をもって付き合いなさい

など大切なことはいっぱいあります。

子どもの頃に教えられた「大切なこと」が、大人になるにつれて「当たり前」になってしまいます。「みんなが挨拶するのは当たり前」「従業員が働くのは当たり前」「お客様がくるのは当たり前」となっていくのです。こうして、大切なことを大切にしなくなっていくのです。

「大切に思う」ことと「大切にする」こととは全く違います。思うだけではだれでもできます。「大切にする」というのは行動が伴います。

やるべきことは「大切な人が大切にしていることを大切にする」という行動なのです。

そのためには大切な人が何を大切にしているかを知らなければなりません。そのためには、ここでもコミュニケーションが大切になります。コミュニケーションは人と人との関係、信頼関係を構築するものです。相手のことを知り理解し、共感することです。

それは上司と部下、売り手と買い手といった関係に関わらず、相手のことを親身に思い、相手のことを知り、理解し、相手と共感することです。そこには相手のことを思う優しさがなければなりません。

次にみんなのライフハックDIMEの「大企業やメガベンチャーの社員はなぜ謙虚な人が多いのか?」という記事を取り上げます。一昨日も、リーダーの資質として「謙虚さ」が重要であると書きましたが、「謙虚さ」は「優しさ」を内包しているように思います。その時にも書きましたが、「謙虚さ」は「ひたすら低姿勢であること」ではなく、その前提として「確固たるポリシーや理念」がなければなりません。それは

  • 役職や年齢に関係なくすべての人に等しく接し、その声に耳を傾ける姿勢
  • 自分と違う意見や相反する考えを否定せず、真摯に受け止める姿勢
  • 知らないことはもちろん、多少知っていることでも、改めて教えを乞う姿勢
  • 常に自分を振り返り、自分の足りない部分を知り、認める姿勢

です。

この記事では、「謙虚」とは、次のようなことを意味するとしています。

  • 電話やメールでの言葉や表現
  • TPOをわきまえた言動
  • ビジネスマナー(服装や身なり、ルールや約束を守る姿勢など)
  • 社会常識や教養
  • 自分を客観視する力
  • 相手への配慮

また、大企業やメガベンチャーの社員において謙虚な人が多い理由として

  • 恵まれた私生活
  • セルフイメージがいい
  • 密度の濃い競争の空間でもまれる

を挙げています。

確かに、一面そうした面もないわけではありませんが、謙虚さというのは、その人に備わった人間性です。生まれつきのものではありませんが、環境の中で育まれていくものです。環境を整えることで、育て磨くことができるものです。それは大企業やメガベンチャーかどうかとは関係ありません。大企業やメガベンチャーには、傲慢さや自尊心、自信過剰な態度を取り、他人を見下す人も多いのです。

中小企業や零細企業だからといって、卑屈になる必要はありません。ここにも(むしろ中小・零細だからこそ)、先ほどの店員のように優しさに秀でた優秀な人はいます。また優しさは伝播し、新しい優しさへとつながっていくのです。中小・零細だから社員の数も少ないので、伝播のスピードは速く、全社員が優しさに秀でた人になるのも早いのです。