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アンラーン

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で15万2452人で過去最多となりました。大阪も初めて2万人超えとなり、30府県が過去最多を更新しています。政府は、こうした爆発的な感染拡大に対し、これまで通り「行動制限を行なうつもりはない」との姿勢を示しています。しかし過去最多を更新する地域では医療提供体制が逼迫し、一般医療に影響を及ぼ筒ある地域もあります。地域の実情に応じた対策が必要で、場合によってはまん延防止等重点措置が必要な地域も出てきます。柔軟かつ臨機応変の対策が求められますが、頭の固い政府ではこれまでと同じく後手後手の対策で感染者を増やし、重症者・死者を増やすことになりそうです。

さて、今日は、Forbes JAPANの「古い考え方や行動を捨てる『アンラーン』で急激に変化する現代を生き残る」という記事を取り上げます。

1.アンラーン

 刻一刻変化し先行きが見えない現代において、過去の習慣や古い考え方や因習にとらわれていたのでは、前に進むことはできません。どれだけ古い考え方や行動を捨てること、つまり「アンラーン(学習棄却)」できるかが重要になります。

 学習というのは、新たな知識を積み上げることだけではありません。過去の時代に自分のキャリアを規定してきた知識が、今は邪魔になっているということもあります。こうした振るい知識や考え方をアンラーンすることも学習なのです。新しい知識をインプットするのも学習ならば、振るい知識を捨てるのも学習なのです。新しい知識や考え方をインプットするのに積極的であっても、振るい知識や考えを捨てるという決断がなかなかできないのも人間です。断捨離が流行っていますが、モノだけでなく知識や情報の断捨離も必要なのです。

 かつては役に立った考え方や身につけた慣習から自由になり、見直し、自らを遠ざけるプロセスです。それは知識や経験を忘れたり、除去したり、捨てるということではなく、時代遅れの情報を手放し、効果的な意思決定と行動に役立つ新しい情報を積極的に取り入れる意識的な行動です。

 過去の自分に成功をもたらした考え方や後Ⅷ銅を捨て去るというのはなかなか難しいモノです。しかし、これを捨てなければ、未来をつかみことはできません。こうした古い考え方や行動が新たな成功の妨げになっているのです。

2.現状に適合することは機敏な方法

 学校で優秀な成績を収めた人がビジネスで大成できるとは限りません。むしろ、学校の成績は並以下だった人がビジネスで大成している例は枚挙に暇がありません。

 学校では先生が模範を示し、それに従っていれば優秀な評価を得られます。ビジネスや人生に模範というものは滅多にありません。仮にあったとしても、それに従っているだけでは平均点がとれるだけです。ビジネスにおいて並外れた点数をとるためには、真似るだけではいけません。以前にも書きましたが、全く新しいアイデアを思いつくことは難しいですが、「既存知」と「既存知」の組み合わせでイノベーションが起きます。この「既存知」と「既存知」の組み合わせは模倣ではありません。これをなすにはセンスが必要です。ビジネスはセンスです。学校ではスキルや俊樹を教えますがセンスを磨くということを教えません。学校を卒業し社会に出て経験を積む中で自らセンスを磨くしかないのです。

 ラーニングは、新しい知識の習得でスキルですが、アンラーニングは、時代の流れや変化を的確に把握し、何が捨てるべき知識や考え方かを的確に判断できなければなりません。これはスキルではなくセンスです。

 アンラーニングとは、現状に適合することは機敏な方法であることを意味しています。時代遅れの情報から離れ、新しい情報を考えに取り入れることで、結果的に自分の行動を順応させられる能力を開発する必要があります。これはセンスです。

 センスは生まれつき備わっている部分もありますが、磨くことはできます。スキルのようにアンチョコ本(ハウツー本)で習得することは不可能ですが、努力して磨くことは可能です。楠木建教授によれば、センスは「具体と抽象の往復運動」です。ビジネスというのは、具体じゃないと意味がありません。その具体的なものを「要するにこういうことか」と抽象化して頭の引き出しに入れ、課題や問題(具体)が起きたときに頭の中の引き出しから出して新たに起こった具体に適用するのです。この引き出しがやたらに充実している人がセンスのいい人です。この引き出しを増やすことでセンスは磨かれるのです。