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マイクロマネージャーの兆候と対処法

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で4607人、そのうち東京635人、神奈川221人、埼玉211人、千葉146人、愛知225人、大阪1050人、兵庫473人、京都150人、福岡334人、沖縄66人、北海道110人などとなっています。昨日から4都府県に3度目の緊急事態宣言が発令されましたが、各地の人出はそれほど減少せず、営業している店舗では行列ができているような状況でした。「自粛慣れ」「緊急事態宣言慣れ」で危機感や緊張感がない人ばかりです。いつも口を酸っぱくして言っていますが、今一度気を引き締めて頑張りましょう。

さて、今日は、Forbes JAPANの「マイクロマネジャーになっていない?気を付けるべき3つの兆候」という記事を取り上げます。

まず、この記事を入る前に、マイクロマネジャーとは何かについてみておきます。

2015年4月2日Harvard Business Reviewの記事にマイクロマネージャーについて詳しく書かれていました。マイクロマネージャーとは、部下に対して細かく管理・干渉するマネジャーのことで、過剰管理をやめられない人のことです。多くのマイクロマネジャーは自分がそうであるとは自覚していません。次のような兆候があれば、マイクロマネジャーの可能性が高いということになります。

  1. 部下の成果物に深く満足できたことがない。
  2. 自分ならその仕事を違うやり方で進めるのに、というもどかしさを頻繁に覚える。
  3. 細部にこだわり、修正を加えることに大きな誇りを持っている。
  4. すべての部下について、どこにいるのか、何に取り組んでいるのかを常に把握していたい。
  5. 頻繁に進捗報告を求める。
  6. メールのCCに自分が含まれていることを好む。

過剰管理は短期的には成果を上げるかもしれませんが、長期的にはチームと組織、そして自分自身に悪影響を与えます。自分の生産性が下がり、細かいことに囚われるため重要な仕事に割くキャパシティがなくなります。

Forbes JAPANの記事に戻りましょう。

「部下の作業スピードが遅い」「ためらいがちに作業している」「作業に苦労している」「動きが非効率的である」などの場面に遭遇されば、マネジャーは自分も作業に参加して部下によりよいやり方を見せるか、自分でやってしまいたいという衝動にかられたことはあるはずです。これが一般的なマイクロマネジャーの兆候で、どれほど小さく大したことがない点も含めて、プロジェクトや作業のあらゆる面を管理しようとします。マイクロマネジメントは従業員に具体的な作業方法を指示するなど明確な形で現れない場合もあります。よりわかりづらい兆候として次の3つが挙げられています。

  1. 他者からのアイデアに苛立ちを感じる・・・マイクロマネジメントは業務の管理だけでなく、他者のアイデアの拒絶という形でも現れる。自分のアイデアでないという理由で他者のアイデアを好ましく思わない。
  2. 自分のやり方が常に最善だと考えている・・・確かに経験や実績からすれば最善なやり方かもしれないが、部下を育成するためには、自律性と失敗を学ばせなくてはならない。
  3. 自分のやり方がよいと実証できなくてもそれを貫きたがる・・・これが一番厄介である。自分にはその分野で可視かな専門性がないのに自分のやり方を通したがるのは一番始末に悪い。自分に正直になることだ。

では、こうしたマイクロマネジャーの過剰管理を辞めるには何をすればいいのでしょうか。再びHarvard Business Reviewの記事に戻って説明します。

1.正当化をやめる。

 人間は自分の行動にあらゆる理由をつけて正当化するものです。マイクロマネジャーもそれは同じです。マイクロマネジャーが干渉を正当化する理由はいろいろあります。例えば、「自分がやれば早く終わる(部下に任せても正しくできないから時間の無駄だ)」「仕事を期日に間に合わせなければ自分の信用が危うくなる」「チームの仕事に深く関与しなければ、私の価値を上司にアピールできない」などです。しかし、マイクロマネージャーのこうした言い分によってチームは無力感を抱き士気を奪います。過剰管理すべき理由ではなく、すべきでない理由を考えるのが大事です。

2.仕事の優先順位を決める。

 過剰管理を招いているのは小さなことへのこだわりです。些事を手放すことこそ、過剰管理から脱却するカギとなります。すぐにするのは難しいかもしれませんが、少しずつ手放すことです。仕事の一覧を見て部下に任せられる簡単な仕事はどれかを決めればいいのです。自分が優先すべき仕事、自分が最も価値を付加できる仕事を特定し、そこに大半のエネルギーを使うことです。

3.「How(どのように)」ではなく、「What(何を)」を示す。

 成果物に何かを期待するのは悪いことではありません。しかし、期待を共有するのとその達成方法を指示するのとは違います。マネージャーの役割は割り当てる仕事の満たすべき条件を明確に設定することです。最終成果物のイメージをしっかり説明すべきですが、それをどのような方法で達成するかについては詳細な指示を出すべきではありません。任せればいいのです。部下のアプローチが自分と異なっていても、優れた結果をもたらす可能性は十分にあります。

4.成功を期待し、少しばかりの失敗を許容する。

 過剰管理が必要と感じているマネジャーん根底にあるのは、失敗への恐れです。必要なのは、部下たちを成功に向かって奮い立たせることです。成功のイメージを明確に描き、その成功条件を満たすために必要なリソース、情報、サポートを提供するのです。功績にはしかるべき評価を与えれば、チームが失敗しても長期的には良い業績につながります。

誰しも過剰管理されたくありませんし、過剰管理して嫌われるマイクロマネージャーになりたくないはずです。マイクロマネージャーの兆候をつかみ、知らず知らずに自分がマイクロマネジャーになっていないかをチェックし、正しい方向を進んでいきましょう。