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上司が部下に提案を求める本当のワケ

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おはようございます。

全国の新規感染者は429人で、日曜日ながら500人を切り全国的には減少していますが、北海道が増加しています。緊急事態宣言解除に伴い旅行客が増加していることが一因かもしれません。緊急事態宣言後、各地に人出は増加し、この週末も繁華街など人で溢れていました。大阪など近畿3府県は、24日までで時短営業をや通常営業に戻すようですが、こうした早計な行動規制緩和が吉と出るか凶と出るかは誰にもわかりません。しっかりとした感染防止対策をとって営業してもらいたいものですし、利用する側も節度を持って飲食を楽しんでもらいたいものです。

さて、まずは、ダイヤモンドオンラインの「上司が部下に『提案』を求める本当のワケ 手柄を横取りされてない?」という記事を取り上げます。

以前にも、平気で手柄を横取りする、人に責任を擦り付ける人については書きました。多くの場合、そうした人たちには、罪の意識や悪いことをしているという感覚が欠落しているのです。横取りされたり責任を擦り付けられた側からすれば、何度こんなことするの」と首を傾げ憤りを覚えますが、相手は「何かあったの」程度の間隔しか持ち合わせていません。

心理学者によれば、人の手柄を平気で横取りする場合も平気で責任を擦り付ける場合も同じ心理メカニズムが働いているようです。ここには、自分の貢献を過大視し、自分の責任を過小視する「認知のゆがみ」があるのです。非常に調子のよい「認知にゆがみ」には閉口しますが、大なり小なり誰でも「認知のゆがみ」を持っています。無意識のうちに自分に都合がいいように解釈するのも「認知のゆがみ」によるものです。

人の手柄を横取りしたり責任を擦り付けたりするのが平気な人は、この「認知のゆがみ」が度を越しているのです。「利己的帰属」「自己愛」が強すぎて、目が曇っているのです。

上司が、提案するように求めてきたので、自分のアイデアを提案したところ、会議で、上司があたかも自分のアイデアであるかのように発言したという経験を持つ人は多いのです。これも手柄を横取りするケースに当たります。

1.上司が部下に提案してほしいという4つのパターン

 上司が部下に提案を求める場合、この記事では4つのパターンがあると言っています。中には、真剣に会社をよくしたいと思っている場合もあるので、そのときの状況をよく見て、それに合わせた対応をする必要があるのです。

  1. 改善したいという意思はないが、提案などの機会のためにアイデアが必要
  2. 改善したいという意思はないが、当人の評価につながるアイデアなら歓迎
  3. 改善したいという強い意図があり、そのための良いアイデアを歓迎
  4. 改善よりも部下の育成のためにアイデアを纏めさせる訓練を積ませたい

 3,4の場合は、部下の提案やアイデアを横取りしようとする意図は見られず、会社への貢献や部下の育成を主眼に置いているので、問題はないでしょう。問題は、1,2の場合です。この場合には利己的帰属や自己愛が強く、部下の手柄を横取りする可能性が高くなります。

2.「提案してほしい」にどれだけ真面目に付き合うか

 3、4のケースでは、会社をよくしたいという意図や部下の育成という目的があるので、部下としても真剣に考えて自分なりの提案やアイデアを出すことがベストです。

 それでは、1,2の場合には、上司の言うことををいい加減に聞いておればよいのかというとそうでもありません。この場合でも、自分の考えをレベルアップし、まとめる機会、自分を成長させる機会と捉えて、真剣に考えることが必要です。それが自分のため、自分の成長につながります。

 もっとも、自分のアイデアや提案を横取りされる場合を考えて予防措置をとることです。アイデアを盗まれるのを防ぐために極力メールなどを使って証拠を残すことです。口頭で意見を求められたりアイデアを出した場合にも、後からそのやり取りを期した確認メールを出すことで証拠は残せます。他の関係者とも情報共有できるCCで送付することも効果的です。

 証拠を残すということは、責任を擦り付けられないためにも不可欠です。

 争いを起こすことは、日本の組織では好まれませんが、いざという時に身を守る手立ては講じておく必要があります。

次に、Forbes JAPANの「真に謙虚なリーダーの3つの特徴」という記事を取り上げます。

以前にも謙虚さは、リーダーの重要な資質であるということを書いたことがあります。

多くのリーダーは、謙虚な人は他者の言いなりになりがちだと考えているために、謙虚な姿勢を示すことができません。自分は謙虚だと公言するリーダーも、傲慢さや自尊心を強さだと考えているため、謙虚なふりをしているだけということも多いのです。

この記事で挙げられている、謙虚なリーダーの3つの特徴は次のようなものです。

  1. 全員が評価される包摂的な文化を創る・・・謙虚なリーダーは自分の支配力を強調するのではなく、各チームメンバーが自分の姿や超え、価値を認識され尊重されていると感じるような包摂的な環境を作るように努める。
  2. 理解と学習の意図をもって聞く・・・謙虚なリーダーは間違いを犯した場合に誰かに責任を押し付けるのではなく、間違いを認めてそこから学ぶ。
  3. 改善の機会として批判を歓迎する・・・謙虚なリーダーは自分の欠点を理解し、他者からの批判を受け入れる。批判におピ手大切なものは改善と学びであることを理解している。

 以前にも書きましたが、リーダーに必要な資質である「謙虚さ」は、「ひたすら低姿勢でいること」ではありません。謙虚な中にも「確固たるポリシーや理念」がなければなりません。「確固たるポリシーや理念」を前提として、「謙虚」であることが求められるのです。そのうえで、次の4つの姿勢が求められるのです。

  1. 役職や年齢に関係なくすべての人に等しく接し、その声に耳を傾ける姿勢
  2. 自分と違う意見や相反する考えを否定せず、真摯に受け止める姿勢
  3. 知らないことはもちろん、多少知っていることでも、改めて教えを乞う姿勢
  4. 常に自分を振り返り、自分の足りない部分を知り、認める姿勢