中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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2021年を振り返り、2022年を迎える

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おはようございます。

2021年の大みそか、今年最後になりました。

今年1年ブログをご覧いただきありがとうございました。

今日は、2021年を振り返ってみたいと思います。

2021年は新型コロナウイルスに振り回された1年でした。前半はワクチン接種が思うように進まず、政府がとった対策は後手後手で、この1年のほとんどが緊急事態宣言下もしくはまん延防止等重点措置の実施期間で、通常営業に戻ったのがここ1,2か月、ところがオミクロン株の市中感染が見つかり、今後が見通せない状況のまま1年を締めくくることになりました。来年早々にも第6波襲来の懸念があり、まだまだコロナからの脱却は出来そうもありません。

コロナ禍で、多くの企業が新しい試みを行い、コロナ禍に打ち勝とうと努力してきました。しかし、新たなサービスの提供に成功したのは一部にしかすぎません。

外食産業はテイクアウト、デリバリーで増収・増益を図った企業がある半面、テイクアウトメニューを用意しても適切な売上や利益を出せなかった飲食店も多くあります。

多くの企業や飲食店が様々な工夫をされてきたのは分かります。厳しい言い方かもしれませんが、顧客が何を求めているのかを理解しないまま、横並び的に他の企業・飲食店と同じようなスタイルをとっても、上手くいくはずはありません。顧客が何を求めているのかを理解し、求められていないものはスパッと切り捨てる覚悟も必要です。これまでと同じことをしながら、更にそれに新たなサービスを付け加えても、費用はかさむだけです。経営学でよく言われるように、「選択と集中」が大切なのです。

2022年に向けて、次の2つを考える必要があるように思います。

1.自社の「強み」を明確に把握する

 自社の「強み」を把握することは、コロナ禍でなくても当然必要なことです。しかし、コロナ禍というか、この混迷するビジネス環境の下では、自社の「強み」がさらに重要になってきています。

 戦略を組み立てるのに必要なのは、「自社が対応している環境、即ち業界構造をどのように認識するか」ということと「自社の強みと弱みをどのように認識するか」ということです。外部環境と内部環境の客観的分析を通じて、自社の「強み」と「弱み」、市場の「機会」と「脅威」を見極めるSWOT分析からTOWSマトリクスを作成することで、戦略オプションを発送し、最適な戦略オプションを決定することができます。

 この中で次の4つの戦略オプションが考えられます。

  1. SO戦略・・・市場機会をとらえて、自社の強みをいかに利用するか
  2. ST戦略・・・脅威を避けて、自社の強みをいかに利用するか
  3. WO戦略・・・自社の弱みを克服して、いかに機会を利用するか
  4. WT戦略・・・脅威を避けて、いかに弱みを最小化するか

 最も強気の戦略がSO戦略であり、最も弱気の戦略がWT戦略です。自社の弱みを克服するというのはなかなか難しいものです。自社の「強み」を利用する方が容易です。

 そのために、自社の本当の「強み」を明確にする必要があります。

 以前にも書きましたが、自社が「強み」と思っているものが「強み」でないこともあります。顧客が求めているニーズは何かを的確に把握し、そのニーズに応えられる自社の「強み」は何かを真剣に考えることです。自分自身で考えていても答えは出ないかもしれません。客観的に第三者に聞くということも大切です。そうして見出された自社の「強み」をもとに、何にフォーカスするのかを「選択」する必要があります。他社がこうしているからではなく、自社の強みを軸としたサービスによってアフターコロナに適応していくべきなのです。場合によっては、今の業態に固執することなく、他の業態に思い切って切り替えていくというのも必要になるかもしれません。

2.付加価値を考える

 コロナ禍で、かつてのように低価格であれば売れるという時代でなくなってきているように思います。例えば飲食を例に挙げますが、コロナ禍で外食の機会は大幅に減りました。おうち時間が増えて、巣籠もり需要で高級な食材が売れていますし、たまに外食するなら美味しいものを食べたいと高級なお店が流行っています。

 これからは、客数が減る中で薄利多売を狙うのではなく、付加価値を付けて適正価格で売上・利益を上げることが求められるようになるように思います。

 そうすると、ここでも顧客が求めるニーズは何かを把握して、そのニーズに合致した付加価値を提供することが大切になりますし、その付加価値を提供できる自社の強みを把握することが重要になってきます。

 アフターコロナの時代には、自社の存在意義を掛けた勝負が始まるのです。2022年はそうした時代の幕開けになるように思います。

 来年もよろしくお願いいたします。