意識の高いZ世代の対処法
おはようございます。
昨日の新規感染者は全国で3万2471人、東京では4836人と2ヶ月ぶりに5000人を下回りました。第6波が収束に向かいつつあることは間違いありませんが、第5波の終わりには東京で100人を下回っていましたので、まだまだ先は長く、油断はできません。減少傾向にあるからといって気を緩めることなく、これまで通り感染防止に注意しつつ生活するしかありません。
さて、今日は、東洋経済オンラインの「『意識高いZ世代に戸惑う』上の年代が心得たいこと、まずは受け止め、個性をどう活かせるかだ」という記事を取り上げます。
Z世代というのは、一般に1990年中盤~2000年半ばくらいまでの人々で、子供の頃から社会問題に触れて考える機会が多く、社会をよりよく変えたいという大志を抱く者も多いといわれています。このZ世代の若者が社会人として企業で働く時代になり、Z世代を部下としてマネジメントする上司・管理職の悩みはつきません。
jこの記事では、意識高めのZ世代のポテンシャルを引き出すマネジメントについて書かれています。
1.「意味のないことはやりたくない若者」に悩む管理職
Z世代のキーワードは、デジタルネイティブであること、学生起業家やYouTuberなどの多様な生き方を肯定していることです。そして、社会課題への意識が高いことです。これらは、東日本大震災を筆頭に相次ぐ自然災害を目のあたりにし、正規・非正規雇用問題やジェンダー問題など上の世代に倉B寝て社会にさまざまな問題を日常的に見聞きしているのです。これはインターネットが普及しネットに慣れ親しんできているから、さまざまな情報が入っていくのです。
Z世代の人たちは、意識が高く、「人の役に立ちたい」と目的意識を持って仕事に向き合おうとします。これは、裏を返せば、「意味のない仕事はしたくない」という意識に繋がります。
多くの上司・管理職が頭を悩ませるのは、仕事を任せようとすると、彼らが「これって何の意味があるんですか?」と問いかけてくることです。上司や管理職の上の世代にとっては、与えられた仕事は黙々とするというのが常識でした。上司に対し「何の意味があるんです」なんて問い返すことは非常識そのものでした。
しかし、時代は変わっています。これを受け入れるしかありません。言われたことを黙々とこなし、地道に経験を積んで実績を重ねさせるというわけにはいかないのです。意味がないと判断すれば、彼らはさっさと会社を辞めてしまいます。これまでのマネジメントは通用しないのです。
2.目の前の仕事と、本人のやりたいことの接続
上司や管理職から見れば、「新人のくせにやたらと理屈っぽい。大きいことばかり言って足下がおろそかになっている」というように感じることもあるでしょう。
仕事というのは、社会貢献が実感できる仕事だけで成り立っているわけではありません。それはほんの一握りの仕事で、「クソどうでもいい仕事(ブルシットジョブ)」とはいわないものの、本当に意味があるのかと思わせる地道な仕事や作業がほとんどです。しかし、そうした仕事をこなさなければ組織や会社は回っていきません。
特に新人の場合、経験を積ませる意味もあり、往々にして、本人の希望とは違う地味で目立たない仕事や作業が振り分けられます。
目の前の仕事と本人がやりたいこととをどのように結びつけるのかというマネジメントが重要です。そのためには、地道で意味がないと思える仕事が、どのように会社の目標や本人がやりたいことつながり、それをこなすことでどのような成果が生まれるのかを、上司が丁寧にわかりやすく説明することです。意味づけが腹落ちすれば、やる気が生まれ、自分の意思で積極的に行動するようになります。
まずは、本人が何をやりたいのかを聞いてあげること、そしてその思いを受け止め、今の仕事とそれがどのように繋がるのかを一緒に考えてあげると言うことも大切になります。要は「相互理解」です。
3.部下のやりたいこと具体化する
上司や管理職にとって、部下のやりたいことを具体化することも大切です。やりたいことが具体的でなければ今の仕事とどうつなげるかが明確にはできません。普通、部下のやりたいことは抽象的です。そのやりたいことを、具体化して、「何時までに」「どうやって」を決める、その中に今の仕事を組み込むのです。そうすることで、今の仕事は、やりたいことへの第一歩と位置づけられるようになります。
仮に、今の仕事がやりたいことと直接結びつかなかったとしても、その仕事を通じて「どのように成長するか」「どのようなスキルを身につけるか」という視点は欠かせません。単に今の仕事や目先の目標だけでなく、中長期的な目標を示すことも大切です。その中で会社における中長期的な目標と本人の中長期的な目標とがどのように関連するかを示してあげることです。
4.多様な価値観を尊重し、強みを掛け合わせる
上から降りてきた目標を分配し部下に持たせ、みんなに同じやり方で指導するだけでは今の組織は成り立ちません。
一人ひとりの価値観や目標に淡さ得てやる気を引き出さなければなりません。
今の管理職は大変です。それぞれの個性に合わせた育成支援や業務達成支援が必要になります。1on1ミーティングは、部下一人ひとりの個別性に対応したマネジメントの手法の一つでもあります。
従来型のマネジメントで部下が成長し成果を上げている組織なら、問題はありませんが、多くの組織では、これまでの方法で育成が難しくなり、思うような成果や業績が上げられていないのです。
Z世代は、自社の利益追求をするような企業姿勢に敏感に反応し、ブランドよりも社会貢献に重点を置いて商品やサービスを選ぶと忌まれます。上の世代では配慮できない問題点をZ世代の部下が見つけてくれるかも知れません。
また、敢えて全く異なる価値観や視点を持つ先輩とチームを組ませることで、それぞれの強みが賭け合わさって、それぞれの弱点をお互いの強みで補完し合うことが可能になります。
「柔軟な発想力はあるが、行動が伴わないZ世代」×「アイデアを形にすることは得意だが、自ら発想するのは苦手なX世代・Y世代」
でイノベーションが起こせるかも知れません。