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リーダーの新常識

おはようございます。
昨日の新規感染者は全国で8万1491人で2日連続で10万人を下回りました。政府は、入国上限撤廃やビザ免除など水際対策のさらなる緩和を検討していますが、インバウンドに期待する以外に活路を見い出せないとしたら、政府の経済対策や円安対策は極めて粗末というしかありません。

さて、今日は、ダイヤモンドオンラインの「強い上司は『時代遅れ』で嫌われる!100年で大変化したリーダーの常識」という記事を取り上げます。

「リーダーとして、強い言葉でメンバーを引っ張らなければならない」というのは一昔前の話だというのです。そのようなリーダーは時代遅れ、むしろ嫌われるのです。

1.「上司に力強さ入らない」と言われる時代

 「今の部下は何を上司に期待しているのか」についてリクルートマネジメントソリューションズの「2021年新入社員意識調査」があります。これによると、ここ10年で上司に期待することが大きく変わっているのです。

 まず上司に期待することの上位2つは

  • 第1位 相手の意見や考え方に耳を傾けること
  • 第2位 一人ひとりに対して丁寧に指導すること

となっています。この「耳を傾ける」「丁寧に指導する」がトップ2で、いずれも、ここ10年で大幅に数字を伸ばしている要素です。

 逆に大きく数字を落としている要素が次の3つです。

  • 第6位 言うべきことはいい、厳しく指導すること
  • 第7位 仕事に情熱を持って取り組むこと
  • 第8位 周囲を引っ張るリーダーシップ

 これは新入社員を対象とした意識調査ですが、仕事への情熱も不要、周囲を引っ張るリーダーシップも不要というのには衝撃を受けます。メンバーを率いて仕事をさせるのがリーダーの役割であり、リーダーが情熱を持って取り組むことでまわりをも引く込むことができるというのは間違いなのでしょうか?私は間違っているとは思いませんが、価値観や生活スタイルが多様化する今、上司に何を求めるのかと言うことも大きく様変わりしていることは頭に入れておくべきです。10年前のように仕事人間ばかりではなく、ライフワークバランスを重視する人、気に入らなければすぐに転職する人、出世を望まない人などさまざまな社員がいるのが現状です。それぞれの社員の特性に応じた指導・育成が必要になってきているのです。

2.Z世代の若者への接し方

 Z世代というのは、一般に1990年中盤~2000年半ば嫌いまでの人々で、子供の頃から社会問題に触れて考える機会が多く、社会をよりよく換えたいという大志を抱く者も多いと言われています。このZ世代の若者が社会人として企業で働く時代になり、Z世代を部下と餅マネジメントをする上司・管理職は大変です。

 Z世代のキーワードは、デジタルネイティであること、学生起業家やYouTuberなどの多様な生き方を肯定していること、更に社会課題への意識が高いことです。

 この記事では、彼らが受けてきた教育に、その答えがあると言っています。これまでの「詰め込み型教育」ではなく、「生徒の個性を重視する教育」が導入され、先生殻の押しつけではなく、「話し合い」によって正解を導く指導に大きく変わったことが要因だというのです。その中で、ディベートを学び、お互いの考え方をソン中央市ながら、ディスカッションするのです。

 こうした点が、Z世代の人々の価値観や考え方に影響を及ぼしていることは否定できません。また、このことが、上司に厳しさや力強さを求めない理由のようにも思えてきます。しかし、企業は学校と異なり、仲良し集団ではありません。生き馬の目を抜くようなグローバルな競争の中で勝ち残り、常に成長発展していかなければならない存在です。リーダーに厳しさや力強さがなければ、生き残ることは難しくなっています。

 リーダーに厳しさや力強さが不要になったわけではありません。

 Z世代の若者たちは、ある意味「ゆとり教育」にぬるま湯の中で、厳しさや力強さの本当の意味を教えられずに育っているように思います。

 時代は変わっています。それを受け入れるしかありません。言われたことを黙々とこなし、地道に経験を積んで実績を重ねさせる、ときに厳しく指導するというわけにはいきにくくなっています。嫌だと判断すれば、彼らはさっさと会社を辞めてしまいます。今までのマネジメントが通用しなくなっています。

 彼らが上司に求める第1位は「耳を傾けること」、第2位は「丁寧な指導」です。本人の話を聞いて、その思いを受け入れることです。要は相互理解です。相互理解ができ、信頼関係ができれば、厳しさや力強さを発揮しても、ついてきてくれるはずです。