ウイルスより恐ろしいもの
おはようございます。
GWが無事に終わりました。
昨日の東京都の感染者数は38人、全国で122人と大幅に減りました。これが国民が自粛に真剣に取り組んだ成果ならうれしいことです。GWで検査の検体が少ないことが理由ならがっかりです。それでもGW中の人では大幅に減少していたようです。強制されなくても自主的に守る日本人はすごいなと思います。しかし、ニュースを見ていると、コロナが原因の近隣トラブル(例えば、家に子供がいて五月蝿いとか、ピアノの音がうるさい、公園の声がうるさいなど)が多発し、ルールを守って営業しているのに嫌がらせをする心無い人々など、日本人の優しさが感じられないものもあります。先日「自粛警察」で書きましたが、鎌田医師の話によれば、「そのようなことが起きるのは未知のウイルスとの戦い方が判らず、他者を非難することで自らの恐れやストレスから逃れようとしているせい」だからだそうです。必要なのは分断ではなく団結です。
日本赤十字社が、「ウイルスの次にやってくるもの」という動画を配信しています。
- ウイルスから身を守るために?
- きちんと手を洗うだけで、感染する確率はぐんと下がる。
- でも、心の中にひそんでいて流れていかないものがある。
- そいつは、お腹を空かせているみたいで、
- 暗いニュースや間違った情報を、たくさん食べて、どんどん育って、
- 先の見えない状況を、「もうみんな助からない」と。
- 誰にもまだ分からないことを、「誰かが隠しているのだ」と。
- そいつは、人から人へと広まっていく。
- 「あの人が病気になったのは、誰のせい?」
- 「ウイルスが広まったのは、あいつのせいだ!」
- 「世界がこうなったのは、あいつのせいだ!」
- 人と人が傷つけあい、分断が始まる。
- そいつは脅かす。
- 「もしも感染していたらどうする?」
- 「あんな風に言われたらどうする?」
- みんな熱があっても、隠すようになる。
- 具合が悪くても、元気なふりをするようになる。
- もう誰が感染しているか分からない。
- ウイルスがどんどん広がっていく。
- 鏡を見ると、
- そこに、もう、あなたは、いない。
- 恐怖
- ウイルスの次にやってくるもの。
- もしかしたらウイルスよりも恐ろしいもの。
- わたしたちが恐怖に飲み込まれる前にできること
- 恐怖に餌を与えない。
- 時にはパソコンやスマホを消して、暗いニュースばかりを見すぎるのはやめよう。不確かな情報を、うのみにしないで、立ち止まって考えよう。
- 恐怖のささやきに耳を貸さない。
- 恐怖は、話を大げさにして、おびえさせる。誰にもまだ分からないことは、誰にもまだ分からないことでしかない。そのままを受け止めよう。
- 恐怖から距離を取る。
- 非難や差別の根っこに、自分の過剰な防衛本能があることに気づこう。冷静に、客観的に、恐怖を知り、見つめれば、恐怖はうすれていくはずだ。
- 恐怖が嫌がることをする。
- 恐怖が苦手なものは、笑顔と日常だ。家族や友人と電話して、笑おう。いつものように、きちんと食べて、眠ろう。恐怖は逃げていくだろう。
- 恐怖は誰の心の中にもいる。
- だから励ましあおう。応援しあおう。
- 人は団結すれば、恐怖より強く、賢い。
- 恐怖に振り回されずに、正しく知り、正しく怖れて
- 今日、わたしたちができることを、それぞれの場所で。
我々を分断させようとしているのは恐怖です。恐怖のささやきに耳を貸さず、恐怖を遠ざけるために何を為すべきか、分かりやすくよい動画です。
また、日本赤十字社は、この動画の前に「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」というメッセージを配信しました。ここで強調されたのはコロナウイルスが「病気」のほか「不安」「差別」と合わせて3つの感染症として流行するということでした。
- 第1の感染症は、病気そのものです。第1の感染症を防ぐために。「手洗い」「咳エチケット」「人混みを避ける」など、ウイルスに立ち向かう行動を、自分のためだけでなく周りの人のためにもすることが大切です。
- 第2の感染症は、不安や怖れです。第2の感染症を振り回されないために。不安や恐れは私たちの気づく力・聴く力・自分を支える力を弱めます。気づく力を高める(①立ち止まって一息入れる②今の状況を整理してみる③自分自身を色々な角度から整理してみる)。聴く力を高める(①いつもの自分と違うところはありませんか?②普段と変わらず続けられることはありませんか?)。自分を支える力を高める(自分の安全や健康のために必要なことを見極め自ら選択してみましょう)。
- 第3の感染症は、差別です。第3の感染症を防ぐために。不安をあおることは病気に対する偏見や差別を強めます。確かな情報を広めましょう。差別的な言動に同調しないようにしましょう。皆がそれぞれの場所で感染を拡大しないように努力しています。すべての方にねぎらいと敬意を払いましょう。
- それぞれの立場でできることを行い、みんなが一つになって負のスパイラルを断ち切りましょう。