中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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妖怪アマビエ

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公園は密

おはようございます。

昨日の新規感染者数は東京が23人、大阪9人、全国で98人と大幅に減少しています。やはり、効果が徐々に出ているようですが、GWが終わり気が緩むと第2波が訪れます。もう少し、気を引き締めてこの危機を乗り越えましょう。といっても、休業している業種・業態にとっては死活問題です。ここは「大阪モデル」のように出口戦略を策定し、要件を満たせばしっかりと感染症対策を取らせたうえで段階的に緩和し経済が立ち行くようにしなければなりません。

さて、コロナで流行り出した妖怪がいます。

「アマビエ」は江戸時代の妖怪で、熊本の海に出現したと言い伝えられ、くちばしがある人魚のような外観で、この姿を絵にかいて流布すると疫病がやむと言われています。新型コロナが流行り出したころから人気者になっています。また、「ヨゲンノトリ」という幕末期に山梨に出現しコレラを予言したと言われる白と黒の双頭の鳥も話題に上っています。

これまで日本や世界を襲った災害や厄難は、我々が動くことで乗り越えることが出来ました。ところが今回の新型コロナウイルスは、これまでと全く異なり、外出自粛・休業要請などわれわれが動くことが許されない災害・苦難です。われわれが出来ることは家にこもってじっとしていることしかありません。そうなると、何か縋れるものが必要になります。われわれがこの危機に縋れるキャラクターとして「アマビエ」や「ヨゲンノトリ」が見いだされたのでしょう。厚労省も「アマビエ」を外出自粛を呼びかける啓発キャラクターに採用しました。鹿児島の小学校では「アマビエ」の地上絵を描いたり、岩手では「アマビエ」の南部鉄器・愛媛では置物が作られたりとアマビエの力でコロナを退散させようとしているようです。

最近の新規感染者数の減少は、自粛効果とともに「アマビエ」や「ヨゲンノトリ」のお陰かもしれません。

さて、今日はダイヤモンドオンラインの「コロナ収束が近いと予言できる3つの科学的根拠」を取り上げます。

この記事では、新型コロナの収束が近いとして3つの科学的根拠が示されています。

まず、第1に、「感染の中心である東京での実行再生産数が1を割ってきた」ということが挙げられています。実行再生産数というのは、1人の感染者が何人の人にウイルスを移すかを示す数字です。東京では3月25日に2.0であったのが4月10日には0.7に下がっています。実行再生産数が1を超えていれば、感染者数はどんどん増加しますが、1を下回れば、減少します。極めて重要な基準のように思いますが、PCR検査が十分に行われておらず、隠れた軽度の感染者や無症状者がいることを考えると日本の場合どこまで信用できる数字かは疑問です。

第2は、「新型コロナは夏には流行しない」という点が挙げられています。その根拠として南半球の国で死者が少ないということが挙げられています。確かに南半球は夏の時期でしたが、ブラジルやオーストラリアでも感染者は多く、特にブラジルでは10万人以上の感染者が出ています。この新型コロナウイルスは季節にはあまり関係ないように思います。楽観的に考えるのは危険です。

第3に、「日本人全体にコロナと戦うための新しい習慣が根付いた来たこと」が挙げられています。これは科学的根拠と言っていいかは疑問ですが、日本人は、他国と異なり強制力を伴わない外出自粛で、よくここまで頑張っていると思います。日本人は、他人を思いやる気持ちが強く、自分のためではなく他人のためにマスクをつけ、ソーシャル・ディスタンスを守り、手を洗い、咳エチケットをする、素晴らしい国民です。しかし、すべての人がそうではありません。また、3月の3連休のように誰しも気が緩む時があります。GW明けで気が緩むと大変なことになります。すでに、5月7日から開店しているパチンコ店に大勢の客がなだれ込み、デパートのデパ地下では入場制限しなければならない事態になったようです。

仮にこの記事が言う通り新型コロナウイルスが収束に向かったとしても、ワクチンが開発されない限り、インフルエンザと同じく冬にはまた流行します。WHOも政府も専門家会議もこのウイルスとの戦いは長期戦だと言っています。政府や自治体に対しては長期戦に向けた対策を望みます。また、われわれ一人一人も、うまくストレスを解消しながら、気を緩めずに頑張るしかありません。お互い頑張りましょう。