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第2波の襲来か?事業者が注意すべきこと

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おはようございます。

昨日の新規感染者は東京107人、全国196人となりました。東京の100超は2か月ぶりで、深刻な事態になっているように思います。この数字には2週間前の行動が反映されておりますが、2週間前と言えば都道府県をまたいだ移動が自由になった時です。移動の自由の影響がこういう形で出てきたわけですが、今後も増加するように思います。心配なのは107人の内訳です。これまでのように夜の街関連中心ではなく(夜の街関連は約3割)、友人との会食、家庭内、職場内と「夜の街関連」以外が増え、感染経路不明者が増加し、市中感染が広がっていることが伺えます。東京以外の感染者も89人と増加しており(中心は千葉、埼玉、神奈川ですが)今後さらに増えそうです。また大阪でも8人の感染者が出ました。前日の10人よりは減少しましたが、経路不明者が6人ということで市中感染が心配なところです。また、岡山での感染者2名は大阪で感染したということのようです。徳島の性風俗店に勤める女性感染者も大阪に行ってホストクラブを数軒回り感染したということなので、大阪でもホストクラブやキャバクラに潜在的な無症状感染者がいるように思います。

さて、これは第2波なのか?という点ですが、これについては東邦大教授で日本感染症学会の舘田一博理事長は「第1波のくすぶりが再燃した」との見方を示しています。東京都内では、第1波の感染拡大を完全に止めることが出来ず、いったん鳴りを潜めていた第1波のウイルスが再度猛威を振るい出したというわけです。

米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は「新型コロナウイルスは、特定のアミノ酸に影響を与える単一突然変異が起き、ウイルスの複製が進み、ウイルス量を増加させ、感染拡大がより容易になっている可能性がある」との見方を示しています。新型コロナウイルスにはいくつかの型があって、欧米で猛威を振るっているのは突然変異し強毒化したものと言われています。こうした強毒化したウイルスが再上陸すれば、現在の状況では政府や東京都に打つ術がありません。政府も東京都も「緊急事態宣言を出す状況にない」と傍観しているように見受けられますが、「時遅し」と言う事態にならないように最善の策を講じてもらいたいものです。経済活動の重要性は言うまでもありません。昨日書きましたように経済苦による自殺者が新型コロナで亡くなる人を上回っては意味がありません。前回のような全面的な外出自粛や休業要請はやるべきではないでしょう。しかし、今は、ホストクラブやキャバクラなど業態を絞り、ガイドラインを守らず感染症対策を行わない店舗や感染者を出した店舗には休業要請を出し、従わなければ罰則を科す・営業停止・許可を取り消すくらいの強い姿勢で臨むべきです。昨日も書きましたが法改正が必要ならば早急に行うべきです。

政府は、新型コロナウイルス対策として、関連法の一括改正を検討しているようです。糾合や検疫の要請拒否に対する罰則を設けるなどが柱のようですが、来年の通常国会に提出と言うことで遅すぎます。また、休業要請に罰則を設けるのなら補償の問題がセットにならなければなりません。成立は難しそうです。

今日は、「産業医に訊いた『解除後』に事業者が気を付けたい『5つの注意点』」と言う記事を取り上げます。この記事は5月26日のヤフーニュースの記事ですが、緊急事態宣言解除後再び感染者数が増加している現状では参考になると思います。この記事の要点をまとめます。

  • これまでテレワークや在宅勤務を行ってきた会社ではしばらくそれを継続し、出社がどうしても必要な場合は時差通勤にするなど、すぐに新型コロナ感染症が流行する前の勤務形態に戻さない方がいい。
  • 社内・事業所内では、出入りする前の手洗い・消毒、うがい、マスク着用、対面しての業務・長時間の会話の回避、デスク周りや複合機・電話と言った機器の除菌が重要。更衣室、給湯室などの人数制限や滞在時間の短縮。
  • 喫煙所は、新型コロナが収束するまでは閉鎖することが望ましい。
  • 大部屋の社員寮はなるべく個室にする。大部屋なら仕切りを作り集団感染を起こさないように気をつける。
  • 社員の中に、妊娠中の方、重症化リスクの高い持病のある方、60歳以上の方などがいる場合には、本人の希望を聞いて可能であればテレワークや在宅勤務が続けられるようにする。
  • 在宅が難しい場合には、時差通勤をし、密集した公共交通機関をなるべく利用しないようにする。マスクをしている場合熱中症リスクが高まるので、臨機応変にマスクを外す。
  • 長距離の出張は必要性を考慮して判断する。オンライン会議や営業ができるならそれを続ける方がいい。
  • 飲食店・コンビニ・スーパーでは、従業員を接触感染や飛沫感染から守るためにレジにビニールカーテンを下げたり、トレーを介しての支払い、キャッシュレス対応など客との接触をなるべく避けるような仕組みを作る。
  • 飲食店では、換気を良くしカウンターでの横並び、テーブル席なら対角線に座るなどソーシャルティスタンスをとる。
  • 衣ベンチについては、屋外イベントなら換気は出来ているし、密集せず声を上げるようなことが少なく、ソーシャル・ディスタンスが取れるイベントなた、マスクをつけて参加するならいい。以前にクラスターが発生したイベントには注意が必要。

基本的には緊急事態宣言中とあまり変わりませんが、解除後はどうしても油断が生じます。そうした油断から職場内でのクラスターが発生しています。第2波の襲来が懸念される中、再び外出自粛・休業要請の言った非日常に戻さないためにも、手洗い・マスク・ソーシャルディスタンスといった行動と緊張感のある感染症対策が必要です。各企業の感染防止対策とともに一人一人の心掛けが重要です。現在の感染者の大半は若者層ですが、無症状だとか軽症だと安易に考えるのではなく、自分たちの感染がひいては高齢者や持病のある人といったっ重症化のリスクの高い人にうつす可能性があることを考え慎重に行動して貰いたいものです。

このブログを書き終えたところ、今日も東京で100人を超える見通しというニュースが飛び込んできました。一人一人の心掛けが重要です。新たな生活様式を守り自分の身は自分で守りましょう。