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新型コロナと熱中症・災害

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おはようございます。

東京では昨日の新規感染者数が22人であったにも関わらず、東京アラートが解除されステップ3に移行しました。東京アラートの解除はまだしもステップ3への移行は歌舞伎町のホストクラブなどでの感染拡大をみれば時期尚早、もう1週間様子見すべきだったように思います。経済を回したいというのも分かりますがもう少し慎重さが必要です。また、6月19日には夜の街の休業要請を解除する予定のようですが、第2波が東京から地方へと広がらないことを祈るばかりです。北九州市での新規感染者が20日ぶりにゼロになりました。本当に良かったです。

全国的に梅雨入りしました。今年の梅雨の傾向は前線停滞型で、雨量は平年より多く長期化するようです。梅雨入り早々各地で大雨、豪雨となっています。これからは新型コロナ対策とともに洪水等の災害への備え、熱中症対策も必要となります。

まず、感染予防と熱中症ですが、NHKの新型コロナ特設サイトの「新しい生活様式における熱中症予防行動のポイント」を見てみます。

1 マスクの着用

マスクの着用は、飛沫の拡散予防には有効ですが、着用していない場合に比べると心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇し身体への負担が増加します。高温多湿といった環境でのマスク着用は熱中症リスクを高めます。屋外で人との距離が十分に取れるところではマスクを外してよいとのことです。マスクを着用する場合には強い負荷がかかる作業や運動は避けこまめに水分補給することが大切です。

2 エアコンの使用

熱中症予防にエアコン使用は有効です。しかし、一般的な家庭用エアコンでは単に空気を循環させるだけで換気はしてくれません。新型コロナウイルス対策のためには冷房時でも窓を開けたり換気扇を使ったりしてこまめに換気を行う必要があります。

3 涼しい場所への移動

少しでも体調に異変を感じたら速やかに涼しい場所に移動することです。屋外の店舗に入ることが出来ない場合には日陰や風通しの良い場所に移動することです。

4 日頃の健康管理

毎朝決まった時間に体温測定、健康チェックは熱中症対策にも有効です。日頃からの自分の身体を知り、健康管理を充実させ体調が悪いと感じたら無理せず自宅で休養することです。

5 暑さに備えた体づくり

暑くなり始めた時期から適度の運動をすることです。水分補給を忘れず、無理のない範囲で、「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度で毎日30分くらいが理想です。

新型コロナウイルス予防下での熱中症対策行動は、①暑さを避ける ②水分補給はこまめに ③適宜マスクを外す ④日頃からの健康管理 ⑤適度な運動(暑さに備えた体作り)です。

次に、新型コロナ予防と災害です。ネットニュースの中に面白い例えが載っていました。

「今、あなたは暴漢に追われています。そして辺りを見回すと近くに逃げ込めそうなところは小さな居酒屋しかありません。そこへ逃げ込まず捕まってしまうと暴漢に殺されるかもしれません。しかし、居酒屋の中は人がいっぱいで皆マスクをせず大声で騒いでいます。この中に新型コロナ感染者がいたら感染するかもしれません。さて、あなたは居酒屋に逃げ込むでしょうか、それとも感染を恐れて逃げ切れることに賭けるでしょうか」

ここでいう暴漢が「水害」、居酒屋が「避難場所」です。多くの人は居酒屋に飛び込むでしょう。しかし、それが正解とは限りません。新型コロナが怖いから避難しないという選択肢もあるのです。災害から身を守るのも新型コロナから身を守るのも、どちらも同じ「自分の命を守る」ことです。災害によって命を失う危険性と新型コロナに感染して死亡する危険性を比較して判断しなければならないということになります。

そのために水害など災害が自分を襲う可能性がどれだけあるか、ハザードマップで調べておくことです。調べた結果、自宅が災害に遭う可能性がない場合には、あえて災害のリスクがないところから新型コロナに感染するリスクのある場所に移動する必要はありません。むしろ、家の中で食料品や水、懐中電灯など備蓄品を確認し危険な状態の時に外出しなくてよいようにしておけばいいのです。自宅が安全な人は移動せず自宅にいることが「自分の命を守る」ことになるとともに、避難場所を混乱させないことにもつながります。反対に、災害に遭う可能性が高い場合には、いざという場合に躊躇せずに行動できるように準備を行っておくべきです。自治体が指定している避難場所のほかに知人宅や親せき宅などで難を避けることが出来る場所があるか調べておくことも重要です。知人宅や親せき宅が利用できるならそちらを優先すれば、避難所が密になって混乱するということも避けられます。避難所も新型コロナの影響でソーシャルディスタンスを確保するために各避難所の収容者はこれまでの収容者数を大幅に下回ります。まずは自宅が安全ならば自宅、知人宅や親せき宅に頼れるなら知人宅や親せき宅、最後に公共の避難所という順序であらかじめ避難場所を考えておきましょう。

最後に、もう一つ例えが挙げられています。

「もし、あなたが暴漢に追われる立場ではなく、居酒屋で仲間と飲んで騒いでいたとします。そこに暴漢に襲われた人が逃げ込んできました。逃げ込んできた人は、走って息が切れ咳き込んでいます。真っ赤な顔をしてみたところ熱があるようにも見えます。マスクもしていません。あなたならどうしますか」

その人を受け入れなければ、その人は災害によって命を失うかもしれません。もし受け入れてその人が新型コロナにかかっていたら自分や仲間が感染するかもしれません。

2019年の台風で、路上生活者が避難所に避難してきたところ受け入れを拒否されるという事件があり問題となりました。これはれっきとした差別です。各避難所でも熱があるとか感染の可能性がある人は別の部屋を用意するなど対策をとっています。

新型感染症への不安から人を差別して受け入れを拒否したり、放置したりするようなことは決してあってはならないことと思います。災害も新型コロナウイルスもこれを乗り切っていくためには人と人との助け合いが不可欠です。お互いに協力して乗り越えましょう。