中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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コロナ時代を戦う企業に必要な3つのこと

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おはようございます。

今日の新規感染者は全国で1186人、うち東京339人、大阪132人でした。そのほか神奈川104人、愛知82人、埼玉73人、福岡70人と大都市を中心に感染は多いですが、以前に比べると大幅に減少してきています。新型コロナ感染症対策分科会の尾身会長は、「全国的に見るとだいたいピークに達した」との見解を示しましたが、感染が各世代に広がるとともに重症者や死者が増加しており、より一層の警戒が必要なように思います。各地でクラスターが発生しています。天理大学ラグビー部にクラスターが発生しましたが、教育実習の見合わせ・アルバイトの停止・雇止めなど天理大学の学生というだけで風評被害ともいえる不当な扱いを受ける事例が見られるようです。このような風評被害による不当な扱いは、「以前の自粛警察」と同じで社会の分断を招きかねない差別につながります。感染者に対する差別も広がっています。新型コロナウイルス感染者の6割は感染経路不明者です。いくら注意を払っていたとしても、いつ、どこで、誰が感染するか分かりません。万が一自分が感染した時に同じような扱いを受ければどう感じるか、相手の身になって考え行動をとってもらいたいものです。

今日は現代ビジネスの「逆風に負けるな!コロナ時代を戦う『スタートアップ』に必要な3つのこと」という記事を取り上げます。

新型コロナウイルスは多くの企業にとって厳しい逆風となっています。特に創業間もないスタートアップ企業にとっては特に厳しい状況です。しかし、少し先の将来すら見えない中で、「何をし、また何をすべきか」を考えねばならないことはスタートアップ企業だけに限ったことではありません。したがって、この記事はスタートアップ企業だけでなく、どのような業種どのような企業にも役立つものと思います。

1 将来を見通すことはできないという前提で行動する。

 通常の市場環境では、将来を見通すために2~3年後をイメージすることが重要ですが、新型コロナ禍で目の前のことすらわからない状況では2~3年先をイメージすることなどできません。

「将来どのように変わっていくのか?」「どの程度の期間にわたりその影響が及ぶのか?」これについては、色々なことを言う人がいますが、本当のところは誰にもわかりません。混沌とした状況で日々刻々と状況は変わります。今日正しかったことが明日には間違っているということもあります。

「何ができるか?」「どのように将来を見通すか?」これについては状況が刻々と変わる以上一瞬先も見通せません。将来を見通すことなどできないとの前提で、今何ができるかを考え行動を起こすしかないのです。

この記事においても、「将来を精緻に見通す努力はスタートアップにはほとんど意味がない。なぜなら将来は自分たちで作るものだから」と言っています。重要なのは、「将来をデザインし、実際にそのデザインした将来を実現するための行動力」で「どのような将来になっても戦えるよう、今やるべきことに集中する」ということです。これはスタートアップに限りません。

2 どのような将来になっても戦えるようにすべきこと

 この記事では、この新型コロナ禍というタイミングのスタートアップだからこそ、やっておくべき取り組みが3つ紹介されています。

  1.  「スキルを高めるためのスキル」を高める・・・これは、新しいものを取り込むスキルを高めるということです。記事では「勝ち馬を読み切り、競合が利用するよりも早く、その勝ち馬に乗り、先行者利潤を得ていくのではなく、勝ち馬が明確になった後で、そのサービスを利用し、後発ながらスピーディに、そのスキルを使いこなし、追い抜くという戦い方」といっています。そういう戦い方をする理由は、①勝ち馬を見つけることが出来た時点ですでに遅い。②このような市場のサービスを選択するタイミングは今後いくらでも起きうる。③スキルを高めるためのスキルを高められれば「究極の後出しじゃんけん」をして戦っていけるからだと言っています。そのためには、常に世の中のサービスにアンテナを張り巡らせ、何が当たるか分からないなら、取りあえず小さくやってみること、さらにそれを楽しむことが重要なのです。トライを繰り返し、小さな失敗を繰り返していくうちにとても有効で強力なスキルを身に着けることが出来るのです。
  2.  挑戦できるポジションを確保しておくこと・・・「将来を見通すことが出来ない」という前提で動くためには「常に挑戦できるポジション」という立ち位置が重要です。先ほども書きましたが、将来を見通すことが出来ない状況では、どのような将来になっても戦えるように、今やるべきことに集中できる必要がありますが、そのためには「常に挑戦できるポジション」にいなければならないのです。しかし、「今やるべきことに集中する」というのは、がむしゃらに手あたり次第挑戦するということではありません。勝てない状況下でもがいてみても体力を消耗するだけです。勝ちが見込める時期まで、じっと我慢し、時を待って、常にチャレンジできる状況を維持し続けるという戦略が有効なのです。
  3.  現在の状況を再定義する・・・非常に厳しい環境下というのは、見方を変えればまたとないチャンスでもあります。多くの人が今の状況に困って、色々と工夫をしてその場その場をしのいでいますが、事業という視点で見れば、多くの顕在化したニーズがあるといううことです。そうしたニーズを的確に捕まえてスピード感を持って対応できれば新たなビジネスチャンスとなります。スピード感をもって柔軟に対応できるのは、スタートアップ企業や中小企業です。したがって、今こそビジネスチャンスを捕まえられるのはスタートアップ企業や中小企業なのです。

コロナ禍で苦しいのはどの企業も同じです。自転車操業で日々の資金繰りに追われている企業も多いと思います。しかし、先が見えない状況の中で、勝ちが見込める時までじっと耐え、時を待ってビジネスチャンスを捕まられるように今やるべきことに集中していきましょう。