中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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会社を潰す穴熊社長・評論家社長・アイデア社長

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で624人で、そのうち東京122人、神奈川44人、埼玉42人、千葉30人、愛知53人、大阪85人、兵庫36人、北海道75人などとなっています。北海道では札幌ススキノの「夜の街」関連でのクラスター型発し、飲食店の営業時間短縮などの措置を検討しているようですが、鈴木知事に、第1波の時の独自の緊急事態宣言発動のようなリーダーシップが見られません。経済優先の政府の意向が自治体にまで浸透してしまっているようです。何度も言うように経済と感染対策のバランスが大事です。経済ばかりに重きを置き感染防止対策がおろそかになると欧米のような急拡大が現実化します。国民一人一人が、GoToキャンペーンに踊らされることなく、気を緩めず密を避け、新しい生活様式を実践していきましょう。

アメリカ大統領選の開票が始まり、昨晩にはトランプ再選かと思われたのに、今朝目が覚めるとバイデン優勢になっていて、目が離せず面白いです。いまだ決着がつかないのにトランプが勝利宣言を出し、ツイッターで良からぬつぶやきをして警告フラッグが付けられたり非表示にされたりと、日本では考えられません。またトランプは集計の差し止めを求めたり不正があったと法廷闘争に持ち込もうとしているようですし、トランプ支持者とバイデン支持者のデモや対立などが繰り広げられ、どちらが勝っても、略奪が起きるようです。アメリカというのは不思議な国です。先日の大阪都構想否決もアメリカなら暴動が起きていたかもしれません。

トランプにしろバイデンにしろ、二人の演説を聞いていると流石ですね。日本の政治家とは比べ物になりません。菅首相の国会答弁も、防戦一方、同じ言葉の繰り返し、オウムでもロボットでもできます。立憲民主党の枝野代表が『壊れたレコード』と言っていますが言い得て妙です。

菅首相が、予算委員会で『私も『全集中の呼吸』で答弁させていただく」と「鬼滅の刃」の主人公竈門炭治郎が必殺技を繰り出すときのセリフを引用したのに対し、立憲民主党辻元清美議員が「すべての決定権は私にあり、お前に拒否する権利はない。私が正しいと言ったことが正しいのだ」という炭治郎の宿敵・鬼舞辻無惨のセリフを引用して「こうならないようにくれぐれもご注意いただきたい」と返したのは面白いですが、今流行りの「鬼滅の刃」のセリフの応酬が国会の答弁で必要なのか疑問に思います。『鬼滅の刃』の便乗商法が国会にまで及んでいることは由々しきことです。鬼滅ファンから批判の声が上がっているようです。

一国のリーダーとしては、便乗商法に乗っかることなく、国民を納得させるだけの話し方、演説能力を身につけてもらいたいものです。話し方や演説能力が必要と言っても、その前に必要なのは誠実に丁寧に真実を伝える能力ですが(話し方や演説能力で真実をごまかし嘘をついてはいけません)。

今日はプレジデント・オンラインの「『アイデア豊富な社長こそ会社をつぶす』と断言する理由」という記事を取り上げます。この記事は経営コンサルタント小宮一慶氏の著書を基に書かれたものです。

いい社長とダメな社長を分けるものは何なのか。小宮氏は「成功している社長はマメで、よく気づき、よく動く。一方、会社を潰す社長は3つのタイムに分けられる」と言っています。その3つとは

  1. 社長室にずっといる「穴熊社長」・・・決めること、考えることが社長の仕事だからと、社長室に籠っていてはダメです。顧客を訪ねたり、現場を見たり、今どのようなことが求められているか・何は問題なのかを知ろうとする、新しくできたものを見に行ったり、体験したりして世の中の変葉を実感するということが必要です。有益な知識や情報を持っている人と会い、話を聞く、優れた知見を持つ専門家の意見を聞く、経営者仲間と定期的にあって情報交換するなども必要です。そうした中から正しい判断をする上で必要な気付きや発見が得られます。社長室に籠って人と会わない、知識や情報を吸収しない、社会の変化に目を向かない社長では正しい判断が出来ず、いずれは会社を潰してしまうというわけです。
  2. 評論家社長・・・会社のことをまるで評論家のように論評してばかりで、先頭に立って具体的なことをやろうとしない社長です。社長として重要なことは「実戦で結果を出すこと」です。「評論より行動」です。何をやるか何をやらないかを決めたら、すぐに具体的な計画に落とし込み(P)、実行すること(D)、実行したら結果を検証し(C)、改善策や推進策を練り再び実行する(A)、このサイクル(PDCAサイクル)を回して、指揮を執ることが社長の仕事です。行動を起こさず評論ばかりしている社長では会社は潰れます。
  3. イデア社長・・・その場の思い付きで「これやろう」「あれやろう」とアイデアだけ出す社長です。会議には一人で喋りまるで独演会にしているような社長です。意見やアイデアを出すのは自分しかいないと思っているのです。アイデアを出すのが経営だと勘違いしているのです。そうした社長が出すアイデアは十分に寝られているわけではなくその場の思い付きだけで出てきた陳腐なものです。こうした社長の下にいる社員は自分の意見が言えず、社長の脱アイデアに反対もできず結局は失敗するのです。失敗すれば自分が出したアイデア出ることは忘れ、部下のせいにしてしまう、こういう社長の下で働く社員は不幸です。いずれ会社は潰れます。

小宮氏の著書「できる社長は『これ』しかやらない」(PHP研究所)で書かれていますが、デキる社長・いい社長というのは、何でもかんでもやろうとするのではなく、何をやるか、何をやらないかを考え、やるべきことを絞り込み、やると決めたことは全力でやるのです。つまり、やると決めたことについては「やる方法」を全力を挙げて探すのです。

できる社長・成功している社長には、穴熊社長や評論家社長、アイデア社長はいません。こうした社長にならないように自分の頭で考え、やると決めたことには全力で立ち向かいましょう。