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部下を育成するコツ

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で2656人、そのうち東京399人、神奈川100人、埼玉116人、千葉62人、愛知112人、大阪719人、兵庫276人、京都55人、福岡51人、沖縄98人、北海道63人、宮城103人などとなっています。イギリス型の変異株で感染拡大している関西圏では、大阪と奈良(78人)が過去最多を更新しています。大阪や兵庫では重症者病床がひっ迫しており、まん延防止等重点七ではなく、もはや緊急事態宣言発令の状況だという声も上がっていますが、どちらにしても中途半端な対策では変異を続ける新型コロナウイルスに翻弄されるだけです。尾身会長が言うように「どんな効果的な対策を打てるか、もうそろそろ真剣に検討する時期に来ています。後手後手の対策はもうやめましょう。

さて、今日は、ビジネス+ITの「今はもう『部下を育ててはいけない』と言い切れる理由」を取り上げます。

人材の育成の重要さはこれまでも書いてきましたし、その重要性には変わりはありません。昨日のAmazon流のリーダーシップのあり方14項目には「最高の人材を雇用、育成する」というのが挙げられています。

この記事が指摘しているのは、「部下を育てるのは成果を上げるための手段であっても目的ではない」ということです。この考えには賛否両論あると思いますが、リーダーや上司にとっても限られた時間の中で自らの仕事を行い成果を上げていかなければなりません。そういうことを考えると、部下を育てるということに十分な時間が取れませんし、成果と無関係に人材育成をリーダ-の仕事ととらえることもできません。「部下を育てるのは成果を上げる手段であって目的ではない」というのは一理あるところです。

1.上司は限りある時間を何に使うかを考えろ

この記事では「すべての部下を育てる必要はない」と言っています。このように言い切ることもすごいですが、真実です。先ほども書きましたが、リーダーや上司は限られた時間の中で部下をそdてることと成果を上げることとの両方をしなければなりません。「部下を育てること」と「組織の目標を達成する(成果を上げる)」こととはトレードオフの関係にあると言えます。両立しにくい関係にある以上、限られた時間の中で、時間を割いても指導する価値のある人材を選別して育てるということが必要だというのです。部下が成果を妨げているなら部下を育てることが必要ですが、育てることが無理な部下がいるなら選別すればいいのです。その上で見込みのある部下には「環境」を用意するのです。見込みのある部下なら、自分で考えて動くことができ「自分で育っていく」のです。

2.部下一人ひとりに聞きに行こう

企業にもよりますが、上位2~3割の人はせっかく会社に入ったのだから、自分が成長して高みにたどり着いて給料や地位も上がるような仕事がしたいと考えているはずです。一方で、生活できるだけの給料がもらえればよく、自分の時間を犠牲にしてまで働きたくないという人もいます。人それぞれです。働き方改革と言われますが、働き方に関する意識や考えも多様性があり千差万別です。このように意識や考え方の違う人をひとまとめにして、育てる・育成すると言っても無理なことです。

部下一人ひとりの考え方を無視して、働き方改革を進めようとするから、できるだけ安全運転で行こうということになってしまいます。そうすると、ハイパフォーマーはそんな上司に幻滅しますし、ローパフォーマーはラッキーとますます楽をしようとします。これでは組織としても目標を達成できなければ、部下の成長もありません。

大切なのは、部下は人間であり、一人ひとりが自分なりの人生の目的や優先順位を持っているということです。それを無視して全員一律の働き方を行おうとしても中途半端に終わってしまうだけです。上司として必要なのは、部下一人ひとりとしっかりと話をして、どのような目的を持っているのか、どのような働き方を望んでいるかを聞き出すことです。そして、部下一人ひとりの考え方に合った働き方を考えていく姿勢が大切になります。ハイパフォーマーには「千本ノック」や「失敗する場所」が必要になりますし、ワークライフバランスを重視する部下にはその考えに合わせた配慮も必要になってきます。全員を同じように育成する必要はないのです。将来リーダーを目指そうとする部下と高みを望まない部下とでは育成の仕方にも違いがあるはずです。

上司は部下がどのような働き方を望んでいるのかについてしっかりと話し合わなければなりません。そのためにはコミュニケーション能力が必要ですし、日ごろからの部下との信頼関係の構築が重要です。