中小企業が日本を救うbusiness-doctor-28

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「ノー」を「イエス」に変える技術

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おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で1793人、そのうち東京260人、神奈川139人、埼玉67人、千葉89人、愛知145人、大阪98人、兵庫29人、京都23人、岡山21人、広島65人、福岡66人、沖縄142人、北海道279人などとなっています。休日のデータとはいえ大幅に減少しています。しかし、本当に喜んでいいのか、悩むところです。まるで、昨年の五輪延期発表前のような状況で(この時は大幅に減少した後延期が発表されるや急激に増えました)、五輪を強行したいがために数字の操作がなされているのではないかと勘繰りたくなります。今朝、オーストラリアの五輪ソフトボールチームの選手団が入国しました。オーストラリアの選手団には何の罪もありませんが、開催の是非についての議論がないまま、五輪開催ありきで事が進んでいます。このままでは、こうしたことが積み重なり既成事実となり、国民の反対を押し切り、強引に強行されてしまいます。それでは、五輪終了後に感染者が急増する可能性が極めて高くなります。IOCは、「感染は自己責任」などと言っていますが、それによって感染の危機にさらされる日本国民はどうなるのでしょうか。それは強行したIOCと日本政府の責任です。責任逃れ、責任転嫁は絶対に許されません。

さて、今日は、bizSPA!フレッシュの「ノーを『イエス』に変える技術。ビジネス系メンタリストが指南」という記事を取り上げます。

昨日、「雑談」や「対話」について書きました。そこでは、上司と部下という社内での「雑談」や「交渉」が中心でした。しかし、当然、社外の人との「対話」や「雑談」もあります。そして、社外の人との「対話」の究極は「交渉」です。

「交渉」と言うと、「難しそう」に聞こえますが、私たちは、日々の「対話」の中で色々と行っています。例えば、意中の人に交際を申し込むとき、いきなり「付き合ってください」と言うのではなく、段階を踏み、相手がこちらに向ける行為をある程度把握した状態で告白するはずです。

まさに「交渉」もこれと同じです。相手がこちらに好意を持つということは、ビジネスでも成立につながるわけで、交渉の本質はこの告白するというプロセスと同じ構造を持っています。

1.顧客をファンに変えるカギは別れ際

 顧客に好かれるためには、実力はもちろんのこと、身なり、話し方も誠実でなければなりませんが、それだけでは不十分で、少し工夫が必要です。相手の心にあなたの記憶が残るという状態にしてこそ、本当の意味で気に入られファンになってくれるのです。

 ここでは、「M=1グランプリ」が例にとられています。確かに、出場した最初の2組目や3組目が誰だったかは覚えていないものの最後の1組は覚えています。このように記憶に残るということが大事なのです。記憶に残らなければ誰もファンになってくれません。

2.なぜ最後の1組が記憶に残ったのか

 これについて、「心理的に人の記憶は最後に重点を置くようになっているからだ」と言っています。つまり、顧客と別れる際に必ず「あなた」という姿を見せることが必要だということです。これは、心理学的に「親近効果」と呼ばれるもので、人の去り際など物事の最後の方が印象に残りやすいということです。この記事では、ボディータッチ、握手を求めるなどすると印象が深くなると言っていますが、コロナ禍では難しいでしょう。しかし、別れ際に満面の笑顔を見せる、気の利いた一言を述べるなど、それに代わる印象付けの方法があるはずです。

 もちろん顧客に好かれるための第一は誠実さですが、それに最後の印象を深めるというプラスアルファ―は有用です。

3.プレゼンの通過率を「劇的に高める方法」

 ほぼ同年代、ほぼ同じ立場にある人に実力の差はほとんどありません。その中で、「あの人はできる」などと感じてしまうのは、その人が「具体性の力」というスキルを持っているからだと言っています。プレゼンを例にとれば、その中で、具体的な数字やデータなどの客観的要素である具体的なものを入れることで実力があるように見えてしまうのです。これは、「対話」や「交渉」でも言えることです。抽象的な話をするよりも具体的な話をする方が相手の印象に残ります。

4.具体的なデータを見せる必要はない

 先ほど具体的なデータや数字が必要と言いましたが、顧客はデータよりもその説明をしている人の人柄で決断することが多いのです。しかし、具体的なデータがないと商品やサービスに対する信頼度は低くなります。そこで重要なのは、「具体的なデータがある」ということだけを示せばいいので、具体的なデータの中身について長々と話をする必要はありません。「このような具体的なデータがありますので、後で目を通してください」と言えばいいのです。顧客が好意を持ち誠実であると感じているのであれば、そこをわざわざ掘り下げて余計に難しくする必要はありません。

5.商談の成功率を高める「自己重要感」

 この記事では、「顧客にウソは言わないことはもちろん、しっかりと顧客の声を聞き、その希望に沿うように一所懸命になることが求められますが、何よりも重要なのは『自己重要感』である」と言っています。

 「自己重要感」というのは、字のごとく「自分を重要だと感じること」、つまり自分を大切にしてもらえているという実感や自分で自分のことが好きになることで得られる感覚のことです。承認欲求と似た概念ですが、承認欲求は「周りから認められたい」という外向きの感情なのに対し、「自己重要感」は承認欲求をも含めて最終的に自分が自分に下す評価と言えそうです。

 自分自身の現状をしっかりと認めることが大切です。「できないこと」を「できる」と言っては後に多大な迷惑をかけることにもなりかねません。自分のレベルをしっかりと把握し、できないことは上司と相談し、あくまでも仕事はチーム戦であることを認識することが必要です。こうした認識や自覚が自己重要感をもたらしてくれるようになると言っています。それは、チーム戦で戦えば失敗を犯すリスクは減り成功体験を積むことができるからです。成功体験を積めば積むほど、自己重要感は高まっていきます。そうなれば、顧客の信頼や信用はますます増え、ファンになる顧客も増えてきます。ファンになった顧客は、余程のことがない限り、提案や交渉で「ノー」を突き付けてくることはなくなるはずです。