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人との付き合い方

おはようございます。

昨日の新規感染者は全国で4万2161人です。GW後に感染者数が急増するとの予想もありましたが、今のところGW前の状況と変わりありません。これは3回目のワクチン接種が進んだことや免疫獲得によるものとも考えられていますが、BA.2に代わる新たな変異株がまだ猛威を振るっていないことも影響しています。今後新たな変異株に置き換わるようになると再び感染者が増加する懸念があります。これまで通り、基本的な感染防止策をとり続けるしかありません。

さて、今日は、プレジデントオンラインの「人間関係はどこまで我慢すべきか・・・自律神経の名医が教える”絶対に付き合ってはいけない人の条件”」という記事を取り上げます。

 ビジネスは人と人との関係、つまり人間関係で成り立っています。ビジネスにおいて重要なのはよりよい人間関係・信頼関係の構築であることは言うまでもありません。しかし、人間である以上、虫の好かない人、相性の合わない人というのは必ずいます。日常生活であるならば、そういう人と付き合わなければいいわけですが、ビジネスであればそういうわけにもいきません。万一、そういう人が自分の上司になろうものなら最悪です。そういう人とどのように付き合っていけばいいのでしょうか?この記事では、精神科医の小林弘幸氏が、その方法を教えてくれています。

1.他者へのジャッジは自律神経を乱しコンディションを下げる

 上司、同僚、部下といった関係に関係なく、自律神経を整える上で大切なことが2つあると言っています。

 その1つは、「他人へのジャッジ(評価)を口にしない」ということです。「彼奴は使えない」「うちの上司はダメだ」などと他人を評価すると、一時的にはストレス発散になるようにも思えます。誰かの悪口を言っているときスッキリした気分になれるのはその間に快楽物質であるドーパミンが分泌され、交感神経が興奮状態に陥るからです。しかし、交感神経が興奮状態になるため、バランスが著しく乱れ、その結果として自分のコンディションを下げてしまうのです。

2.マウンティングしてくる人は非常に不安定

 もう一つが、マウンティングです。マウンティングというのは、自慢や批判、嘲り、侮蔑など、他者をおとしめることで自分が優れている、優位な立場にいると思い込むことです。他人におせっかいを焼いたりしきりにアドバイスしたがったりするのも親切心というよりもマウントを取りたがっているからです。

 マウントを取りたがる人というのは、一見すると自信過剰のタイプのように見えますが、むしろ自分に自信がないから、虚勢を張って優位な地位を取りたいのです。「人から認められたいのに認められない」という承認欲求をこじらせてしまい、不安定ゆえに攻撃的になっているのです。人から認めてもらえないから、自分で攻撃的になってマウントを取りに行こうとするのです。

 狭いコミュニティの中で、「少しでも優位に立って安心を得たい」「優越感に浸ることで不安を打ち消したい」など、自己肯定感が低く不安な気持ちに駆られている人ほど、マウンティングや攻撃をしたがるものなのです。

 こうしたことを覚えておくことで、マウントを取られるような事態になっても、「この人は不安で仕方がないんだ」と思えるために、さほど悩まずに済むはずだと、小林氏は言います。

3.悪口・愚痴はコスパが悪い

 悪口・愚痴やマウンティングには依存性があります。言えば言うほど、もっと言いたくなるものです。

 例えば、「悪口を言う」という行為は、その相手に自分自身がとらわれているということです。悪口は自分の感情を言葉に代えて口から吐き出した瞬間から、自律神経を大きく乱します。嫌いな人、苦手な人、「自分より下」と思い込んでいる相手に、自分の貴重な時間と感情を費やし、自律神経を乱しているのです。こんな無意味なこと、むしろ有害なことはありません。これが悪口を言うという行為なのです。

 悪口をまき散らすということは、長い目で見れば、多くのストレスを抱え込み、人生に不満を抱かせ続けるだけです。悪口や愚痴を言うというのは、一時的にはストレスが発散されたように見えても、長い目で見れば、どんどんストレスをため込むだけで、ストレス発散にはならないのです。

 人間関係のストレスを減らすために有効な手段は、「他人の評価を口にしない」ことです。

4.嫉妬とうまく付き合う方法

 嫉妬も自律神経を乱すネガティブな感情の代表格です。「男の嫉妬ほど怖いものはない」と言われますが、「同僚が自分より早く昇進した」「自分よりも部下の方が褒められている」などビジネスシーンでさまざまな嫉妬が顔を出します。

 嫉妬は、ある意味、「小さなプライド」です。他人と自分を比較して、優越感に浸ったり妬んだりしながら、自分の小さなプライドを必死に守ろうとしているのです。

 組織に属している限り、比較や競争から逃れることはできません。同僚が自分より咲に昇進することもあれば後輩に追い抜かれることもあります。これは普通のことです。こんなことで頭を悩まし。気分を乱していては精神的におかしくなるだけです。

 小林氏は、「嫉妬とうまく付き合うには、嫉妬の相手を褒めればいい」と言います。ジェラシーに目を曇らせるのではなく、素直に褒めればいいのです。「あいつがいなければ自分が」というような考えにとらわれながら嫉妬心を押し隠そうとすると、ネガティブな感情がドロドロと渦巻き、自律神経の乱れから不眠や体調不良を引き起こします。どんな分野でも、優秀な人ほど謙虚です。優秀な人は、上には上がいることを知っているからです。

 他人を自分と比較して嫉妬に駆られることほど良くないことはありません。他人と比較するのなら、嫉妬ではなく、それを原動力として探究心や向学心に高めるべきなのです。嫉妬にとらわれてパフォーマンスを落としているのは自分との闘いから逃げているだけです。他人との闘いに目を向けていれば自律神経は乱れるだけです。

5.不調なときほど深く呼吸をする

 焦ると呼吸が浅くなり、交感神経が過剰に高まるため、血管が収縮し血流も悪くなります。当然、思うようなパフォーマンスもできません。結果として、焦る、イライラする、失敗する、失敗が続くことで益々イライラすると言う悪循環から抜け出せなくなります。

 焦りや苛立ちは、自分への期待値を上げすぎているから生まれます。深い呼吸を心がけながら、ゆったりと行動し、普段と同じように淡々と行動すればいいのです。不調なときに欲を出して一発逆転を狙うというのはもってのほか、却って失敗します。「一発逆転する」と肩に力が入って自律神経が乱れるから当然のことです。

6.どうしても嫌な相手には「三猿」対応

 どうしても苦手な人や相性が悪い人を目の前にしたときには、日光東照宮の「三猿」つまり「見ざる、聞かざる、言わざる」対応に徹することです。

 「余計なものは見ない、余計なことは聞かない、余計なことは言わない」ということです。必要最小限のやりとりだけ行なえばいいのです。これを意識するだけで自律神経は圧倒的に整い、ストレスは半減します。

 人間関係のストレスは相手があって生まれます。相手をコントロールする術はありません。自分がアクションを帰るしか自分の身を守ることはできないのです。

7.その相手はコンディションを崩してまで付き合う価値があるのか

 ビジネスにおいては、付き合いをやめることができない相手もいます。簡単に切れない関係は存在します。しかし、「仕方ない」と思考停止していたのでは、いつまで経ってもストレスは減りません。

その相手は、コンディションを崩してまで付き合う価値がある、本当に大事にすべき存在なのか?」「我慢を重ねて関係性をつなぎ止めることで、人生はよりよいものになるのか?」と自問自答することです。その答えが「ノー」であるなら、相手との間に距離を置くべきです。

 さまざまな事情があってそれでも付き合わないといけないのであれば、最少限度の付き合いにして、あとは「三猿」対応です。

小林氏は、最後に言います。

  • カチンとくることを言われても淡々と聞き流し、相手にしない
  • 自分から相手の機嫌を取りに行くようなことはしない
  • 無理なことは安請け合いせず、無理だときっぱり伝える

この3つを心がけるだけでも、相手と同じ土俵に上がらず、平常心でやり過ごせることができるようになります。

そう言われても、これを心がけることが難しいのです。気持ちを落ち着かせ努力するしかありません。