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休日の本棚 「MBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」

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おはようございます。

ブログを始めて最初の休日です。休日には本の話をしようと思います。

今日は、経営学に関する本「世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」(永井孝尚著 KADOKAWA)を紹介します。

この本は、MBAで学ぶ理論、さらに仕事に役立つ実践方法など、ビジネスマン必読の50冊のエッセンスを1冊にまとめたものです。

ここに挙げられている50冊を1冊数ページにまとめるというのは至難の技だと思いますが、それが上手くできています。単なる本の紹介本ではなく、著者永井氏のお考えも読み取れて、原書にない事例が多く挙げられていて面白い読み物になっています。

ビジネスマン、経営者の方には必読の一冊だと思います。ここに挙げられている理論を実践してみるのもよいでしょうし、50冊の中から興味を持った本を実際に読んでみるというのもよいでしょう。永井氏も仰っている通り、日本のビジネスマンや経営者は圧倒的に勉強不足(読書不足)です。勉強・読書の第一歩としてこの本をお勧めします。

この本の中に挙げられている本を何冊か紹介します。

まずは、マイケル・ポーターの「新訂 競争の戦略」「競争戦略論Ⅰ」(いずれもダイヤモンド社)。ポーターの名前を見聞きした方も多いでしょう。

ポーターの戦略論は、その企業が属する「産業の魅力度」と産業内での「競争地位(ポジショニング)の2つの要因の分析から始まります。

産業の魅力度は5フォース(①競争業者②新規参入業者③買い手④供給業者⑤代替品の5つの力)によって決まります。もう一つのカギが「競争優位」です。これには「コスト優位」と「差別化優位」しかなく、コスト優位の「コストリーダーシップ戦略」、差別化優位の「差別化戦略」、ターゲットを絞った「集中戦略」が基本戦略になります。この基本戦略をもとにバリューチェーン分析を行います。つまり自社の活動(価値連鎖)のどの部分が価値を生み出しているかを分析するのです。バリューチェーン(価値連鎖)は顧客に提供した価値が9つの活動の連鎖として創られているという考え方です。その9つとは①主活動・・㋐購買物流㋑製造㋒出荷物流㋓販売マーケティング㋔サービスの5つと②支援活動・・㋕全般管理㋖人事・労務管理㋗技術開発㋘調達活動の4つです。これらの活動を他社に真似できないようににするとともにユニークな組み合わせで競争優位を築くのです。

次に、クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」「イノベーションへの解」(翔泳社)を挙げます。

健全かつ合理的で優れた経営を行っていると思われる企業や業界をリードするような優良企業が、技術と市場の破壊的変化に直面して失敗してしまうパラドクスを、クリステンセンは「イノベーションのジレンマ」と呼びました。

失敗した企業には成功している間の意思決定方法に後の失敗を招く要因があり、持続的技術と破壊的技術の関係で説明できるのです。ある製品の性能がある一定水準まで高まると価格や使いやすさ以外の面で評価する顧客が現れ、それが進むとやがて破壊的技術による製品市場が従来市場を侵食するまで成長し持続的技術でリードしていた優良企業が業界のリーダーの地位から脱落することになるのです。

イノベーションのジレンマに陥らないためには、顧客視点を忘れず、社会が何を求めているかを常に考えることが必要ではないかと思います。過去の栄光に縛られず常に新たな未来を見据えることが大事、これは企業だけでなくすべての人に当てはまるのではないでしょうか。

興味のある方は原書を読んでみてください。

 

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